「せやま基準一覧表」の使い方は、動画18:20頃から解説しています。

せやま基準一覧表の使い方

せやま基準一覧表をリニューアルしました。

家づくりでチェックすべき項目を、性能・標準仕様・担当者・価格に分けて整理した表です。

この表を使えば、住宅会社の仕様や見積りをかなり冷静に比較できます。

逆に言えば、この表でチェックされると困る会社は要注意。見られたくない項目がある、ということです。

一方で、「いいツールですね!」「せやま基準一覧表でチェックしてもらえると、うちの良さが伝わります!」と言ってくれる会社は、誠実な会社である可能性が高いです。

住宅会社の見極めにも有効ですので、ぜひ使ってみてください!

【「せやま基準一覧表」のダウンロードはこちら】

1. 家の性能をチェック

まずは家の性能。

見るべき項目は、窓・断熱・気密・換気。家の快適性を左右する基本性能です。

一覧表では、優先度を3段階で分けています。

3つ星★★★は必須。

2つ星★★は推奨。

1つ星★は任意。

まずは「3つ星★★★」の必須項目をクリアしているか確認してください。

窓は、樹脂サッシ・Low-Eペアガラス・アルゴンガス入り・樹脂スペーサーが基本です。

アルミ樹脂複合サッシは、たとえトリプルガラスでも不足。

まずはサッシを樹脂にすること。ここは必須です。

断熱

断熱は、UA値で確認します。最低でもHEAT20のG1レベル。できればG2レベルを目指したいところ。

さらに大事なのが、屋根や天井の断熱です。特に夏の暑さ対策では、壁よりも屋根・天井の断熱が重要。

屋根や天井の断熱材の厚さは、壁の2倍程度を目安にしてください。

玄関ドアも窓と同じで開口部。D2・K2クラス以上を選んでいきましょう。

気密

気密性能は、C値0.7以下を必須ラインにしてください。

できれば0.4以下を目指したいところ。

ここで大事なのは、実際に気密測定を実施し、保証してもらうこと。「大体これくらいです」では不十分です。

換気

換気システムは、必ずメンテナンス配慮型のものを選んでください。

ダクト排気で、シロッコファンのタイプがおすすめです。(マーベックス「澄家」や日本住環境「ルフロ」「ピアラ」など)

換気は、付いていればいいわけではありません。

2. メンテナンス性をチェック

次に、メンテナンスです。

外壁、屋根、太陽光。ここを甘く見ると、10年後以降に大きなお金がかかります。

外壁

外壁は、窯業系サイディングでもタイルでも、金属系サイディングでも構いませんが、メンテナンス性には違いがあります。

迷ったら、窯業系サイディングを選べば十分です。セルフクリーニング機能付きで、塗膜保証15年のものを選択しましょう。

シーリングも重要。こちらも必ず15年保証以上のものを使ってください。

屋根

屋根は、スレートやアスファルトシングルは避けたいところ。おすすめは、ガルバリウム鋼板か陶器瓦。

ガルバリウム鋼板なら、塗膜15年保証。そして、ルーフィングも大事です。

必ず改質アスファルトルーフィング以上を選ぶこと。アスファルトルーフィング940辺りは非推奨です。

太陽光

太陽光は、オプションで構いません。

ただ、載せるならN型(マキシオン「MAX3」を推奨)パネルにしてください!

P型パネルでも高温高湿試験3000時間以上なら候補にはなりますが、今はN型へ移行している時代です。

3. 地震・シロアリ・災害対策をチェック

安心安全の部分も、必ず確認してください。

基礎・地盤

地盤保証は10年以上。ベタ基礎も基本です。基礎高は最低40cm以上、できれば45cm。基礎のメンテナンス性にも関わる部分です。

また、基礎保護材も確認してください。基礎というのは劣化していきますので、しっかり保護剤を塗っていきましょう。

ただし、「モルタル刷毛引き」辺りは、逆にシロアリの侵入経路になってしまったりするので、「弾性タイプの基礎保護材」を使ってください。

シロアリ対策

シロアリ対策は、ピレスロイド系の防蟻防湿シート「ターミダンシート」がおすすめ。ぜひ使ってください!

特殊な資材ではないので、多くの住宅会社で施工可能です。

耐震

耐震等級は2以上を確保してください。
ただし、耐震等級の数字だけを見るのでは不十分。基本的には「許容応力度計算」で耐震等級をとっていくというのが良いと考えます。

水災対策

エコキュートを採用する場合は、給湯配管が基礎を貫通するため、貫通部のシーリング処理が適切に行われているか要確認。

また、マーベックス「澄家」を採用する場合は、基礎に排気口を設けるため、「積雪地域タイプ」の使用も含め、防水処理が適切に施工されているかも確認しましょう。

4. 家の標準仕様をチェック

性能だけでなく、標準仕様も確認してください。

ここが抜けていると、契約後に追加費用がどんどん増えます。

キッチン

キッチンは、幅250cm以上が基本。食洗機は深型またはフロントオープン。グリルは水なし両面焼き。

高気密住宅では、同時給排型レンジフード、または差圧給気口での負圧対策が必要です。

そして、純正の水切りかごとキッチン本体側のコンセントもあった方が良いでしょう。

あとは、カップボード!吊戸棚ありの幅180cm以上。ここも標準に入っているか見てください。

メーカーはこだわらず、住宅会社の仕入れが強い、安く仕入れられるメーカーから選択するのがコスパが良いと思います。

お風呂・給湯器

お風呂は1坪タイプ。断熱浴槽、断熱フタ、手元止水タイプのシャワー、追いだき機能は確認しておきたいところ。

エコキュートは、高圧タイプ250kPa以上を選択してください。標準タイプだと、水圧が弱く感じる可能性があります。

エコジョーズを選択する場合は、ガスの引き込み費用が見積りに入っているかもチェックしましょう。

トイレ・洗面

トイレは1階と2階の2か所。最近は、コストカットで1か所だけを標準にしている住宅会社もあるので要注意。

自動洗浄、リモコン洗浄、暖房便座、温水洗浄便座(ウォシュレットやシャワートイレ)、タオルリングも確認しましょう。

洗面台は幅90cm以上を選択してください。

玄関ドア・インターホン

玄関ドアは、ポケットキーやリモコンキーなど、鍵を取り出さずに施解錠できるタイプが必須

電源はACタイプが理想。電池交換式は地味に面倒です。インターホンは録画機能付きが基本です。

コンセント・収納・物干し 他

コンセントは、契約後に追加費用が出やすい項目です。

各部屋に十分な数(2か所ずつ程度)があるか。テレビ端子、ネット配管、外部防水コンセントが入っているか。

2つ星★★ではありますが、掃除ロボット・スティック掃除機用、スマホ充電用、電動自転車用のコンセント、この辺りも入っているか確認しておきましょう。

収納内の棚板やハンガーパイプも要注意。オプションの場合があります。

部屋干し用の物干し金物が1か所入っているかも確認を。

立水栓、網戸(FIX以外のすべての窓)、こちらも入っているか確認しておきましょう。

照明・カーテン・デザイン 他

照明は全室LED。人感センサー付き照明は2か所(玄関内外)は必要でしょう。

リビング、ダイニング、主寝室、子ども部屋には調光機能。外部照明(駐車場の照明)も含め、確認してください。

1000番台のアクセントクロス、こちらが選べないと寂しいです…カーテンが標準に入っているかも確認を。引き戸はソフトクローズ必須です!

外壁、玄関ドア、外部サッシ色、住宅設備の扉カラーなど、標準仕様で選べる範囲が極端に少なくないかも確認しておきたいポイント。

5. 財務・アフター・付帯工事をチェック

住宅会社の財務状況も、できれば確認したいところです。

帝国データバンク、東京商工リサーチ、G-Searchなどで情報を取得する方法もあります。

工事中に住宅会社が倒産すると、本当に大変です。手間や費用はかかりますが、可能な範囲で確認しておきましょう。

アフターについては、10年目まで無料点検があるか。その後もフォローしてくれるか、連絡方法も確認しておきましょう。

付帯工事も大事です。見積りに入っていないと、あとから請負金額の10〜15%ほど追加になることもあります。

構造計算費用は別です!なんて会社も時々あります。どこまで含まれているのか、いないのか、しっかり確認してください。

6. 担当者をチェック

家づくりは、担当者でかなり変わります。営業担当、間取り設計、現場監督は特に重要です。

営業担当

打ち合わせが始まる前に、評価の高い営業担当を指名してください。

最初が大事。途中で担当変更をお願いするのは、なかなか言いづらいもの。

また、リアルな資金計画を出してくれるかも確認しましょう。

見た目だけ安い資金計画では意味がありません。リアルな資金計画が、後悔を防ぐ一番大事なポイントです!

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間取り設計

間取り設計も、ベテランで評判の良い方を指名してください。

そして、契約前に間取りを確定すること。これをしないと、契約後にどんどん追加費用が出てきます。

契約後しかプランナーが出てこないような住宅会社目線の会社は、おすすめしません。

施主目線で考えるなら、契約前に間取りを確定するのは当然!と私は考えています。

現場監督

現場監督も、できれば経験豊富なベテランの方を指名しましょう。

定期的な工事報告があるか。最低でも週1回、写真付きで報告があると安心です。

2つ星★★ではありますが、現場見学が自由にできる体制(現場に関係者がいるときに限る)もぜひやってほしい。

現場を見せられない会社は、現場が汚い、職人教育が行き届いていない、誰が現場に入っているか把握できていない可能性もあります。

チェック表を使った引渡し前の施主検査の実施も必須です。

【「施主検査チェック表」のダウンロードはこちら】

7. 基準価格で見積りを比較

せやま基準一覧表には、基準プランと基準価格も入っています。

基準プランは、30坪・バルコニーなし・1階割合55%前後の現実的なプランです。窓や収納なども、このくらいは必要だよね?という内容になっています。

せやま基準一覧表では、エリアごとでせやま基準の価格上限を見ることができます。この価格を下回る金額で出してくる住宅会社は、かなりコスパが良いです。

ただし、スカスカの仕様で安い見積りを出されても意味がありません。必ず、性能や標準仕様の必須項目を網羅した見積りで比較してください。

せやま基準一覧表では、各項目を入力するとクリア率も確認できます。住宅会社ごとにファイルを分けて比較すると、かなり冷静に判断しやすくなります。

まとめ

住宅会社選びでは、雰囲気や営業トークだけで判断しないこと。

【性能】【標準仕様】【担当者】【価格】

この4つを、具体的な項目でチェックすることが大事です。せやま基準一覧表は、そのためのツール。

必須項目を確認するだけでも、住宅会社の実力はかなり見えてきます。

家づくりは、知らないまま進めると本当に危険です。だからこそ、契約前にしっかり確認を。

ちょうどいい塩梅の家づくりをするためにも、せやま基準一覧表を使って冷静にチェックしていきましょう。

「自分たちでここまで細かく全部チェックするのは無理だよ…」「住宅会社も全部は対応してくれないだろう…」そんな施主の不安を解消するために始めたのが、「せやま印工務店プロジェクト」です。

せやま基準をクリアした工務店を審査、認定して皆さんにご紹介をしていますので、ぜひご活用ください!

 

PROFILE

「せやま基準一覧表」の使い方ガイド | 「住宅設備」の選び方を知りたい

せやま大学の人

瀬山 彰

筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号取得)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析に取り組む。

卒業後は、日本最大手の経営人事コンサルティング会社に入社。全国の住宅会社(大手ハウスメーカー・地場工務店)を担当。その中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。 中堅ハウスメーカー支店長経験を経て、2019年に起業。2021年にビーイナフ株式会社を設立。

主要事業である「せやま印工務店プロジェクト」は、2025年グッドデザイン賞受賞に加え、全国登録工務店65拠点、参加施主数は累計1723組以上、施主満足度95%以上と高い成長率と満足度を実現。また、施主や工務店のみならず、関わった全ての関係者が得をする(損をしない)、「全方良しのビジネスモデル」を他業界へ広める活動にも力を入れている。

広島県出身。娘4人の父親。2025年からは『カープ熱こじらせ兄さん せやまくん』としてのタレント活動も開始している。