【せやまどりNo.64】「リニューアルしたせやまどりルール53項目をクリアしたコスパ最強の1階完結型の家」の間取り図

【せやまどりNo.64】「リニューアルしたせやまどりルール53項目をクリアしたコスパ最強の1階完結型の家」の間取り図 | LDK
【せやまどりNo.64】「リニューアルしたせやまどりルール53項目をクリアしたコスパ最強の1階完結型の家」の間取り図 | LDK

【せやまどりNo.64】「リニューアルしたせやまどりルール53項目をクリアしたコスパ最強の1階完結型の家」の間取り図

土地情報

敷地面積
156㎡(47坪)
建蔽率/容積率
60%/200%
方角/形状
東道路/ほぼ長方形
駐車場/庭
駐車場2台/庭あり

建物情報

延床面積
106㎡(32.2坪)
間取りタイプ
二階建て/単世帯
部屋数
4LDK
太陽光/屋根裏エアコン
採用可/採用可

間取り紹介動画

 

お施主さんからの要望

今回は、お施主さんから以下のような要望をいただきました。

延床面積
  • 32.2坪(4LDK、1階20坪、2階12.2坪)
玄関
  • シューズインクローゼット(シューズクローク)とシューズボックスの併用型にしたい
  • シューズボックスには玄関ホールからアクセスしたい
LDK+和室
  • LDKを大きくしたい
  • リビングを勾配天井にしたい
  • リビング併設の和室がほしい
  • キッチンからの見通しを良くしたい
  • W2,700mmのカップボードがほしい
  • 大きなパントリーがほしい
  • 勉強スペースと本棚がほしい

水回り

  • 洗面・脱衣を分けたい
  • 洗面から大きなウォークインクローゼットにアクセスしたい
  • ランドリールームを大きくしたい

2階

  • 廊下は短くしたい
  • 主寝室、子ども部屋は寝るだけのスペースにしたい(計3部屋)
  • 納戸的なウォークインクローゼットがほしい

上記のような要望を踏まえ、「せやまどり」のルールをかなり忠実に網羅した4LDKを実現しました。これまでも「費用対効果を重視した間取りを作る」時に押さえておきたい鉄則として「せやまどりルール」を公開してきました。その「せやまどりルール」を、このたびリニューアルしました!”新”せやまどりルールに則って、今回の間取りを紹介していきます。せやまどりルール55項目のうち、54項目をクリアしている間取りですよ。

そもそも”せやまどり”とは?

  • 費用対効果を重視し、コンパクトな家にする
  • コンパクトながらも【開放的なリビング・収納充実・最高の動線】を実現する間取り

このように費用対効果を抑えるポイントを押さえておかないと、「どんどん家が大きくなって40坪超えちゃった」なんてことになりかねません。そうなると、32坪と比べて400~500万円ぐらい高くなります。一方、「コンパクトにしよう!」とお金のことばかり気にしていると「リビングが狭くなって子どもが子ども部屋から出てこなくなった」となりかねません。かといってリビングばかり大きくしても、「収納が足りなくて家事が大変」「生活感丸出しでストレス」みたいなことになってしまいます。

そこで、機能性を重視するところとコンパクトにするところを上手くミックスして、ちょうどいい塩梅の落としどころを見つけていく間取りとして、今回の間取りは最高のお手本です。

ぜひ、リニューアルした【せやまどりルール一覧表】と一緒にチェックしてくださいね。

せやまどりルール「基本的な考え方」

  • せやまどりルールNo.1
    1階完結型を目指す!
  • せやまどりルールNo.2
    家を大きくしすぎない
  • せやまどりルールNo.3
    LDKと収納を最優先に!
  • せやまどりルールNo.4
    無駄なスペースは徹底的に削る!

せやまどりルールでは、上記の4つを基本的な考え方にしています。ほぼ平屋のような家にして、1階だけで完結させましょう。2階は寝るだけにして、年齢を重ねた時に1階だけで暮らせるような間取りにすることが理想です。また、家を大きくしすぎないようにしましょう。今回の家も延床面積32.2坪です。世の中の注文住宅の延床面積の平均が38坪くらいなので、それに比べると約6坪分(300~400万円)安くなります。

間取りを考える時は、LDKと収納を最優先に考えましょう。今回のLDKは、なんと18.7畳です。さらに、水回りの収納(ウォークインクローゼット含む)が5畳分もあります。キッチンのカップボードもW2,700mmですし、パントリーもあるのでバッチリですよね。

さらに、無駄なスペースは徹底的に削ることも重要です。無駄なスペースは、全て「隙あらば”アレ”」にしているので、ぜひそちらもチェックしてくださいね。

ビーイナフクルーの方は、その他にもせやまが監修した間取り図のダウンロード(無料)が可能です!(クルー登録はこちらから)

玄関編

玄関について

玄関の外には雨で濡れないように、庇(ひさし)を付けています。人感センサー付きの照明もあるので、帰ってきた時に便利ですね。

玄関から早速せやまどりルールを採用しています。玄関は幅1.5P×奥行き1.5P(1P=91cm)ですね。玄関ホールに関しては、今回は幅1.5P×奥行き1Pのジャストサイズです。ここで幅を2Pにすると約20万円ぐらい高くなってしまうので、抑えていきましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.5
    玄関を広くしすぎない!

コスト削減テクニック
玄関の幅2P→1.5Pで約20万円削減!

シューズクローク・シューズボックスについて

玄関の収納は多めにしましょう。今回のシューズクロークは幅1.5P×奥行き1.5Pでバッチリのサイズです。棚の奥行きは30cmですよ。臭いの元となるイソ吉草酸対策として、天井には換気口も付けました。さらに、扉ではなく来客時にだけ目隠しができるようにロールスクリーンを使っています。

シューズクロークの入口も、ちゃんと中央に作りました。こうすることで、通路の両側を収納スペースにできるので効率が良いですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.6
    玄関収納は多めに!

シューズクロークの裏側にはシューズボックスがあります。シューズクロークとシューズボックスの併用型は憧れる人も多いですよね。しかも、シューズボックスは、お施主さんからの要望通り玄関ホールからアクセスできる場所にあります。

シューズボックスの反対側にはニッチを作り、鍵を置くスペースも確保しました。このようにニッチを置くか、シューズボックスをニの字型あるいはコの字型にして、鍵を置くスペースを確保しましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.7
    鍵を置くスペースの確保!

リビングへの動線について

玄関ホールからLDKに入る時は、キッチンへの動線は避けましょう。ただ、今回の間取りだとキッチンになっていますが、これなら問題ありません。というのも、キッチンへの動線を避けるのは、ゴミ箱スペースのごちゃごちゃした足元を見えないようにする、ということが目的です。そのため、今回のように壁で視線をブロックできるのであれば問題ありません。このように配慮していきましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.8
    玄関ホールからキッチンへの動線は避けよう!

また、玄関ホールからLDKに入った時の抜け感を大切にすることも重要です。今回は壁が目隠ししているため、残念ながら抜け感はありません。ただ、このようにニッチを付けることで圧迫感がなくなっていますよね。しかもニッチがアクセントクロスで可愛くなっているので、「玄関からLDKに入った時の景色を大事にする」というポイントはクリアできています。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.9
    玄関ホールからLDKに入った時の抜け感を!

一般的には、入った時に視線の正面に窓があるようにすると、非常に抜け感のある入口にすることができますよ。

LDK編

リビングについて

リビングを配置する時は、最も日当たりの良い場所に配置しましょう。今回は東南の角に持ってきているので、日当たりが良いですね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.10
    リビングは最も日当たりの良い場所に!

そして、ソファとテレビのスペースは十分に確保してくださいね。今回、ソファの後ろからテレビまでの距離は4Pとれていますよ。ソファのスペースも幅2.5Pとれていて、テレビボードの幅も2.5Pとれているのでバッチリです。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.11
    ソファとテレビの距離、ソファ・テレビのスペースは十分に!

また、テレビとソファの横に窓を付けましょう。これも今回バッチリですね。さらに窓を高くすることで開放感を演出できています。勾配天井にアクセントクロスも使っていて、オシャレですよね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.12
    ソファ→テレビ方向の横に大きな窓を付ける!
  • せやまどりルールNo.13
    高さで開放感を演出!

リビング・ダイニングの周りには、小物を収納できるスペースを確保しましょう。今回はダイニングの端にパントリー兼小物収納となる大容量収納スペースがありますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.14
    リビングダイニング周りの小物収納を忘れずに!

LDKでは、キッチンとリビングを隣接させないようにしてください。今回もこのようにはす向かいになっています。

キッチンからは皿洗いや食洗機の音がするため、キッチンのすぐ前にソファを置くと結構うるさくてストレスになることがあるんです。ダイニングを挟んだり、はす向かいにしたりといった配慮をしましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.15
    キッチンとリビングを隣接させない!

大きな荷物を搬入できるような、掃き出し窓も用意しましょう。今回は駐車場から直結という便利な間取りですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.16
    大きな荷物が搬入できる掃き出し窓を!

実は、ここも家をコンパクトにするためのポイントがあります。先ほどソファのスペースは2.5P幅だと紹介しましたが、こちらの壁から窓までの距離は3.5P幅です。贅沢にいくなら4Pとった方が良いのですが、コストをちょっとでも下げるために0.5P削っています。

コスト削減テクニック
リビングの幅4P→3.5Pで約30~40万円削減!

こうすることによって、30~40万円くらい削減できています。

さらに、天井を吹き抜けではなく勾配天井にすることもコスト削減ポイントの一つですよ。吹き抜けにすると200万円以上高くなります。勾配天井にすれば、コストを抑えつつ開放感を演出できます。

吹き抜けを作りすぎると、構造的にも水平構面がとれなくて弱くなってしまいがちです。そういう理由もあるので、勾配天井が良い落としどころになるでしょう。

コスト削減テクニック
吹き抜け→勾配天井で約200万円削減!

キッチンについて

キッチンからは全体を見渡せる配置にすることが重要です。この配置なら、玄関から入ってきた人も、和室もリビングもダイニングも見渡せますね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.17
    キッチンから全体を見渡せる配置に!

また、キッチンの収納は多めに確保してください。シンクの下の収納スペースもありますし、キッチンの後ろにはW2,700mmの大きなカップボードもあります。

先ほど紹介したパントリーの収納量もかなりあります。小物収納としても兼用できる、幅2Pの特大パントリーですよ。ここまでのスペースはとれなくても、少しでもパントリーやセカンド冷凍庫置き場、ウォーターサーバーのスペースを確保してくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.18
    キッチン収納は多めに!

コンロ前の壁はあった方が良いですよ。今回のようにIHの場合はそれほど塵が舞い上がらないのでなくても構いませんが、ガスコンロの場合は必須なので付けましょう。またIHの場合でも、コンロの前に調味料を置いたり横におたまをぶら下げたりして散らかることが多いので、壁があると目隠しになって便利ですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.19
    コンロ前は壁を推奨!

キッチンとカップボードの距離は1m程度が理想です。今回も1mとれていますよ。80~110cmぐらいまでが許容範囲です。広すぎても使いづらいので、1m前後くらいを目安にしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.20
    キッチンとカップボードの距離は1mが理想!

冷蔵庫は基本的にはダイニングの近くに置きましょう。今回であれば、この辺りに置くのが理想的でしたが、ここに置くとシンクとぶつかってしまいます。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.21
    冷蔵庫はダイニングから動線の良い場所に!

そこで、今回の冷蔵庫スペースはここにしました。普通に考えるとキッチンの奥にあるので動線が悪いですよね。ただし、今回は回遊動線になっているのでダイニングからもアクセスしやすい配置になっています。このように回遊動線の場合にはダイニングからの経路を確保しやすいですよ。

回遊動線にする場合「オープンキッチンにしたい」という人もいますよね。ただ、オープンキッチンは結構高いんです。そこで、奥行き650mmのキッチンを入れてペニンシュラキッチンにした上で、その周りを回遊動線にするのがおすすめです。それだけでも50~100万円くらい削減できますよ。

「回遊動線といえばオープンキッチン!」という考え方に縛られすぎず、コストを削減できるところで削減していきましょう。

コスト削減テクニック
オープンキッチン→I型キッチン&回遊動線で約50~100万円削減!

ダイニングについて

ダイニングテーブルは適切なサイズを確保してください。今回は幅1,500mm×奥行き800mmです。奥行きは800mmが基本で良いでしょう。ちょっと広めにしたい場合は、850mmとか900mmにするのもおすすめです。

幅に関しては、一人あたり最低でも600mmは確保してください。できれば700~800mmとれれば余裕があります。何人掛けのテーブルにするのか考えて、しっかりとスペースを確保してくださいね。6人掛けだったら600mm×3人=1,800mmが最低ラインですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.22
    ダイニングテーブルの適切なサイズを確保!

ダイニング周りの通路幅が狭いと不便なので、最低でも600mmは確保しましょう。特に後ろ側の通路が狭いと不便です。後ろを通るのであれば、最低800mmは必要ですよ。できれば1m確保できれば良いですね。今回は約1m確保できているので、誰かが座っていても通りやすいスペースがあります。さらに今回は横側にもスペースがあるので、お誕生日席を作る余裕もありますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.23
    ダイニング周りの通路幅を十分に!

ここで、レイアウトに関するポイントを紹介します。今回はこちら側の面が西側なんです。西側は西日で暑くなりますよね。また、収納を作る場合には壁が必要になります。そこで、今回のようにキッチンとダイニングを並列型にする場合には、あえて西側や朝日が厳しい東側を収納にしましょう。そうやって窓を一切作らずに収納に充てることで、スッキリと収めることができますよ。

 和室について

和室は2.5P×2.5Pで3.1畳です。敷布団を2枚並べて敷くことができるジャストサイズですね。将来的に主寝室としても使えるミニ和室です。和室はリビングとダイニングに併設する形で配置しましょう。そうすることで和室からも全体を見渡すことができますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.24
    和室はリビング・ダイニング併設!3.1畳ミニ和室でOK!

和室を4.5畳ではなく3.1畳にすることによって、約50万円削減できています。4.5畳にできれば良いんですが、3.1畳でも十分でしょう。今回、LDKが18.7畳あるので、和室を入れたら21~22畳ぐらいの空間です。めちゃくちゃ広い空間ですね。

コスト削減テクニック
和室4.5畳→3.1畳で約50万円削減!

勉強スペースについて

勉強スペースの確保も忘れないようにしましょう。今回は1人分のスペースですね。子どもが小さいうちは勉強スペースとして使えます。ただ、子どもはすぐに子ども部屋で勉強することになるので、将来的には親が執務スペースとして使ったり、共有のPCを置いたりするスペースとしても使えますよ。

奥行きは450mm確保しています。がっつり仕事をするなら600mmぐらいは確保した方が良いでしょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.25
    勉強スペースを確保しよう!

水回り編

洗面・脱衣・収納について

今回は廊下を挟んでいますが、キッチンから洗面まで良い動線になっています。これが遠いと家事が大変になるので、なるべく隣接させるか近くに配置しましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.26
    キッチンと洗面を隣接!

W900mmの洗面台の横に、化粧スペースを作りました。窓があるので自然光を取りながら化粧することができます。お化粧スペースがあるW1,200~1,500mmの洗面台もありますが、高いんです。このように洗面台をW900mmにして横にカウンターを付ける方がコスパが良いので、ぜひ参考にしてくださいね。

ウォークインクローゼットは2.5畳の大容量です。洗面から直接入れるので便利ですね。普段使う衣類を1階に置いておけますよ。

また、シューズクロークやウォークインクローゼットの入口は中央に配置して、収納を両側にしましょう。また、入口の目隠しは扉ではなくロールスクリーンにすることで、収納量を多く確保できます。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.27
    1階にウォークインクローゼットを!
  • せやまどりルールNo.28
    シューズクローク・ウォークインクローゼットの入口は中央に!目隠しはロールスクリーン!

脱衣室兼ランドリールームは3畳です。洗濯物をかけつつ、その下には衣装ケースを置くこともできますね。乾太くんもありますし、引き出しが付いた棚もあり、バッチリです。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.29
    部屋干しスペースの十分な確保を!
  • せやまどりルールNo.30
    洗面・脱衣室の収納は必須!

ここは玄関から洗面に入る動線です。コート掛けがあって非常に便利ですよね。ただ、この部分は広い収納スペースにする必要はありません。
というわけで、壁の一部をシューズボックスとして活用しています。このように空間を有効活用しましょう。

また、ウォークインクローゼットの奥の部分は階段下のスペースを有効活用しています。収納の奥なので、普段は使わないスーツケースなどを置くのに最高のスペースですよ。このように、隙あらば収納スペースを作っていきましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.31
    隙あらば収納!掃除用具の収納を忘れずに!

お風呂について

お風呂は1坪サイズで十分です。手元でオン・オフができる節水シャワーや浴室乾燥といった設備を入れました。浴槽と蓋は断熱タイプですよ。

また、お風呂の扉を開き扉にする時はタオル掛けを付けましょう。足拭きマットなどを掛ける時に便利です。

注意点としては、ドアが完全に90度まで開けられないことです。80度くらいしか開かないでしょう。そのため、ちょっとここのスペースが狭くなるということは覚えておいてくださいね。

ドアは折れ戸か開き戸がおすすめです。引き戸はお風呂の水が脱衣室側に出てしまうので、おすすめしていません。

トイレについて

トイレは階段ホールの廊下から入る間取りです。リビングからトイレに入るまでに、扉を2枚挟みましょう。そうすることで、音が聞こえづらくなりますよ。

トイレのドアはアッパーカットトイレドアがおすすめです。新幹線のトイレと同じように、上から空気を入れて下から抜くことで、うんちの臭い対策もバッチリです。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.32
    リビングからトイレまでに扉2枚挟む!
  • せやまどりルールNo.33
    トイレのドアはアッパーカットトイレドア!

アッパーカットトイレドアに関して、詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。

関連記事:う○ちの臭いが消える!?「アッパーカット トイレドア(特許出願中)」全国販売開始!

また、2階トイレの奥行きは1.5Pで十分です。今回はお施主さんから独立の手洗いを付けたいという希望があり1.5Pでは足りなかったので、広めにしました。このように予算はメリハリをつけて使ってくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.34
    2階トイレは奥行き1.5Pで十分!

2階編

階段について

階段は、家族のコミュニケーションが増えるリビング階段にしましょう。今回はリビングにはありませんが、1回LDKに入ってから2階に上がっていく間取りですね。普段はLDKと廊下の間のドアは開けっ放しにしているので、LDKの暖気が階段を伝って2階に上がっていく良い配置ですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.35
    家族のコミュニケーションが増えるリビング階段に!

ただし、リビング階段というのは音の問題があります。そこで今回のようにテレビから離れた場所に階段を持っていったり、扉を挟んだりして音問題を解決しましょう。こういったテクニックも、ぜひ駆使してくださいね。

先ほど、ウォークインクローゼットの下のスペースは階段下だと紹介しましたが、それだけではありません。実はトイレも階段下なんです。頭を打つ心配がなければ、階段下でも良いですよ。このように空間を有効活用しましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.36
    階段下も余すことなく利用!

仮にトイレを別の場所に作ったとしたら、1畳ぐらいのスペースが必要になります。これだけで30~40万円くらいかかるので、こういったコスト削減を積み重ねていきましょう。

コスト削減テクニック
1階のトイレ→階段下の有効活用で約30~40万円削減!

このように階段吹き抜けの高い位置に窓を付けることによって、階段も非常に明るい空間にできます。

2階廊下について

階段を配置する場合は、2階の廊下を短くできる位置にしましょう。回り階段が一番無駄なく配置できます。その結果、今回の2階廊下の広さは1畳です。「そんなに廊下が狭いと、部屋から一斉に人が出てきた時に困るんじゃないの?」という人もいますが、そんな状況はありませんよ。

階段は廊下の中央に上げて、放射線状に部屋を配置していくのが理想的です。廊下は極力短くしていきましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.37
    2階廊下を短くできる階段配置に!

家族共用の本棚がどこかにあると便利です。2階の廊下に付けることが多いんですが、今回はスペース的に難しかったので、勉強スペースの上の段に付けました。奥行き30cmで、よく使う本や書類を置けるスペースになっています。このように勉強スペースの近くや2階の廊下、リビングの近くに本棚を作りましょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.38
    どこかに本棚を!

屋根裏エアコンは廊下に付けました。冬はもちろん、夏に便利です。寝苦しさが一気に解消されますよ。せやま印工務店で家を建てる人は、ぜひ検討してください。一件一件、私が間取りをチェックしてフィードバックしているので、安心して導入できますよ。

屋根裏エアコンに関しては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

関連記事:2階はエアコン1台でOK!夏の暑さ対策に最適な「せやま式屋根裏エアコン」とは?

2階居室について

2階はコストを抑えることが重要です。主寝室や子ども部屋は寝るだけの部屋だと割り切りましょう。今回は主寝室がジャストサイズの6畳です。

子ども部屋は通路部分を入れて5畳なので、実質4.5畳です。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.39
    主寝室・子ども部屋は寝るだけと割り切る!

そして、主寝室と子ども部屋はできるだけ隣接させないようにしましょう。夫婦のプライベートもあるので、今回のように主寝室から廊下と挟んで子ども部屋、という配置にするのがおすすめです。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.40
    主寝室と子ども部屋はできるだけ隣接させない!

居室の入口と収納は近くに配置しましょう。そうすれば動線が入口だけですむので、部屋の奥をベッドや机などの家具を置くスペースとして存分に有効活用できます。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.41
    居室の入口と収納を近くに!

今回、主寝室の幅は3Pなので家具を置きやすい広さです。ただ、子ども部屋の場合は幅が2.5Pになることもあります。2.5Pというのはシングルベッドがジャストで入るスペースになるので、その場合は特にベッドや机の配置をシミュレーションしましょう。それによってコンセントの計画も変わってきます。窓がある場所に二段ベッドを置いたりすると危ないので、家具の配置シミュレーションは忘れないでくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.42
    家具配置のシミュレーションをしよう!

2階には約2畳のウォークインクローゼットがあります。1階のウォークインクローゼット同様に、中央に入口があって両側収納となっていて機能的ですね。

ウォークインクローゼットの奥には排気口があり、衣類のカビ対策もバッチリです。また、充電式の掃除機やルンバを置く場合はコンセントが必要になるので、忘れないようにしてください。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.43
    2階のどこかに納戸的なウォークインクローゼットを!

また、バルコニーは基本的に必要ありません。今回もバルコニーのない間取りです。バルコニーがどうしてもほしい場合でも、小さなバルコニーにしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.44
    バルコニーは基本設置しない!

バルコニーをおすすめしない理由は、以下の記事で説明しています。ぜひご確認ください。

関連記事:バルコニー付けると後悔する理由5選!でも付けるべき人の特徴とバルコニーを無駄にしない鉄則7選も紹介!

外観編

外観に関しては場所を特定される恐れがあるので、以降は文字を中心に紹介いたします。

デザイン面ではダイニングの窓と子ども部屋の窓のラインを揃えたり、主寝室側の窓と和室の窓のタイプを揃えたりしています。こうすることで外観が整いますよ。1階完結型の家にすると、どうしても2階が小さくなるので、適度に凹凸もできます。これもデザインが良くなる一つのポイントです。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.45
    窓の位置は揃える!適度に凹凸を作る!

また、玄関ドアやバルコニーは非常にアクセントになります。道路側に見えるように配置していきましょう。道路面を向いていなくても良いですが、よく見える場所に配置してください。家が引き締まった印象になりますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.46
    道路側に玄関ドア・バルコニーを設置!

今回は南方向から帰ってくるので、そちらから見た方角で格好良く仕上げました。また、道路が狭い場合は引いた角度ではなく見上げるような角度で見るので、その角度も意識しましょう。住宅会社は「格好良いパース」ということで引き気味で撮ったりするんですが、その角度では誰も見ないことがあります。必ず実際によく見る位置・方向から格好良く見えるように意識してくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.47
    帰り道からの外観をかっこよく!

帰ってくる方向や、どっちからバックして駐車するのか、電柱などの障害物がどちらにあるのか、ということで駐車場の計画は大きく変わってきます。

それと、車種も重要ですよね。「今の車は小さいけど子どもができたら大きいファミリーカーにするかな」というところまで想定して計画しないと、後で苦労します。最大サイズで計画するようにしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.48
    ストレスのない駐車場計画を!帰宅方向、出発方向にも注意!
  • せやまどりルールNo.49
    自転車スペースの確保も忘れずに!

雨対策、今回はバッチリでしたね。足りない場合はミニ庇のようなものを付けて、雨に濡れない対策をしてください。最低でも900mm×900mmのサイズは必要です。できれば1,200mm×1,200mmくらいのサイズで雨に濡れないゾーンを作っておくと、雨の日に傘を畳んだりカッパを脱いだりする時に便利ですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.50
    玄関ポーチで雨に濡れないように!

構造編

構造部分もしっかり確認しましょう。

壁の直下率50%以上、偏心率0.2以下を目指しましょう。今回は直下率が60%ぐらいで、偏心率も0.2以下をクリアしています。
直下率というのは、1階と2階の壁の位置を一致させよう、ということです。今回、2階の外壁はしっかりと載っています。また、和室やキッチンの壁で、2階の壁を受けられるようにしています。

プランが苦手な営業マンが書くと直下率を無視したプランになることもあるので、その点は注意してくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.51
    壁の直下率50%以上(プラン時)・偏心率0.2以下(設計時)を目指そう!

家の角の部分は、900mm×900mmで壁を確保しましょう。必須というわけではありませんが、原則必須ぐらいに思ってください。

耐震等級は2もしくは3にしてください。もちろん耐震等級3の方が地震に強いので良いです。ただ、まずは耐震等級2を目指してください。構造計算をして、しっかりと家の強さを担保することが大切です。その上で、耐震等級3をとるためにはもう少し費用が掛かるのと、壁の量が増えるという間取り的な制限があります。こういったデメリットもあるので、バランスを見て決めてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.52
    耐震等級2以上を取得できる壁量を!四隅の壁を配置しよう!

今回、こちらが東側です。東の窓は小さめにしましょう。先ほど紹介した通り、西側は全く窓を付けていません。このように東西の窓は控えめにしながら、南側の窓は広くとりましょう。また、トイレやお風呂には窓を付ける必要はありませんよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.53
    東西の窓は少なく!南などはたくさん!窓を付けすぎない!

扉は引き戸を優先にしましょう。今回は脱衣室の入口も廊下も引き戸、玄関ホールとLDKの間も引き戸です。

下のレールが嫌いだという人は、ちょっとお金はかかりますが上吊り戸やアウトセットというパターンもあります。予算に応じて普通の引き戸かアウトセットか、上吊り戸から選んでください。ただし、上吊り戸の価格はちょっと割高です。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.54
    扉は引き戸優先!

エアコンは基本的に長手方向に付けましょう。今回の場合のように間取りの奥が深くて冷気が行き届かない場合は、サーキュレーターなどを使って空気を送っていきましょう。住んでから状況を見つつ、空気の流れをコントロールしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.55
    最適なエアコン計画を!

【内定クルー限定】間取り図データの無料ダウンロードについて

せやま印工務店での契約が決まっているビーイナフクルー(内定クルー)の方は、間取り図面を”無料で”ダウンロードすることができます。
以下条件に該当する方は、「クルーマイページ」にログインした上で、間取り図面をダウンロードしてください。
※利用条件やダウンロード方法の解説動画はコチラから

【利用条件】以下①~④のすべての条件を満たす必要があります。

①せやま印工務店での契約が内定済
せやま印工務店から本部への「内定済の報告」が必要となります
本部への「内定済の報告」状況については、直接工務店にお問い合わせください。
※『内定』とは?…関係者全員が契約意思を100% 固めている状態を指します

②初回打ち合わせアンケートに回答済
紹介された「全工務店へのアンケート回答」が必要です

③内定(工務店から本部への内定報告)から100 日経過していない
「①の内定報告日から100 日後までの期間」限定で、利用できるサービスです

<土地探しクルーへ:内定後しばらく経過してから土地が決定した場合>
工務店から本部への「土地決定の報告」があれば、無料期間がさらに100日間追加されます。
本部への「土地決定の報告」状況については、直接工務店にお問い合わせください。

④せやま印工務店と間取り打ち合わせ中
「間取り打ち合わせ中」限定で利用できるサービスです

【内定クルー以外で、間取り図データの閲覧を希望される方へ】

有料とはなりますが、「せやまどり図面購入ページ」より購入可能です。ご利用を検討くださいませ。

※注意点
・ダウンロードいただく間取り図(以下、間取り図)は、実際の土地および建物の状況と異なる場合があります。
・土地の状況・規制や工務店の設計・施工方針により、間取り図通りの建物を建築できない場合があります。
・間取り図の転載・複製・改変・第三者へ共有・商業利用は禁止しております。利益を伴わない個人利用のみ許可いたします。

PROFILE

【せやまどりNo.64】「リニューアルしたせやまどりルール53項目をクリアしたコスパ最強の1階完結型の家」の間取り図 | LDK

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

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