【間取りのコツ】収納の奥行と幅 失敗しない基本知識

【間取りのコツ】収納の奥行と幅 失敗しない基本知識 | 間取り

家を作る時は、キッチンや玄関、リビングといった部分に注目しがちですよね。ですが、地味だけど意外と失敗する人が多い収納も間取りを作る際に考えておきたいポイントの一つです。住んでから「うわっ、収納小さい!」とならないためにも、本棚が押し入れなどを含めた5つの収納の目安となる奥行と幅のサイズを紹介していきます。

失敗しない収納サイズの基礎知識を覚えておきましょう!

本記事は、YouTubeでも分かりやすく解説しておりますので、動画で見たいという方は以下からご覧ください!

参考動画:【間取りのコツ】収納の奥行と幅 失敗しない基本知識

【間取りのコツ】本棚・パントリー

本棚とパントリーの作り方はほぼ一緒なので、まとめて紹介していきます。まず本棚ですが、奥行は大体25cm~30cm確保できれば十分です。横幅は自由に決めてください。また、せっかく最初から作るのであれば、転倒防止の意味も含めて天井から固定して作るのがおすすめです。

 

続いてパントリーですが、こちらの棚も奥行30cmあればOKです。理想は奥行45cmですが、無理をする必要はありません。ただしパントリーは本棚と違って、扉をつけますよね。なのでスペースとしては、1/2P(1P=910mm)の奥行が必要です。扉を含めて1Pのスペースを確保して扉をつけたら、ちょうど中に奥行30cmのパントリーが設置できます。

 

【間取りのコツ】衣類収納/クローゼット/押入

棚に衣類を畳んで入れる場合の奥行は、ミスる人が多いので要注意です。失敗すると「Tシャツを入れたのに、手間が垂れてくる!」とストレスになってしまうので、小さくしすぎないように気をつけてくださいね。基本的には45cmの奥行を確保するのがおすすめ。30cmだと狭いので、できるだけ45cm確保してください。そうすれば、服が手前側に飛び出すようなことがありません。

 

一方、衣類をしまうクローゼットは、広く作りすぎてしまう人が多いんです。住んでから「こんなにクローゼット要らなかったなぁ」とか「クローゼットで寝るんかいっ!」ということになりがちなので、こちらも衣類収納とは逆の注意が必要です。

クローゼットに扉をつけるなら、3/4P~1Pのスペースを確保しましょう。中のハンガーパイプと言われるものの奥行が、大体60cmは必要になってくるので、最低でも3/4Pの奥行を確保しておけばハンガーパイプを設置して中に服をかけることができます。

「奥行を3/4Pにするのか、1Pとるのか」で悩む人も多いですよね。理想としては広い方が良いですが、部屋のスペースを削ってしまっては意味がありません。そのため、どちらの奥行にするかは、中に衣装ケースを入れるのかどうかで判断したらいいでしょう。衣装ケースは基本的に1Pくらいのサイズが多いので、そのサイズを見て決めてください。

また、押入に関しては奥行は布団が入れば十分ですので1Pあれば問題ありません。幅に関しては、「広く取らなきゃ!」と思っている人も多いですが、ちょっと狭めても大丈夫。2P(たたみ一畳分)あればいいですが、2Pの横幅がとれなかった場合は1.5Pくらいでも構いません。それでも布団は入るので安心してくださいね。

 

【間取りのコツ】ウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットを作る人は多いですが、これも作ればいいというもんではありません。作った後で「これ、通路だけじゃない?」みたいに感じてしまう人も多いんです。そうならないためには、幅と入口をしっかり考えておきましょう。

まず、ウォークインクローゼットは幅が大切なので、2Pはとりましょう。なおかつ、入口は真ん中に作るのがおすすめ。それによって、一つの通路に対して両側にクローゼットがある状態を作れます。これがウォークインクローゼットの良さですよね。

これで、幅が1.5Pしかないと通路一つに対して収納が一つになります。そうすると、この通路がもったいない!収納部分がなくなってしまうんですよね。ウォークインクローゼットのメリットが出てこないので、必ず2Pの収納を確保して、真ん中から入るように意識してください。

 

【間取りのコツ】シューズクローク

シューズクロークもウォークインクローゼットと一緒で、幅と入口が大切です。ただし、シューズクロークは広く取りすぎてしまう人が多いので注意が必要です。「こんなスペース無駄!」なんて思うともったいないので、ジャストサイズで作りましょう。そうすれば、玄関周りがスッキリします。

シューズクロークは2Pの幅がとれたら理想的ですが、大きくなりすぎる恐れがあります。というのも、靴箱は基本的に奥行30cmの棚でいいので、真ん中に通路を配置して両側に30cmの棚を設置する…と考えると、実はシューズクロークの幅は1.5Pの幅でも十分なんです。通路が75cmになるため廊下幅ほどはとれなくて少し狭くはなりますが、あくまで収納なので支障はないでしょう。2Pとれるのが理想ですが、そこまでこだわらずに1.5Pの幅をとり、入り口を真ん中に作って「両側に収納がある無駄のないシューズクローク」にしてくださいね。

 

まとめ

理想的な収納の奥行と幅は?

  • 本棚→奥行:25cm~30cm
  • パントリー→奥行:30cm、スペース:1/2P
  • 衣類収納→奥行:45cm
  • クローゼット→奥行:60cm、スペース:3/4cm
  • 押入→奥行:1P、幅:1.5P~2P
  • ウォークインクローゼット:幅2P、入口は真ん中
  • シューズクローク:幅1.5P、入口は真ん中

PROFILE

【間取りのコツ】収納の奥行と幅 失敗しない基本知識 | 間取り

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

間取り実例(せやまどり)

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