「イメージと違う…」を防ぐ!間取りづくりで抑えておくべき“4つのシミュレーション”とは?

「イメージと違う…」を防ぐ!間取りづくりで抑えておくべき“4つのシミュレーション”とは? | 最重要記事

家づくりにおいて一番多い後悔は、恐らく「思っていたイメージと違う…」という“イメージのズレ”でしょう。

思っていたより日当たりが悪かったり、狭く感じたり、家事動線が不便だったり、テレビが近かったり…等など。

失敗・後悔しないためには、「思ってたイメージと違う!を如何に減らしていくか?」が重要ですから、イメージや想像との乖離が生まれる原因を知り、具体的に何をどうシミュレーションすればいいのか?しっかり要点を抑えておきましょう。

 

「思っていたイメージと違う…」が生じる原因とは?

「イメージと違う!」はシミュレーション不足!

3Dシミュレーションソフト

<様々な3Dシミュレーションツール>

(出典:メガソフト

家づくりで「思っていたイメージと違う」が生じてしまう原因は、ずばり“シミュレーション不足”です。

昨今では昔と違って、3Dシミュレーション技術も進歩しており、間取りづくりなど家づくりの途中段階でも実際の完成イメージが視覚化されるようになっています。

そのため想定外を防ぐためには、平面図だけでなく、3Dのシミュレーションソフトを使ってさまざまな角度からシミュレーションを行うようにしましょう。

3Dシミュレーションができない住宅会社はNG!

3Dシミュレーションソフトを使った間取り打ち合わせ(出典:安心計画

3Dのシミュレーションツールも決して安いものではありませんが、施主も数千万円規模の買い物をするわけですから、その程度の投資をしない住宅会社はプロとして失格だと思います。

中には、

  • 外観パースやリビングのパースは作成するので大丈夫ですよ
  • 平面図でイメージできるので大丈夫ですよ

と言ってくるプランナーもいるかもしれませんが正直全く当てになりません。

大丈夫かどうかを決めるのは施主ですし、平面図から完成イメージを想像できない施主が「これで大丈夫か?」を確認する方法は3Dパースしかありません。

なので住宅会社選びの際には、3Dシミュレーションが可能か?もしっかり確認し、間取りの打ち合わせでも必ず3Dパースのシミュレーションソフトを使いながら進めてくださいね。

間取りの「想定外」を防ぐための“4つのシミュレーション”

シミュレーションにもさまざまありますが、間取りづくりでの「想定外」を防ぐためには、最低限以下4つのシミュレーションを行っておくべきです。

  1. 全部屋の「内観3Dパース」を確認
  2. 帰り道の視点から「外観3Dパース」を確認
  3. 室内の「日当たり」をシミュレーション
  4. 室内の「家具配置」をシミュレーション

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①全部屋の「内観3Dパース」を確認する

内観3Dパース 内観3Dパース(出典:安心計画

私もプランナーとして、数百件以上の間取りを作ってきましたが、「平面図では、いい感じと思っていたのに3Dパースだといまいち」なんてことも正直あります。

ましてや施主は、初めての家づくり、間取りづくりになるわけですから、「平面図から完成イメージをシミュレーションしろ」というのは到底無理なこと。

なので間取りづくりの際には、必ず全部屋の内観を3Dパースでシミュレーションするようにしてください。

部屋の印象というのは「窓の高さ」など細かい要素一つでガラッと変わりますから、シミュレーションしながら微調整していきましょう。

②帰り道の視点から「外観3Dパース」を確認

住宅会社は「引きの写真」を使いがち

<現実的ではない、「引き」の外観3Dパース>

(出典:安心計画

次に「家の外観」ですが、住宅会社のHPに掲載されている外観写真って、ほとんどが「引き(家から離れた状態)」の写真ですよね。

この理由は単純で、「“引き”の写真の方がかっこよく見えるから」です。

実際に家を見るときは、「見上げる」ことになる

しかし現実はどうでしょう?

広い土地や前面道路が広い場合を除いて、ほとんどの場合「引きの視点」で家を眺めることはできませんよね。恐らく「引き」より「見上げる」という感じになると思います。

ですので外観のシミュレーションを行う時には、帰り道の「見上げる」視点で見たときに、カッコいい外観になっているか?を確認するようにしてください。

その他にも、角地に当たる場合は「人通りが多い方向から見て、カッコいい外観になっているか?」を意識しながら調整していきましょう。

③室内の「日当たり」をシミュレーション

日当たりシミュレーション

<季節ごとに日当たりをシミュレーション>

最近の3Dソフトでは、内装だけでなく「日当たり」も正確にシミュレーションできるので、必ず隣家を図面上に落としこんだうえで、季節ごとの日当たりシミュレーションを実施しましょう。

この時に見ておくべきポイントとしては、室内が十分明るくなるか?もそうですが、

  • 日当たりを見ながら、屋根の出幅・庇(ひさし)をどのぐらい出すべきか
  • 隣家の状況を見ながら、屋根のどの位置に太陽光パネルを設置するか

などを決めていくとよいでしょう。

加えて周りに空き地がある場合は、今は良くても将来大きなマンションが建ってしまうことも考えられますから、その土地の用途地域などを調べて、「最大どれくらいの高さの家が建つ可能性があるか」も踏まえてシミュレーションするとより安心です。

④室内の「家具配置」をシミュレーション

家具配置も想定して「予想よりも狭い」を防ごう

<特に小さめの部屋は、家具配置シミュレーションを>

家づくりでよくあるのが、「実際に家具を配置したら、予想よりも部屋が狭くなってしまった」というケース。

特に主寝室や子ども部屋などの小さめの部屋は家具を置けるスペースが少ない分、こういった状況に陥りやすいので、必ず家具を置いたうえでシミュレーションするようにしましょう。

窓×家具の配置も併せてチェックしよう!

また窓がある場所には家具が置けませんから、家具の配置によっては「窓位置の調整」なども必要になってきます。

こういった点も踏まえて想定外が起こらないよう、微調整していくのが良いでしょう。

ただ家具を重視しすぎるあまり、部屋が暗くなってしまうのも避けたいので、最低限「どの方角に、どういった窓を設置した方が良いのか?」などの要点は抑えたうえで検討するようにしましょう。

関連記事:『【方角別】日射取得/遮蔽を踏まえた「窓の設置場所」と「窓の種類」を解説!

持ち込み家具は寸法を測ってシミュレーションしよう

持ち込み家具の採寸は慎重に

 

<持ち込み家具は、寸法を測定して図面に配置>

せっかく注文住宅を建てるのですから、持ち込み家具がある場合にはそれらがピッタリと収まる間取りにしたいところですよね。

そのため持ち込み家具がある場合には、事前に寸法を正確に測定し、シミュレーションソフト上に反映してもらうようにしましょう。

特にリビングは生活動線の起点となる場所ですし、ソファやダイニングテーブルなど他の部屋よりも家具のサイズも大きいですから、「リビングの間取りづくりのコツ」なども抑えたうえで間取り作成や「そもそも今の家具を持ち込むかどうか?」を判断するといいと思います。

関連記事:『【間取りのコツ】「広く見えるリビング」を作るための鉄則ルール6選!

まとめ

間取りの「想定外」を防ぐために必要なシミュレーションは、以下の通り。

間取りの「想定外」を防ぐためのポイント!

  1. 全部屋の「内観3Dパース」を確認
    ⇒3Dシミュレーションができない住宅会社はNG!
  2. 帰り道の視点から「外観3Dパース」を確認
    ⇒「引き」ではなく、「帰り道から見上げた時の外観」をチェック!
  3. 室内の「日当たり」をシミュレーション
    ⇒屋根の出幅・庇/太陽光パネルの位置を検討!
  4. 室内の「家具配置」をシミュレーション
    ⇒持ち込み家具は、寸法を測ってシミュレーションしよう

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家の4大要素「性能」×「標準仕様」×「価格」×「人」に関する厳しい基準(全77項目)をクリアした「せやま印工務店」と、日本全国の施主(通称:クルー)を橋渡しする、”ちょうどいい塩梅の家づくり”を実現するためのプロジェクトです。

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PROFILE

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せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

間取り実例(せやまどり)

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