2023.09.21
【間取りのコツ】リビングで失敗しないための鉄則ルール!適切な広さ

家を作る時に迷うのは間取りですよね。めちゃくちゃ家のサイズがでかくても「なんかこのリビング微妙じゃね?」なんて家だと、満足感も下がってしまいます。
お金を無限にかけられるわけではないけど、ある程度の質は担保したい…このように家作りにはバランスが非常になってきます。つまり家のサイズはなるべくコンパクトにしながらも、「え!?その坪数でこんなに広いの!?」と思われる家を作ることが重要です。
そこで、本記事ではこれから家を建てる方に「バッチリ大丈夫!」と思えるような、間取りの作り方を紹介していきます。
間取りのツボを押さえて素敵な家を作りましょう!
本記事は、YouTubeでも分かりやすく解説しておりますので、動画で見たいという方は以下からご覧ください!
参考動画:【間取りのコツ】リビングで失敗しないための鉄則ルール!適切な広さ
目次
リビングで失敗しないための鉄則ルール5選!
家の中で重要なリビング。その間取りを作る時には、5つの鉄則ルールがあります。
- リビングの配置は一等地に!
- ソファとテレビの距離は?
- 窓の配置は?
- 高さを利用する!
- 和室の配置は?
それぞれ、どのようなルールなのか詳しく見ていましょう!
①リビングの配置は一等地に!
リビングは土地の中で一番良い場所におきましょう!「なんでここをリビングにしたん!?」というような場所や、「建てた時はいいけど隣の家が建ったらむっちゃ暗くなる…」のようなリビングを置くのはおすすめできません。
リビングはとにかく一等地に置きましょう!
周りの家の環境が変わったとしても、明るく過ごせる場所に置くことが大切です。そのためには、南にこだわりすぎないことも重要。もちろん南道路で間口が広くて…のような土地ならいいのですが、そうじゃない場合は道路側をリビングにするようにしましょう。
道路は基本的に家が建たないので、そこでメインの採光をとるのがコツです。夏の日射対策などは必要になってきますが、こだわりすぎると土地が見つからなくなる恐れもある、気をつけてくださいね。
ちなみに、実は北側リビングも割といいのです。直射日光がないから避ける人もいますが、太陽光には「直射日光」と「天空光」の二種類があります。この天空光というのは、太陽光が空で乱反射するため、東西南北満遍なくあかるーく落ちてきます。
それを利用すれば、東と西と南が家に囲まれていても、北側で採光をとれば窓から見える空の面積が広くなり、天空光が降り注いでかなり明るいリビングになります。南採光が理想ではあるんだけども、南が微妙だったら北側採光を考えてみてもいいかな、と思います。
②ソファとテレビの距離は?
ソファとテレビの距離は、ソファの一番後ろとテレビボードの一番後ろの距離を測って、3.5~4Pくらいにしましょう。1P(ポイント)は910mmを意味します。つまり、3.5P~4Pは318.5cm~360.0cm(3m185cm~3m60cm)になります!3Pだと2.5mくらいしかとれないので50インチ超えたテレビを置くと「近い~~!」という印象になっちゃいます。
ちなみに幅に関しては、ソファは180cmだとちょっと小さく感じてしまうので、2mとか2.1mのソファを置きたくなる人が多いため、最低でも2.5P(227.5cm)くらいの幅はとって置いた方が無難ですね。とにかくリビングのサイズは最優先にとっていくことを意識してください!
③窓の配置は?
テレビの後ろにバーンと窓があるみたいな間取りは、眩しいし大きな窓つけれんし、良うないよ…という間取りになってしまいます。そのため、ソファとテレビの横側の面に窓をつけることを考えましょう。
ソファの後ろの場合に窓をつけるとスペースを開けなければいけないため、無駄なスペースができてしまいます。なので、やっぱり基本的にはソファとテレビの横の面に大きな窓をつけるようにしてください。それによって大きな採光面をとることができるし、ソファやテレビボードも無駄なスペースなく配置することができます。
④高さを利用する!
広さには限界があるので、家を建てる時には高さでごまかすことも大切!人間の目の錯覚を利用して、広い家を作っていきましょう。そうなると「じゃあ吹き抜けがいいんですか?」という人もいますが、吹き抜きは基本的には推奨しません!吹き抜けを作ってしまうと無駄なスペースにお金がかかりますし暖房の効率も悪くなるので、やめておきましょう。
じゃあどうやって高さを利用するのかっていうと、10cmくらいだけ天井を高くするだけでOK!部分天井にしてあげていけば、大してお金はかかりませんが、効果は絶大です。費用対効果抜群!
あとは、掃き出しの大きな窓サッシは、高さが普通は2mのものが多いですが、2.2mのものに変えるなどもアリかな、と思います。他にも玄関ホールからリビングに入るところの扉も2mではなく2.2mのものを使っていくと、それだけでイメージが変わります!
天井が低いと圧迫感があるだけではなく、オシャレ感も落ちてしまいます。開放感を出すために吹き抜けを考える人は多いですが、そうではありません。テクニックを上手に使って、コンパクトなのに開放感のある間取りを実現していきましょう!
⑤和室の配置は?
家を建てる時に大切なのは「独立の客間なんか作るもんじゃねぇぞ!!」という気持ち。「客なんかそんな来ねぇんだから家族のために家作れよ!」という気持ちを持ちましょう。
和室に限らず洋室でもいいのですが、1階の居室は基本的にダイニングやリビングの横につけられます。客室をリビング一体型にしてリビングの一部として使うことによって、リビングも広くなるのです。たとえばLDKが17畳で、和室が4.5畳とかあれば、20畳オーバーの空間になります!家族のために空間を使いましょう。将来寝室にするとか勉強スペースにするとか子供の遊び場にするとか、色々な使い方ができるので、和室は独立客間にならないような場所に配置するのがおすすめ。
また、将来のことを考えてあらかじめ扉をつける人もいますが、扉を置く空間があればそれだけで閉鎖的になります。「お客さんが来た時に…」という人もいますが、お客さんはロールスクリーンでも十分!もちろん、本当に必要になったら将来的にリフォームしてもいいので、しばらくは開放的に使っといたらいいんじゃないかな、と思います。
リビングが広くとれない時の裏技テクニック!
土地の問題や予算の問題でリビングが広く取れない…そんな時には裏技テクニックを使いましょう!覚えておきたい裏技テクニックは3つです。
- 階段吹き抜けの活用
- 天井高さを1階と2階で変える
- ソファとテレビの向き
こちらも1つずつ確認していきましょう!
①階段吹き抜けの活用
階段を外壁側に持ってくると、部屋全体が明るくなります。吹き抜けはおすすめしませんが、階段はしょうがなく吹き抜けができるので、その吹き抜けを明り取りとして活用しましょう。特に南側に持ってくることで、活用することができます。どうしても採光がとりたいなら、階段の位置を優先的に南に持ってきましょう。
しかもすりガラスにすれば光が乱反射で柔らかい光になりますし、汚れも目立ちません。そのため、吹き抜けの窓はすりガラスがおすすめですよ。コストをあげずに明るいリビングを実現しましょう!
②天井高さを1階と2階で変える
あまり天井高がとれない…という時は1階を2.6m、2階を2.2mにしましょう。普通、天井の高さは2.4mですが、1階を少し高めにすると広く見える家になります。もちろん2階も2.4mのままでもいいですが、それだとコストがぎゃーん!と上がってしまうので、1階を上げた分は2階を下げましょう。
これぞ費用対効果の極み!
実際、2.2mというと低いイメージもありますが、実際に使っていると慣れるレベルです。そんなに狭いなぁとは思いません。それよりも1階を20cm上げるといいでしょう。ぜひ検討してみてください。
③ソファとテレビの向き
たとえばLDK16.2帖というと割と狭めのリビングですが、そういう場合はソファとテレビの向きを工夫しましょう。ダイニングに対して背中向きにソファを置くと、どうしても広さが足りない場合もあります。そんな時は、ソファからテレビまで4Pとれるようにすると、リビングスペースを十分に確保できます。
さらにソファとテレビの横に窓をつけることによって、一気に開放感が出てきます。「16帖のリビング」というと、数字だけ見ると狭く感じますが、住んでみると狭さを感じなくなるでしょう。ソファとテレビの向き+窓の向きで、テクニックを使って解放感を出しましょう!
まとめ
間取りを決める時に覚えておきたいツボ!
- リビングの配置は一等地に!
- ソファとテレビの距離は3.5P~4Pくらいにする
- 窓の位置はソファとテレビの側面
- 高さを利用して広い家に
- 客間はリビング or ダイニングに併設で独立客間はNG!
- どうしても…という時は裏技テクニックも使う!
PROFILE

せやま大学の人
瀬山 彰
大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。
「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。
娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。