失敗しない火災保険の選び方|風災・水災・地震保険のポイント

失敗しない火災保険の選び方|風災・水災・地震保険のポイント | 諸経費(保険など)の知識がほしい

家を建てる時には、保険内容を吟味することも大切です。火災保険は、風災が水災や地震など、どこまで入っておけばいいのでしょうか。また、どこで入るかも気になるポイントですよね。ハザードマップや地震想定地域別も見ながら考えていきましょう!

実益性の高い保険の選び方を理解しましょう!

本記事は、YouTubeでも分かりやすく解説しておりますので、動画で見たいという方は以下からご覧ください!

参考動画:失敗しない火災保険の選び方|風災・水災・地震保険のポイント

 

火災保険の選び方の完全マニュアルを徹底解説!


火災保険は、まず入ることは必須です。以前は35年一括で入れましたが、現在では最大でも10年(地震保険は5年)になっています。1年ごとに入るよりは10年一括で入った方がお得なので、まとめて入るようにしてください。

さらに木造住宅を建てる方は省令準耐火構造にしておくのもおすすめです。そうすれば火事に強い家になるだけではなく、火災保険/地震保険の保険料が半額くらいになります。たとえば10年で2,000万円の補償であれば、水災含めて15万円くらいで入れるでしょう。ということで、ぜひ省令準耐火構造にしておいてくださいね。

では、次にどのような内容に入ればいいのか、ポイントを確認していきましょう。確認しておきたい3つのポイントはこちら!

  1. 風災保険について
  2. 水災保険について
  3. 地震保険について

それぞれ、詳しくチェックしていきましょう!

 

火災保険の完全マニュアル①風災保険について

風災保険は非常にお世話になる可能性が高い保険です。これは必ず入っておきましょう。たとえば平成30年に大きな台風が来ましたが、その時は100万軒くらい風災で保険にお世話になったと言われています。というものなので、これは必須です。

 

火災保険の完全マニュアル②水災保険について

水災保険に入るかどうかは、ハザードマップ次第。ハザードマップに少しでもかかっていれば水災保険にも入っておくようにしましょう。0cm~50cm未満のハザードエリアであっても、もちろん床下浸水のリスクはあります。

床下浸水は基本的に水災保険の対象にならないので、もちろん対策をしておくことは重要です。その他、衝突とか爆発といった細かい内容も大した金額ではないので入っておいた方が良いでしょう。

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

 

火災保険の完全マニュアル③地震保険について

地震保険とは、火災保険にオプションでつけられる保険です。火災保険金額の50%を上限に入ることができます。この地震保険に入るかどうかは個人の考え方によりますが、僕としては地震保険が必須なのは、南海トラフなどの起きる可能性が高いとされている地震で、震度6強・震度7・津波被害が想定される地域であれば、入ることを推奨します。

逆にそうではない地域に関しては、必須ではないと思います。というのも、理由としては保険に入ることで保険貧乏になるリスクもあるんです。過去のデータを見たところ、地震保険に入っている人がその保険にお世話になる確率は1年で0.3%くらいだと言われています。つまり、330年に1回お世話になる程度の確率ですね。

「330年に1回」が高いかどうかは個人の判断によりますが、他の保険と比べると、割とこの0.3%という確率は高いと思っています。たとえば地盤補償などもありますが、これにお世話になる可能性は0.01%です。そうなると、0.3%って結構高い数字ですよね。ただし、内訳を見ると地震保険が適用された人の8割~9割くらいは「一部損壊」といって、出される保険金が100万円以下なんです。正直、50万円とか70万円とか、それくらいの金額であれば払うはずの地震保険料を貯めておけばリスクヘッジできますよね。

僕の考えとして、保険というのは「確率は低いんだけど、起きてしまったらマジでヤバいリスク(震度6強以上や津波)」にはしっかり備えた方が良いと思うのですが、「現金で対応できるリスク(震度6弱以下)」とか「むちゃくちゃ確率の低いリスク」に関しては、備えていくとそれによって「経済のリスク」があがっていきます。なので、そういったところは敢えてリスクを多少許容していくのが、いい塩梅だと思っています。そういう意味では、震度6強以上の地震(および津波被害)が想定されていない地域に関しては、必須ではないと思います。

 

保険会社の選び方は?金額や家財保険についても紹介!


保険といえば、保険会社で悩む人も多いでしょう。火災保険の場合も同じことです。どこで入るかっていう問題があるので、保険会社の選び方や金額・家財保険に関してもチェックしてみましょう。

 

オススメの保険会社は?

今では、一番安いのはやはりネット保険ですよね。他にも代理店や銀行の紹介とか住宅会社の紹介とかも色々あります。その中でも結論としては、住宅会社から紹介された保険代理店が無難です。

ネット保険の場合、保険料が安いというメリットはあるものの、災害が起きた時の対応・交渉力が不明です。ハズレを引いた時のリスクが高いので、ちょっと避けた方が良いでしょう。

一方、住宅会社から紹介の代理店は少し金額が高くなりますが、やっぱり交渉力が信頼できるんです。実際に災害が起きた時の対応・金額の交渉がスムーズである可能性も高いのです。さらに住宅会社の紹介なので実際の工事の時も連携がスムーズですし、日中忙しいのに電話がたくさんかかってくることもないです。そういう面では金額なんて10年間で少しの差なので、こちらの保険会社がいい塩梅かな、と思います。

最後に、銀行が紹介してくる保険会社。これは僕はあまり推奨しません。大体保険料が高い上に、交渉力も不透明。さらに住宅会社との連携もないので、敢えてここを選ぶメリットはないでしょう。

 

保険金額と家財保険のいい塩梅は?

保険といえば、やっぱり金額も大切です。まず家財保険に関してですが、結論をいえば基本的には請負金額の満額入っても良いのですが、個人的には満額じゃなくて8割~9割くらいでもいいかな、と思います。請負金額が2,000万円くらいであれば、1,700万円~1,800万円でいいんじゃないかな、と思います。

また、建物だけ満額入るのもありですが、一部を家財保険にしておくのもおすすめ。たとえば請負金額の上限が2,000万円なら、1,600万円くらいの保険に入り、その上で100万円~200万円は家財保険としてかけておく、という感じです。そうすると、ちょっと高くなってしまいますが、家財保険は保険適用が効きやすいので、意外と良いテクニックですよ。

 

まとめ

失敗しない火災保険の選び方は?

  • 風災保険は必須
  • 水災保険はハザードマップ次第
  • 地震保険は地震リスクを見て決める
  • 保険会社は住宅会社提携の代理店がおすすめ
  • 金額は満額にこだわらず8~9割で、家財保険を織り交ぜる!

PROFILE

失敗しない火災保険の選び方|風災・水災・地震保険のポイント | 諸経費(保険など)の知識がほしい

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

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