【完全攻略】失敗しないキッチンの作り方33選!キッチン選び・間取り・収納のコツも徹底紹介!

【完全攻略】失敗しないキッチンの作り方33選!キッチン選び・間取り・収納のコツも徹底紹介! | 「住宅設備」の選び方を知りたい

キッチンは毎日使うところですので、絶対に失敗したくないですよね。ただ、色々な情報が出回っているため、「何が正しい情報なのか分からない」という人も多いでしょう。そこで、この記事では「これだけは絶対に押さえてほしい」という王道の鉄則ルールを紹介します。「これは絶対に必要」「これはやめた方が良い」「どちらでも良い」のように、ハッキリと結論を言います。

今回の内容を理解せずに選んでいくと「食洗機が大きすぎた、もしくは小さすぎた」「収納が足りない」「デザインがダサい」「散らかった台所がリビングから見えてストレス」ということになりかねません。そんな事態を避けるために、私自身の家でやっていることもお伝えします。

この記事を読めば「キッチンの達人」になれる内容になっているので、ぜひご確認ください。

今回は以下を詳しく解説していきます。

キッチン間取りのコツ

キッチンを配置するポイント

キッチンを配置するポイント①玄関から足元が見えない位置

キッチンを配置する場所は、玄関から入った時になるべくキッチンの足元が見えない位置にしましょう。

たとえば玄関から入った時にこの角度だと、ゴミ箱などが全て見えてしまいます。頻繁に来客があることはないかと思いますが、できるだけ玄関からキッチンの足元が見えないような動線を確保しましょう。

キッチンでやりがちな間取りのミスに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。

関連記事:【間取りのコツ】キッチンでやりがちな致命的な配置・レイアウトの失敗例7選!

キッチンを配置するポイント②全体を見渡せる位置

キッチンからの景色も重要です。キッチンから全体を見渡せる場所に配置しましょう。玄関から入ってくる家族の姿やリビング、ダイニングや和室を見渡せる位置がおすすめです。

キッチンからテレビを見たいという人もいるので、そういう場合はテレビが見える位置なのか、という点も確認しましょう。

キッチンのタイプ<対面 vs 壁付け>

キッチンを対面キッチンにするか、壁付けにするか悩む人もいるでしょう。BE ENOUGHでは、この対面キッチンのパターンを推奨しています。

対面キッチンの特徴

対面キッチンにすれば、キッチンに立っている人が孤立しません。家族の顔を見ながら料理ができます。

また、後ろ側に大容量の収納を確保できるというメリットもあります。

壁付けキッチンの特徴

壁付けキッチンも悪くはありません。壁に向かっているので集中して料理ができるというメリットがあります。また、キッチンの後ろにダイニングを置くことでキッチンとダイニングが一体になり、それほど空間を使わなくてもダイニングキッチンを確保できます。

家族の人数が少なかったり、夫婦二人で暮らしていたりする場合は、壁付けキッチンでも良いでしょう。

ただし、壁付けキッチンの場合、収納スペースを充実させるのが難しくなります。そのため、壁付けキッチンの場合でもW1,200~1,600mmくらいのカップボードを付けて、収納量を確保していくのがおすすめです。

キッチンとリビングの位置関係

キッチンとリビングは斜め向かいに配置しましょう。キッチンのすぐ隣や向かい側にリビングが来るパターンは、キッチンの音が気になってテレビの音量が大きくなりがちなので避けましょう。

もしくは、キッチン・ダイニング・リビングのように、ダイニングを挟んだ配置が理想的です。

キッチンとリビング、ダイニングの位置関係に関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。

関連記事:【間取りのコツ】「広く見えるリビング」を作るための鉄則ルール6選!

カップボードとキッチンの通路幅

カップボードとキッチンの間の通路幅は80~110cmが目安です。BE ENOUGHとしては1mを推奨しています。

それを実現するためには、カップボードの後ろから奥行き650mmのキッチンの壁までの距離を2.5P確保する必要があります。そうすれば奥行き450mmのカップボード、650mmのキッチン+腰壁で、残りのスペースである通路幅が1mくらいになります。

工務店によって微妙に壁の厚みが違うので絶対とは言えませんが、90cm~1mくらいを取ってください。広く取り過ぎると、作業がしづらくなるので注意してください。

ちなみに、キッチンの横の通路幅は普通の廊下幅で構いません。78cmを目安にしてください。

冷蔵庫の配置

冷蔵庫はダイニングからの動線が良い場所に配置しましょう。ダイニングの後ろや、回遊動線がある場合は、回遊動線の近くでも構いません。とにかくダイニングから取りに行きやすい場所に配置することが大切です。

たまに、冷蔵庫の見た目が良くないからと「キッチンの奥に隠したい」「パントリーの中に隠したい」という人がいますが、やめた方が良いですよ。最近の冷蔵庫のデザインはかっこ良いですし、見た目よりも実用性の方が大事です。ダイニングからの動線を優先する方が、断然おすすめです。

キッチンとダイニングの位置関係に関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。

関連記事:【間取りのコツ】ダイニングのテーブル・椅子の配置/照明・コンセントの鉄則ルールは?

冷蔵庫を配置する場合の注意点

キッチンの後ろのどこかに冷蔵庫が来る場合、カップボードよりも出っ張ることがあります。そうするとキッチンの通路幅が狭くなって作業しづらくなるので、冷蔵庫の部分だけちょっと凹ませておきましょう。

1/4Pでも凹ませることができれば、非常にスッキリします。あるいは、キッチンの後ろを少し外して、出っ張ってもそれほど邪魔にならない場所に配置しましょう。

水回りへの動線

キッチンと水回りは、必ず隣接させましょう。手を洗ったり洗濯をしたり、乾太くんを使ったりお風呂の準備をしたり、洗濯物を干したり取り込んだりと、キッチンから水回りに行く機会は頻繁にあります。このような作業を楽にするためにも、必ずキッチンと水回りを隣接させてください。

たまに、キッチンとダイニングを並列にした間取りで、キッチンの奥が壁になっているケースがあります。その場合、水回りに行くたびにダイニングを回って行かなければなりません。こういう間取りはやめた方が良いです。

もっと良くないのは、1階にキッチンがあるのに2階に洗面がある間取り。本当に大変なのでやめましょう。

「私はそんなにキッチンと水回りを行き来しないので大丈夫」という生活パターンの人は良いですが、洗濯と料理を並行して進める人は、キッチンと水回りを隣接させてください。

給湯器等のモニターの位置

給湯器などのモニターの位置は、キッチンの近くがおすすめです。インターホンや給湯器のリモコンがキッチンの近くにあると便利ですよ。ニッチを作って配置するのも良いですが、なければ壁にそのまま付けても構いません。「歩く時に当たりそう」という人もいますが、そんなに壁際ギリギリを歩くことはないので、ニッチにこだわる必要はありません。ただ、できるならニッチにするとスッキリしますよ。

キッチンのおすすめ機能

キッチンのタイプ<手元隠し vs オープン>

キッチンのタイプは手元が隠せるタイプと、オープンなタイプがあります。これに関しては、好みで決めて良いでしょう。

手元を隠せるタイプの特徴

BE ENOUGHとしては、手元を隠せるタイプがおすすめです。コストが安いですし、ごちゃつきがちなキッチンの手元を隠せて便利です。

オープンタイプの特徴

一方、オープンタイプは物を置くスペースも広いですし、なによりもオシャレです。ただし、当然ですが手元が全部見えてしまうというデメリットはあるので覚えておいてください。

また、オープンタイプのキッチンにする場合は、必ず片方を壁にしましょう。壁がない完全なアイランドキッチンというのは、結構コストが高くなります。壁を一面作って、アイランドキッチンではなくペニンシュラ型のキッチンにしてください。

キッチンに収納を付ければ、おくすり手帳や爪切りなどをしまえる小物収納になります。「隙あらば収納」は、いつも忘れないでくださいね。

キッチンの幅/奥行き/高さ

キッチンの幅はW2,550mmで十分でしょう。奥行きに関してはD650mmが基本です。賃貸では600mmの場合もありますが、650mmは確保するのがおすすめです。このキッチンは888mmですが、この辺は予算に応じて検討してください。

キッチンのカウンターの高さは、基本がH850mmです。決め方は「身長÷2+5cm」が基準です。たとえば身長160cmの人なら、「160÷2+5=85cm」になります。

どこのメーカーでも大体5cm刻みで対応してくれるはずです。身長が低ければ80cm、高ければ90cmのようにしましょう。よくキッチンに立つ人を優先して決めてください。夫婦のどちらも立つ場合は、背の低い人を優先して低めに設置するのがおすすめです。

コンロ<IH vs ガス>

コンロをIHにするかガスコンロにするかで悩む人もいるでしょう。BE ENOUGHとしてはIHがおすすめです。

IHの特徴

IHの方がエネルギー効率が良いですし、あまり上昇気流が出ないので汚れにくいという特徴があります。汚れる場合も、下の方が汚れるので掃除が楽です。どちらでも良いなら、IHにしましょう。

ガスコンロの特徴

ガスコンロは鍋やフライパンを振れますし、上位機種の場合は自動調理機能が優秀です。こういった機能を重視する人は、ガスコンロでも良いでしょう。

ただし、夏は暑くなりやすいです。また自動調理機能に関しては、最近高性能のオーブンレンジやクッカー、炊飯器で代用可能です。それらがあればコンロの自動調理機能はあまり使わないでしょう。

魚焼きグリル

魚焼きグリルは、水なし両面グリルがおすすめです。中には自動調理機能のように高性能なグリルもありますが、そこまでの機能は要らないでしょう。前述の通り高性能なオーブンレンジやクッカーがあるので、それを使うようにして、魚焼きグリルは最低限の性能で良いでしょう。

コスパも実用性も低いキッチン設備に関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。

関連記事:コスパも実用性も低いキッチン周りの設備・間取り7選【注文住宅】

レンジフード

レンジフードは掃除しやすいものを選んでください。高気密住宅の場合、同時給排気型がおすすめです。差圧給気口でも良いですが、同時給排気型の方が使いやすいです。ただし、同時給排気型は外気を取り込んでいるので、外側に給気口があります。

そこにフィルターを付けないとゴミや花粉が室内に入ってくるので、自前のフィルターを貼ってください。そうすれば、室内に入ってくるゴミが格段に減りますよ。

同時給排気型レンジフードに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。

関連記事:【高気密住宅の負圧問題】同時給排気型レンジフードと差圧給気口を徹底比較!あなたに最適な選択肢とは?

自動掃除機能付きのレンジフードは?

自動掃除機能付きのレンジフードを使っても、完全に掃除をゼロにすることはできず、定期的な掃除が必要です。「10年間ノーメンテで大丈夫!」と言うメーカーもあります。ただし、10年もの間レンジフードがノーメンテで全然汚れないということはまずないので、個人的にはおすすめしません。

とはいえ悪いものではないので、故障リスクが少し上がるというデメリットを理解しながら入れても良いでしょう。

水栓

水栓は好みで選んで良い設備です。タッチレスにするかどうか悩む人が多いですが、タッチレスの方が便利なので導入しても良いでしょう。ただし、タッチレス水栓でも温度や水量を調節するのは手動なので、注意してください。

浄水器に関しても、導入するかどうかは好みで良いでしょう。導入する場合は除去物質の種類に注意してください。何種類の物質を除去するかによって、性能は大きく異なります。また、カートリッジも数ヶ月~1年で交換しなければならないので、その点は吟味してください。

浄水器を決める時は、その浄水器を使った水を飲んでから決めるのがおすすめです。私の家でも浄水器を入れましたが、私は水の綺麗な場所で育ったので、浄水器を使っても住んでいる地域の水道水が飲めませんでした。このようなケースもあるので、浄水器も完璧ではないことに注意して導入するか検討してください。

カウンター<ステンレス vs 人造大理石>

カウンターの素材は、ステンレスでも人造大理石でも好みで決めて良いです。これに限らず、家づくりはどっちでも良いことが多いです。「絶対にやらなければならない」ポイントだけ押さえて、どっちでも良いことは好みで決めてくださいね。

ステンレスの特徴

ステンレスは匂いが付きにくく、サビにくいというメリットがあります。

人造大理石の特徴

人造大理石は汚れが付きにくく、熱や衝撃に強いというメリットがあります。食器を落とした時に凹まず、食器の方が割れることもあります。個人的には、熱いものを置けて汚れた時にすぐに拭けるため、人造大理石の方が好きです。

ただし、人造大理石も薄いものから重厚感があるものまで、厚みに差があります。BE ENOUGHではトクラス製の人造大理石を推奨しています。標準グレードというところで比べると、トクラス製の人造大理石はレベルが高いです。ただし、これも好みによるので必須ではありません。

食洗機<国内製 vs 海外製>

食洗機はスライドオープン型とフロントオープン型があります。

スライドオープン型の特徴

スライドオープン型の食洗機にする場合は、少しコストがかかりますが必ず深型にしてください。浅型ではほとんど食器が入りません。

フロントオープン型の特徴

少し予算が高くなりますが、食器の入れやすさではスライドオープン型よりもフロントオープン型がおすすめです。フロントオープン型にするなら、リンナイ製がおすすめです。

ただし、トクラスなどのキッチンでは標準仕様ではないため、蹴込み(けこみ)が合わないというデメリットがあるので注意してください。

フロントオープン型は国内製か海外製か

海外のミーレ製やボッシュ製の食洗機の方が洗浄力は強いです。性能が高いので、そこを求める人は海外製がおすすめです。乾燥機能が付いていないというデメリットはありますが、朝になれば大体乾いているので気にする必要はないでしょう。

ただし、海外製の食洗機はコストが高いので、個人的にはリンナイ製で十分だと考えています。国内ではPanasonic製のフロントオープン型食洗機もありますが、こちらも性能は良いものの少し高いです。

食洗機の選び方に関しては、ぜひこちらの動画もご確認ください。

水切り金物

水切り金物は付けた方が良いですよ。メーカー純正ならピタリと収まります。食洗機に入れないものは意外と多いですし、全部の食器を入れたら食洗機もいっぱいになってしまいます。そういったものを置くのに便利なので、水切り金物を付けましょう。後から付けるのは面倒ですし、メーカー純正じゃないとサイズが収まらないので、ぜひ入れてください。

コンセント

コンセントも必ず付けてください。ジューサーやミキサーを使う時に使います。

キッチンにコンセントが付いているタイプもありますが、付いていない場合は腰壁を立ち上げて、カバー付きのコンセントを付けましょう。

キッチンに関するよくある質問

質問①:コンロ前の壁は必要?

コンロ前の壁は、基本的に付ける方が良いです。IHの場合はそんなに汚れが散らないのでなくても良いですが、ガスコンロの場合は必須です。

質問②:キッチンの床は変えるべき?

床材を変えるかどうかは、種類によります。オイル塗装の無垢床の場合は変更した方が良いです。一方、ウレタン塗装の無垢床の場合や、突板・挽板の場合はそのままで良いでしょう。

変えたい場合、フロアタイルには注意が必要です。フロアタイルは継ぎ目のところに隙間があるため、ちょっと水が入りやすいです。そのため、もし床材を変更するならクッションフロアがおすすめです。

また、キッチンの前に入れる見切りで足を切る人が結構います。見切り材を選ぶ場合はあまり鋭利になっていないものを選びましょう。ぶつかった時に、めくれてケガをするリスクがないのか、という点はチェックしてください。デザイン的には少しぼてっとしても、安全を優先して選んでくださいね。

質問③:天井下げはどう?

キッチンの天井下げはかっこ良くなるのでおすすめです。ただし、2,400mmの天井から100mm下げると、ちょっと圧迫感があります。天井下げをする場合はLDKの天井を2,600mmにして、キッチンの天井を100mm下げて2,500mmにしてください。

間接照明は汚れが溜まりますし、めったに使わないのでおすすめしません。天井下げをしたところをアクセントクロスにしたり羽目板を使ったりするとかっこ良いので、予算に応じてやってみてください。

質問④:キッチンパネルに磁石は付く?

キッチンパネルに磁石がくっつくかどうかはメーカーによります。ただ、どのメーカーにも取り付け可能な「ピタバン PK」という商品もあるので、おたまなどをぶら下げたい方は検討してください。

質問⑤:コスパ良くオシャレにする方法は?

コストをかけずにオシャレなキッチンにしたいなら、カップボードの後ろにアクセントクロスを使うのがおすすめです。本物のタイルを入れるとコストがかかりますが、リアルなアクセントクロスもあるので検討してください。

手元灯にペンダントライトを使うのもおすすめです。これもそれほどコストはかかりませんが、デザイン性がアップしますよ。

質問⑥:キッチンの照明は何色が良い?

照明の色は、主に以下の3種類がメインです。

照明の色の種類

  • 電球色:黄色い光
  • 昼白色:白い光
  • 温白色:電球色と昼白色の間の色

キッチンは作業をするところなので、原則として昼白色が良いと言われています。ただし、リビングやダイニングは電球色を使うことが多いです。

BE ENOUGHのおすすめとしては、電球色と昼白色の間の温白色。これくらいならリビングとダイニングとの繋がりもできますし、作業もしやすいでしょう。ただし、ペンダントライトの場合は基本的に電球色しか選択肢がありません。

また、照明の色は慣れるものですので、深く考える必要はないです。ただ、選べるのであれば温白色を狙ってくださいね。

キッチン収納の選び方

適切な収納サイズ

BE ENOUGHが推進する「せやま印工務店」ではW1,800mm以上のカップボードが標準仕様になっていますが、基本的にほとんどの住宅会社ではカップボードはオプション設定です。事前に標準仕様に入っているのか、見積を確認してください。

サイズは、基本的にはW1,800mmやW1,650mmくらいは最低でも確保してください。それに加えて、最低でも幅1Pのパントリーを確保するのがおすすめです。「W1,800mmのカップボード+幅1Pのパントリー」か、「W2,550~2,700mmのカップボード」にしましょう。

カップボードの注意点

奥行き

カップボードの奥行きは、450mmが基本です。650mmのタイプもありますが、450mmあれば十分です。

ゴミ箱スペースの確保

カップボードには、ゴミ箱のスペースをしっかり確保してください。上部に引き出しがあるとゴミ箱スペースが狭くなるので、このように上を開けるのがおすすめです。「低くても良い」という人は、引き出しを付けても良いでしょう。

最近はカップボードではなく、シンクの下にゴミ箱を置く人も増えています。これもアリですが、シンクの下も高さが取りづらいので注意してください。また、ゴミの臭いを常に受けながら料理をしなければならないというデメリットがあります。ただ、シンクの下をゴミ箱スペースにすると、こまめにゴミを捨てられるというメリットがあります。このようなメリットとデメリットを比較しながら、ゴミ箱スペースをどこに確保するか決めてください。

調理家電の配置

カップボードに調理家電を何個置くかによって確保すべきスペースが決まりますし、コンセントの数も決まります。コンセントは、最低でも2口×2箇所は必要になるでしょう。場合によっては2口×3箇所の計6口必要になるかもしれません。必要な数を確保してください。

調理家電は消費電力が大きいので、コンセントは専用回路で設置する点にも注意してください。

地震対策

当然ですが、カップボードはしっかり固定してください。カップボードが標準仕様ではなくオプションになる場合、後から別のところで買って設置する人もいるでしょう。その場合も、倒れたら本当に危ないので必ず固定してください。

トクラスとせやま大学が提携した特別モデルのキッチンに関しては、ぜひこちらの記事をご確認ください。

関連記事:トクラス×せやま大学 特別モデルキッチン販売開始!

パントリーの注意点

奥行き

パントリーの棚の奥行きは、最低でも300mm確保してください。1/2Pの空間があれば300mmの棚を入れることができます。450mm確保できれば良いのですが、その場合は3/4Pの空間が必要になります。そうすると通路が狭くなることもあるので「奥行き300mmくらいでも良い。できれば450mmあれば良い」という認識で良いでしょう。

目隠し

パントリーはロールスクリーンや扉などで目隠しできるようにしましょう。ただし、キッチンの奥にパントリーを作る場合はリビング側から見えない場所にあるので、目隠しがない状態でパントリーや棚を設置してコストカットしましょう。

場所

パントリーはカップボードの横のように、キッチンの近くに置くのが理想です。ただ多少は離れていても良いでしょう。

たまに「玄関から直接パントリーに行きたい」という人もいますが、これはおすすめしません。LDKを通ってパントリーに行けば十分でしょう。あまり動線を増やすと家がどんどん大きくなってコストがかかるので注意してください。

キッチン収納に関するよくある質問

質問①:カップボード上段は不要?

カップボードの上段がない方が、デザイン的にはスッキリします。ただし、個人的には上段を作った方が良いと考えます。「背が低いから上には手が届かない」という人がいますが、カップボードの上段は調理道具の納戸として有効です。かき氷機やプラスチックのコップのような「あまり使わないけど置いておかなければならないもの」を置くのに便利なので、上段も付けるのがおすすめです。

物が少ない人やデザイン優先の人の場合は上段を付けないのもアリですが、ズボラで割と物が多くなりがちな人は、付けておいた方が無難ですよ。

キッチンの上の収納は?

一方、キッチンの上の収納はない方が良いでしょう。物がとても多い人は、昔のキッチンのように棚を付けても良いでしょう。ただ、一般的にはここの部分は開放感を優先して棚を付けず、カップボードの上段を付ける方がちょうどいい塩梅だと考えます。

質問②:カップボードの間に窓を設置するのは?

カップボードの間に窓を付けるのはアリでしょう。ただし、ここには調理家電を置くので、それほど外の景色は見えません。また、日差しが入ってくるところに調理家電を置くと傷む恐れがあるので、あまりおすすめはしません。

「家が抜けているので、窓を付けたら明るくなる」という場合に狙って窓を付けるのはアリですが、そうではない場合はコストもかかりますし、あまり優先度は高くないでしょう。

質問③:勝手口は必要?

勝手口は原則として不要です。コストも結構かかりますし、防犯上もあまり良いものではありません。ちゃんと換気をして空気を回しておけば、昔のように生ゴミの臭いが漂って困ることもないでしょう。

「こまめに毎日ゴミを外に捨てておきたい」という人は、勝手口を付けても良いでしょう。ただし、きちんと換気を回しておけば今の賃貸のように臭くなることはないので、原則的には勝手口を付けるのはおすすめしません。

まとめ

【完全攻略】失敗しないキッチンの作り方

  • キッチンの間取り
    玄関からキッチンの足元が見える位置は避ける
    リビング全体を見渡せる配置に
    必要ならテレビの見える位置に
  • キッチンの配置パターン
    対面キッチン:家族の顔が見え、後部に大容量の収納確保←推奨!
    壁付けキッチン:作業に中秋出来、少ないスペースでDKを確保、収納は確保しづらい
    リビングとの位置関係は、音が気にならない斜め向かいがおすすめ
  • カップボードとキッチンの通路幅
    800~1,100mmが目安。1mを推奨!
    カップボードからキッチン腰壁まで2.5P確保すると、約1mになる
  • 冷蔵庫の配置
    ダイニングからの動線が良い場所に
    キッチン後部に配置する場合は、壁を少し凹ませる
  • 水回りへの動線
    必ず隣接させよう!
  • キッチンのサイズ
    幅:2,550mm
    奥行き:650mm以上
    高さ:850mmが基本(身長÷2+50cmがおすすめ。背の低い人を優先)
  • コンロ
    IH:熱効率が良く、汚れにくい←推奨!
    ガスコンロ:鍋を振れて自動調理機能が優秀(調理家電で代用可能)
  • レンジフード
    掃除しやすいものを選ぶ。同時給排気タイプにするか差圧給気口を設置
  • 水栓
    タッチレスは便利なので導入OK(温度・水量は手動調整)
    浄水器は好みで(除去物質の種類に注意。カートリッジ交換が必要)
  • 天板カウンター
    ステンレス:サビにくく臭いも付きにくい
    人造大理石:汚れが付きにくく、熱・衝撃に強い
  • 食洗機
    スライドオープン型:必ず深型を選択!
    フロントオープン型:リンナイ製がおすすめ!
  • カップボード&パントリー
    カップボードW1,650~1,800mm+パントリー1P or カップボードW2,550~2,700mmを推奨
  • パントリーの注意点
    最低でも奥行き300mm、できれば450mm
    目隠しはロールスクリーンで十分。リビングから見えなければ不要
    配置はキッチン近くが理想
せやまが

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"ちょうどいい塩梅の家づくり”が実現できる工務店のみを紹介します!

せやま印工務店とは?

PROFILE

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せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

間取り実例(せやまどり)

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