後悔しない!「キッチンの仕様/機能」の選び方について徹底解説!

キッチンには「食洗機を入れたい」「浄水器を入れたい」などなど、ほしい機能がたくさん。

SNSでも様々なキッチンが紹介されていますが、ポイントを抑えないと「オシャレになったけど、収納が足りない」「思ったより掃除が大変だった…」と後悔するケースも少なくありません。

本記事では、キッチン設備の失敗しやすいポイントからおすすめ設備・機能まで詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

しっかり機能性も考えてね!

 

関連記事:『【間取りのコツ】「ストレスフリーなキッチン」を作るための配置上のポイント6選!

キッチンの「タイプ・サイズ」の選び方は?

キッチンのタイプはどうする?

キッチンにも、「手元を隠せるタイプ」 「オープンタイプ(オープンキッチン)」の2種類があります。

それぞれの特長は以下の通り。

①手元を隠せるタイプ【おすすめ】

手元が隠せるタイプは、コストも安いですし、ごちゃつきがちな手元部分が隠せるので便利ですね。

BE ENOUGHとしても、この「手元が隠せるタイプ」のキッチンをおすすめしています。

②オープンタイプ(オープンキッチン)

一方でオープンタイプは、物を置くスペースも広いですし、なによりもオシャレです。

ただし、「コンロ前が汚れやすくなる」「目隠しができなくなる」というデメリットもあるので、その点だけ理解しておく必要がありますね。

オープンキッチンなら「ペニンシュラ型」で!

ペニンシュラ型とは、上の画像のようにキッチン横に壁を作るタイプのキッチンですね。

オープンタイプの場合、この壁がない「アイランドキッチン」にしてしまうと、かなりコストが上がってしまいます

そのためオープンタイプで、特別なこだわりがない限りは「キッチン横に壁を作る」ようにしましょう。

キッチンで最適な幅/奥行/高さは?

幅は「2550mm~」、奥行は「650mm」がおすすめ

キッチンの横幅については、「横幅:2,550mm」もあれば十分でしょう。

また奥行については、「奥行:650mm」は確保しておくのがおすすめですね。(賃貸などは600mmが一般的です)

上画像のキッチンの場合、奥行は「888mm」になっているのでかなり広めですが、ここら辺は予算に応じて検討してもらえればOKかなと思います。

キッチンの高さは「身長÷2+5cm」で計算!

キッチンのカウンターの高さは、基本が850mmですが、「身長÷2+5cm」を基準に計算してみて、自分に合った高さにしましょう。

身長160cmの人なら、「160÷2+5」で最適な高さは「85cm」ということになります。

どこのメーカーでも大体5cm刻みで対応してくれますので、よくキッチンに立つ人を優先して決めてください。(夫婦どちらも料理をする場合は、背の低い人を優先して低めに設置するのがおすすめ)

「キッチンの仕様/設備」の選び方は?

①:「キッチンカウンター(天板)」編

カウンターの素材については、結論「好みで決めてOK」ですが、それぞれ特長は以下の通り。

「ステンレス」の特徴

ステンレス天板の場合、匂いが付きにくく、サビにくいというメリットがあります。

ただ、傷や凹みが目立ちやすいというデメリットもあるため、傷や凹みを目立ちにくくする表面加工を施したステンレスキッチンも増えてきています。

「人造大理石」の特徴

人造大理石は、汚れが付きにくく、熱・衝撃に強いというメリットがあります。

個人的には、熱いものを置けますし、汚れた時にもサッと拭けるため人造大理石の方が好きですね。

人造大理石はトクラス製がおすすめ!

人造大理石にも、薄いものから分厚く重厚感のあるものまでさまざまですが、BE ENOUGHではトクラス製の人造大理石を推奨しています。

これは好みなので必須ではありませんが、トクラス製の人造大理石はレベルが高いですよ。

②:「コンロ」編

IHの特徴【おすすめ】

IHの方がエネルギー効率も良いですし、上昇気流があまり出ないためコンロ周りが汚れにくいという特徴があります。

また汚れてしまった場合も、IHであれば凹凸も少ないので掃除もとても楽。そのため、どちらでも良いなら「IH」を採用しましょう。

IHの火力って、大丈夫なの…?

「IHはガスコンロよりも火力が弱いのでは?」と疑問を持たれる方もいると思いますが、IHの火力はガスの火力に引けをとりません。ガスより火力が強い場合もあります。

ただし、鍋の種類や形状、経年劣化によって火力が落ちることがあるので、鍋の素材はアルミor鉄、底面はフラットなタイプを選択し、火力が弱くなったと感じたら鍋の買い替えも検討しましょう。

ガスコンロの特徴

ガスコンロだと、鍋やフライパンを振れるのに加え、上位機種の場合自動調理機能もついており優秀。このように料理に少しこだわりたい方は、ガスコンロが良いでしょう。

ただしガスコンロの場合、夏は暑くなりやすく、自動調理機能についても、オーブンレンジやクッカー、炊飯器で代用可能なので、こだわりがない限りは「IH」がいいですね。

ガスコンロの場合、「コンロ前の壁」は必須!

ガスコンロの場合、キッチン周りに汚れが飛び散りやすいので、「コンロ前の壁」は必須です。

当然壁があると圧迫感があったり…というデメリットもありますが、汚れを防げるだけではなく、手元を隠せる目隠しとしての役割や、耐震的にも有利に働く場合もあるのでガスコンロを採用する際は覚えておきましょう。

③:「グリル」編

「水なし両面」+「オーブンレンジ」でOK!

中には自動調理機能付きの多機能グリルもありますが、水なし両面グリルで十分です。

もしグリル機能で色々料理したいよ、ということであれば、グリルは一般的な水なし両面グリルにして、その分ちょっと良いオーブンレンジを買いましょう。

多機能グリルなどの少し特殊な設備は、交換品が流通していなかったり…と、万が一壊れたときに困ってしまう可能性があるので要注意ですよ。

④:「食洗器」編

食器の出し入れを重視するなら「フロントオープン型」!

食洗器の開閉方式にも、「スライドオープン型」「フロントオープン型」の2タイプがありますが、容量(入るお皿の枚数)や食器の出し入れのしやすさを重視したいのであれば、「フロントオープン型」がおすすめ

余裕があるならPanasonic製や、パワーの強い海外製でもいいですが、導入するならRinnai製がコスパが良くておすすめですね。

「フロントオープン型」は蹴込みにも注意!

フロントオープン型はスライドオープンよりもコストが高くなってしまうのと、キッチンメーカーによっては標準仕様でないことから、上記画像のように「蹴込み(けこみ)」が合わなくなってしまうというデメリットもあるので注意してください。

スライドオープンなら「深型」一択!

スライドオープンの場合、標準仕様が「浅型」になっているケースが多いですが、浅型だと容量が少なく、食器が全然入りません。

なのでスライドオープン型を採用するのであれば、必ず「深型」を採用してください。

関連記事:『【タイプ別比較】新築戸建ての「食洗機」の選び方とメリット/デメリットを徹底解説!

「水切りカゴ」もセットで

【完全攻略】失敗しないキッチンの作り方33選!キッチン選び・間取り・収納のコツも徹底紹介!

食洗機と合わせて、水切りカゴも純正のものを入れましょう。食洗機に入れられない食器を洗う際に便利ですよ。

メーカー純正じゃないと、きれいにサイズが収まらないので、「深型の食洗機」と「水切りカゴ」はセットで考えてくださいね。

⑤:「レンジフード」編

レンジフードは「メンテナンス性」を重視しよう!

レンジフードを掃除するとなると、なかなかに気合いがいりますよね。

なのでレンジフートは原則「メンテナンスがしやすいもの」を選びましょう。少なくともドライバーで部品を何回も取り外して・・・というタイプは避けた方がいいですね。

高気密住宅なら「同時給排気型」がおすすめ

とはいえ最近のレンジフードは掃除しやすい製品がほとんど。

もちろん予算に応じて選んでほしいのですが、高気密住宅なら「同時給排気型」のレンジフードをおすすめします。

ただし、同時給排気型は「外気」を取り込んでいるので、外に給気口があります。ここにフィルターを付けないとゴミやら花粉やらがどんどん室内に入ってくるので、自前でフィルターを貼ってくださいね。

「自動掃除機能=ノーメンテでOK」は間違い!

まず自動掃除機能付きのレンジフードを採用しても、完全に掃除をゼロにすることはできません

中には、「10年間ノーメンテで大丈夫!」と謳うメーカーもありますが、10年もの間レンジフードがノーメンテで全然汚れないということはまずないので、コストも高くなってしまいますし、個人的にはおすすめしません。

とはいえ悪いものではないので、故障リスクが少し上がるというデメリットを理解した上であれば導入しても良いでしょう。

同時給排気型の他にも「差圧給気口」というタイプがありますが、以下記事でこの2つを比較していますので、レンジフードで迷ってる場合はこちらの記事も読んでみてください。

関連記事:『【高気密住宅の負圧問題】同時給排気型レンジフードと差圧給気口を徹底比較!あなたに最適な選択肢とは?

⑥:「水栓」編

水栓は「好み」でOK!

水栓については、「好み」で選んでOK。

「タッチレスにするかどうか?」で悩む人も多いですが、タッチレス水栓でも温度や水量調節は手動なので、その点に理解した上であれば採用してもいいでしょう。

浄水器は「除去物質の数」を要チェック!

浄水器に関しても、導入するかどうかは好みで良いでしょう。

ただし導入する場合は、何種類の物質を除去するかによって、性能は大きく異なりますので「除去物質の種類」をしっかり確認しておきましょう。またカートリッジ交換は定期的な出費にもつながりますので、交換頻度・カードリッジの値段なども併せて要チェックですよ。

浄水器は実際に飲んで試そう!

浄水器を決める際には、「その浄水器を使った水を飲んでから決める」のがおすすめです。

実際に私の家も浄水器を導入したのですが、私は水の綺麗な場所で育ったので、浄水器を使っても住んでいる地域の水道水が飲めませんでした…。

このように浄水器があっても飲めない、身体に合わない、ということもあるので、実際に飲んでから導入を判断しましょう。

キッチンの「収納/コンセント」はどうすべき?

【結論】キッチン収納は以下2パターン!

もちろん、「どのぐらいしまうものがあるのか?」にもよりますが、キッチン収納の鉄板パターンは以下の2つ。

【結論】キッチン収納の鉄板パターンはこれ!

  • パターン①:「幅:1,800mmのカップボード+幅:1Pのパントリー」
  • パターン②:「幅:2,550~2,700mmのカップボード」

1P=91cm

キッチンはものであふれかえってしまいがちなので、この他にも「背面収納」やカップボード上の「上部収納」など、”隙あらば収納”の意識をもっておきましょう。

①:カップボード編

奥行は「450mm」あれば十分!

カップボードの奥行は「450mm」が基本。

「650mm」のタイプもありますが、450mmあればそれなりに大きいオーブンレンジも乗りますから十分ですよ。心配であれば「何を乗せるのか?」を先に決めておくのがいいですね。

ゴミ箱スペースも確保しよう!

カップボードには、一部引き出し部分をくりぬいて「ゴミ箱スペース」を確保しましょう。

ただ上部に引き出しがあると、その分小さいゴミ箱しか入らなくなるので、このように天板までしっかりスペースを確保するのがおすすめですよ。

シンク下にゴミ箱を置くのはどう?

また最近ではカップボードではなく、「シンク下」にゴミ箱スペースを確保する人も増えています。

もちろんこまめにゴミを捨てられるというメリットもありますしアリなんですが、シンク下はゴミ箱スペースの高さを確保しづらいのに加え、常にゴミの臭いを受けながら料理しなければならない…というデメリットもあります。

このように何事もメリット・デメリットがありますので、こういった点も踏まえて検討しましょう。

カップボードは固定して地震対策を!

カップボードが追加オプションになる場合、「別のところで買って設置したい」という人もいると思います。

ただこういった場合は、必ずカップボードが倒れないようしっかり固定してください。万が一地震で倒れてしまったら大事故ですから、身を守るためにも徹底して下さいね。

【要注意】カップボードは標準仕様に含まれてる?

BE ENOUGHが推進する「せやま印工務店」の場合、標準仕様に「幅:1,800mm以上のカップボード」が含まれていますが、カップボードは基本的にほとんどの住宅会社で「追加オプション扱い」になります。

そのためまずは「カップボードが標準仕様(見積もり)に含まれているのか?」を確認してからサイズを検討しましょう。

②:パントリー編

最低でも「奥行:300mm」は確保しよう

パントリーの棚については、最低でも「奥行:300mm」は確保してください。

もちろん「奥行:450mm」の棚が置けた方がいいんですが、450mmの棚を置くためには、パントリー自体の奥行として「3/4P(約68cm)」確保する必要があります。

このようにパントリー自体の奥行を深くしてしまうと、その分通路が狭くなったり…といった影響もありますので、「奥行:300mmでも良い。450mmあれば尚良い」という認識でOKですよ。

リビングから見える場合は「目隠し」を!

キッチン奥など、パントリーをリビング側から見えない位置に配置する場合は問題ありませんが、リビング側からパントリーが丸見えになる場合には、ロールスクリーンや扉などで目隠しできるようにしておきましょう。

パントリーはなるべくキッチン周辺に!

パントリーは、料理時のアクセスがほとんどですから、カップボード横のように、「キッチンの近く」に配置するのが理想です。

たまに「玄関から直接パントリーに行けるようにしたい」という人もいますが、動線を増やすと、その分家もどんどん大きくなってしまうので正直おすすめしません。

パントリーは「可動棚」がベスト!

パントリーを可動棚にしておくと、セカンド冷凍庫を入れることができるのでおすすめです。

また将来的にセカンド冷凍庫の設置が考えられる場合には、予めパントリーに「アース付きのコンセント」を仕込んでおくといいですよ。

③:キッチン周りのコンセント

カップボード上のコンセント

これは、「カップボードに調理家電を何個置くか?」によって変わってくるので、何を置くか?を基準に設置数を考えておきましょう。

また調理家電は、比較的消費電力が大きいので、カップボード上のコンセントについては同時使用でブレーカーが落ちないよう、専用回路で設置するというのも覚えておきましょう。

キッチン付けコンセント

またキッチン付けのコンセントもおすすめですね。これはジューサーやミキサーなど、カップボード上ではなく、キッチン上で使う調理家電用に便利です。

キッチン本体にコンセントを設置できるタイプもありますが、難しい場合には手元隠しも兼ねて腰壁を立ち上げ、腰壁部分に「カバー付きコンセント」を設置するといいですね。

関連記事:『【契約前に必読】標準仕様(見積もり)でチェックすべき15項目|「照明/カーテン/収納/コンセント」編

キッチンに関するよくある質問

「キッチン設備」に関するよくある質問

質問①:キッチンパネルに磁石はくっつく?

 

出典:北恵

キッチンパネルに磁石がくっつくかどうかはメーカーによります。

ただ、どのメーカーにも取り付け可能な「ピタバン PK」という商品もあるので、おたまなどをぶら下げたい方は検討してください。

質問②:キッチン照明は何色がいい?

照明の色は、主に以下の3種類。

照明の色の種類

  • 電球色:黄色い光
  • 昼白色:白い光
  • 温白色:電球色と昼白色の間の色

キッチンは”作業”をするところなので、「昼白色」が良いと言われている一方、リビングやダイニングは「電球色」が多いので、色の差が気になってしまうと思います。

そこでBE ENOUGHのおすすめは、電球色・昼白色の中間である「温白色」

温白色であれば、リビングとダイニングと色の差も自然になりますし、料理もしやすいと思います。

ただし、ペンダントライトの場合、基本的に「電球色」しかないので注意

照明についてはこちらの記事も併せてご覧ください。

関連記事:『【必見】照明計画(リビング/ダイニング/玄関など)でよくある失敗・後悔パターン5選!

質問③:コスパよくおしゃれにする方法は?

なるべくコストをかけず、オシャレなキッチンにしたいなら、カップボードの後ろにアクセントクロスを使うのがおすすめです。

ここに本物のタイルを入れてしまうとコストもかかりますが、今では結構リアルなアクセントクロスもあるのでぜひ検討してみてください。

また手元灯にペンダントライトを使うのもおすすめ。これもそれほどコストはかかりませんが、少し遊びができてキッチンが垢抜けると思いますよ。

「キッチン収納」に関するよくある質問

質問①:カップボード上段は不要?

もちろんデザイン的には、カップボード上段がない方がスッキリしますが、個人的には上段を作った方が良いと考えてます。

中には「背が低いから、手が届かない」という人もいますが、カップボードの上段はかき氷機やプラスチックのコップのような「あまり使わないけど置いておかなければならないもの」を置くのに便利。

物が少ない人やデザイン優先の場合はナシにするのも選択肢ですが、ズボラで割と物が多くなりがちな人は付けておいた方が無難ですよ。

質問②:キッチン上部の収納はどう?

物がとても多い人の場合、昔のキッチンのようにキッチン上に棚を付けるのも選択肢ですが、ここの部分は開放感を優先して棚を付けない方が良いですね。

物が多いようであれば、先述した「カップボード上段を付ける」ぐらいが”ちょうどいい塩梅”だと思います。

質問③:カップボードの間に窓を設置するのは?

これはアリですが、カップボード上には調理家電を置くことになるので、外の景色はそれほど見えませんし、日差しで調理家電が色褪せする可能性もあるので、あまりおすすめしません。

「窓を付けて明るくしたい」と狙って窓を付けるのはアリですが、そうではない場合はコストもかかりますし、あまり優先度も高くないでしょう。

まとめ

キッチン設備のマストで抑えておきたい項目は以下の通り。

キッチン設備

  1. ガスコンロには「コンロ前の壁」が必須!
    目隠し+汚れ対策に有効
  2. グリルは「水なし両面」+「オーブンレンジ」でOK!
    →万が一壊れたときにも買い替えが効く
  3. 食洗器は大容量な「深型」がマスト!
    →食器が入れやすいフロントオープン型がおすすめ
  4. 高気密住宅のレンジフードは「同時給排気型」が推奨!
    →原則「メンテナンスのしやすさ」で選ぼう
  5. 「幅1,800mm以上」のカップボードで収納量は多めに確保!
    →キッチン周りの収納は多いに越したことはない!
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