2026.06.23
目次
後悔しないユニットバス計画
実際に住んでみて「この仕様じゃなかった」「○○は不要だった」「安心して服が脱げない」「家族同士でストレスになって喧嘩の原因になる」など、住んでみて後悔する人が多いお風呂。
さらに、お風呂は家の中でも特に掃除の手間がかかる場所!掃除が楽でカビが生えにくい仕様を選ぶことも重要です。また、トイレの次にプライバシーが求められる空間だからこそ、間取りについてもしっかり考えていきましょう。
今回は、住んだ後に「やってよかった」と心から思えるお風呂の間取り計画から設備選びまでを網羅的に解説。新築を検討している人はもちろん、リフォームを考えている人もぜひ参考にしてください。
間取り計画
洗面と脱衣、分けるべき?
洗面と脱衣は分けるのが理想。誰かが洗面を使っている時でも、扉を閉めればお風呂に気兼ねなく入れますし、入浴中の人がいても気兼ねなく洗面を使えます。
さらに、洗面と脱衣を分けることで、トイレをお風呂の近くに配置しやすくなるのもメリット。分けない場合、間取りによっては「誰かがお風呂に入っているとトイレに行きづらい」となんてことも。
絶対に分けなければならないわけではありません。分けると家が大きくなりますし、扉の分のコストも増えるのは確かです。家族の暮らし方や関係性次第で検討してみてください。
壁際にお風呂の入口を作らない!

お風呂の入口は端ではなく、絶対に壁を引いて手前側から入る動線にしてください。

一番奥のスペースは、乾太くんや洗濯機を置いたり、収納を設置するなど、有効に活用することをおすすめ。このスペースに扉を設けると単なる通路になってしまうため、浴室の扉は奥ではなく手前に配置してくださいね。
脱衣所~玄関は一直線にしない!

脱衣所から、扉を開けても玄関が見えないように!
入浴中に脱衣室のドアを閉めていても、家族がお風呂に入っていることに気付かず開けてしまうこともあるかもしれません。もしドアを開けた状態で玄関から脱衣室が見える配置だと、外から見えたり、来客に裸を見られたりする可能性も。
脱衣室のドアを開けても、玄関から見えない間取りを意識しておきましょう。
設備選び
ドアの種類

お風呂のドアは、「折れ戸」か「開き戸」がおすすめ。
折れ戸は標準仕様になっていることも多く、コストが抑えられる点と、洗い場のスペースを広く取れるというメリットがあります。一方、レールの掃除が大変というデメリットも。
開き戸は少しコストが高いですが、1~2万円程度で、優先度の高いオプションです。レールがないため掃除がしやすく、タオル掛けを設置できるのもメリット。
ただし、洗い場に風呂イスなどを置いているとドアが当たることがあります。また、洗い場が少し狭くなるほか、間取りによってはドアを90度まで開けられないケースも。
引き戸は動線的には良いのですが、コストが高いことと、脱衣所側にドアが来るので、脱衣所に水が浸入するリスクもあります。水が入るとレールの掃除がめちゃくちゃ大変です。
これらの理由から、おすすめは折れ戸か開き戸。予算に余裕があるなら開き戸を選ぶと良いでしょう。
お風呂のサイズ
お風呂のサイズは1坪で十分。「子どもと入ることがあるから、お風呂は広めの1.25坪にしたい」と言う人がいますが、子どもと一緒に入る期間は短いです。しかも1.25坪にしたところで、基本的に大きくなるのは浴槽ではなく洗い場。洗い場だけ広くしても意味はないので1坪で十分です。
介護する時に狭いのでは?
介護の予定が具体的にある場合は1坪だと狭いので広くしても良いと思います。ただ、介護の予定がない場合に広くする必要はありません。
そこまで考えるなら、脱衣所や扉も広くして玄関もスロープにしなければなりません。お金もかかりますので、どこまでやるかは個人の自由ですが、まだ起きてもいない将来のことまで考えすぎる必要はないでしょう。
浴槽の配置

原則、浴槽は奥!その方が手前に洗い場が来るので、広くて使いやすいです。
特に開き戸の場合は絶対に奥にするのがポイント。開き戸の場合は90度開かないので、浴槽が横にあると通路が狭くて邪魔になります。折れ戸の場合は必須ではありませんが、浴槽は奥側に配置するのがおすすめ。

ただし、お風呂のお湯を掛け湯として使ってから入浴する人は、浴槽を右側にするのか左側にするのかも考えておくこと。
日本人は右利きが多いので右側に浴槽を配置する人が多いですが、実際には使う人の利き腕に合わせるのがおすすめです。
慣れてしまえば気にならない部分ではありますが、こういったポイントも頭に入れておくと良いでしょう。
手すりの位置
手すり位置のおすすめは、①浴槽の奥、②浴室の入り口(立つ時に便利)、③浴槽の近く(浴槽をまたぐ時に便利)の3箇所。特に浴槽から立ち上がる際にあると、体への負担が軽減されます。
断熱浴槽と断熱ふた
断熱浴槽と断熱ふたは必須。これを入れるだけで、お湯が驚くほど冷めにくくなります。私自身、家を建てて最も感動したのがこの保温性能でした。
ふたがなくても冷えないのではないかという質問もありますが、ふたがないと熱は逃げます。必ずセットで導入を。
浴室換気乾燥機と窓
浴室換気乾燥機は不要と考えます。せやま基準をクリアした住宅であれば、お風呂が寒くなることはありませんし、洗濯物は脱衣所やランドリールームに干せば十分。換気も通常の換気扇で問題ないでしょう。
また、お風呂の窓も基本的には不要です。防犯面では覗かれるリスクがありますし、すりガラスにしても外から入浴中だと分かってしまいます。結露の原因にもなりますし、設置費用も発生。
ただし、「朝風呂に入りながら朝日を浴びたい」といったこだわりがあるなら話は別。その場合はデメリットを理解した上で採用を検討してください。
浴槽素材は「人造大理石」一択
浴槽の素材は、FRPよりも人造大理石を強くおすすめします。人造大理石は表面の平滑度が高いため、汚れが付きにくく、付いてもサッと落としやすいのが魅力。
特に水面付近のザラつきや、底面のヌルヌル感が解消されるため、掃除の負担を大きく削減。オプション費用がかかっても、是非入れて欲しい仕様です。
一方、自動お掃除機能は、結局定期的な手洗いが必要ですし、故障リスクやコストを考えると強くはおすすめしません。
カウンター・鏡・棚は「なし」
お風呂掃除を楽にしたいなら、不要なものをなくしましょう。
- カウンター:裏側にカビが生えやすいため「なし」がおすすめ。
- 鏡:髭剃りなどで使わないなら不要。
- 収納棚:固定のものはなくして、必要に応じてマグネット式のアイテムを活用。
棚を付ける場合は、水切れの良い網状(ポタポタ落ちるタイプ)を選んでください。最近のお風呂は壁にマグネットが付く仕様が多いですが、契約前に確認を。
洗面器なども壁に貼り付けて浮かせる収納にすれば、カビを最小限に抑えられます。
デザインと仕上げのポイント
壁のパネルは、つるっとした「鏡面仕上げ」が掃除しやすくておすすめ。マットな質感よりも汚れが落ちやすい実感があります。ですが、ここは好みの部分も大きいので、そこまで深く悩まなくて良いでしょう。
照明については、埃が溜まりにくい「ダウンライト」が理想的。少しコストはかかりますが、デザイン的にもスタイリッシュになりますよ。壁から突き出しているタイプは掃除の手間が増えてしまいます。
床については、どのメーカーも水が流れやすくなっていると思いますが、実際にショールームで「すべりにくさ」の確認を。すべりにくく、乾きやすいタイプを選ぶのが家族の安全のためにも重要です。
せやま流「カビを防ぐ」掃除術
お風呂のカビを防ぐには、入浴後の習慣が大切。壁に残った石鹸カスや泡を、50度くらいの高めのお湯で綺麗に流す。その後は拭き上げが理想ですが、最低限、換気扇を回して完全に乾燥させましょう。
定期的に掃除をすれば、これだけでカビの発生確率は格段に下がります。換気扇は24時間回しっぱなしにするのがおすすめ。
メーカー選び
お得にユニットバスを買いたいなら、住宅会社が得意なメーカーの中から選んでください。業界には「掛け率」というものがあり、住宅会社によって安く仕入れられるメーカーが異なります。
導入実績が多いメーカーの方が安く提供できるため、特定のメーカーに強いこだわりがなければ、住宅会社のおすすめから選ぶのが最も賢い選択。国産のメーカーはどこも優秀です。
シャワー
手元止水シャワーと可動式フック

シャワーは手元で水が止められる「手元止水タイプ」が便利で節水にもなります。ただし、空気を混ぜる「エアインタイプ」は、水量が少なく泡が落ちにくいと感じるため、私はおすすめしません。
シャワーフックは、使う人に合わせて高さを調整できる「スライドバー(可動式)」がおすすめ。これを手すり兼用タイプにすれば、手すりの設置数を1つ減らすことも可能です。
給湯機(エコキュート・エコジョーズ)
エコキュートかエコジョーズか
基本的には、ランニングコストが安い「エコキュート」で良いと考えています。災害時に非常用水を使える点もメリットです。
- 容量:「4人家族なら370L」、「5人以上・女性が多い・朝風呂習慣ありは460L」を選択。
- 水圧:使い勝手を考えて、300kpa前後の「高圧タイプ」を選ぶのが正解。
- おひさまエコキュート:あえて選ぶ必要はありません。通常のエコキュートでも設定次第で日中に沸き上げることが可能です。
一方で、乾太くんを導入するなどガスを引く場合は、初期費用が安い「エコジョーズ」も有力な選択肢です。お湯切れの心配がなく、設置が簡単なのがメリットです。
基本はサイズは24号、二人暮らしであれば20号で十分。 なお、ガスと電気のハイブリッド給湯機は私はあまりおすすめしません。何を選んでも「追い焚き機能」は必須です。
まとめ
お風呂は毎日使う場所だからこそ、メーカー選びだけでなく、使い勝手・掃除のしやすさ・プライバシーへの配慮まで含めて計画することが重要です。
なんとなくオプションを追加するのではなく、本当に必要か、しっかり見極めてください。
契約前に、標準仕様でどこまで選べるのかをしっかりと確認しましょう。
「掃除が楽で、使いやすく、ストレスなく暮らせること」。お風呂は毎日使う場所だからこそ、メーカーやデザインだけでなく、間取りや使い勝手まで含めて考えることが大切です。
