【間取りのコツ】ダイニングのテーブル・椅子の配置/照明・コンセントの鉄則ルールは?

【間取りのコツ】ダイニングのテーブル・椅子の配置/照明・コンセントの鉄則ルールは? | 間取り

リビングは間取りづくりや家具の配置に至るまでしっかりこだわる施主も多いですが、その反面ダイニングは「ここにコンセントつけておけばよかった」だとか「この照明だと暗すぎる」など後悔ポイントも多くなりがち。

そこで今回は、使いづらい+ダサいダイニングを回避するために抑えておくべき「ダイニングで失敗しないための鉄則ルール」について紹介していこうと思います。

ダイニングは“使いやすさ”を考えよう!

間取りのコツを「部屋別」でまとめた記事もあるので、併せてこちらも参考にしてみてください!

関連記事:『【完全攻略】「間取りづくり」で抑えておくべきポイントを”部屋別”で完全網羅!

ダイニングの「テーブル・椅子」について

①:ダイニングテーブルの「推奨サイズ」は?

ダイニングテーブルで最適な「幅・奥行」は?

まずダイニングテーブルの「奥行」についてですが、ほとんどのテーブルが「奥行80cm」くらいなので、ここは特に選ぶ必要もないかなと思います。

ただ失敗しがちなのが、”ダイニングテーブルの横幅”ですね。

当然何人座るのか?にもよるんですが、1人あたり「最低60cm」は必要です。なので、1人あたり70cmあれば余裕だし、80cmあればめちゃくちゃ余裕…みたいなイメージでOKです。

これを踏まえると、4人掛けであれば横に2人並びますから、「60cmx2人」で1200mmっていうのが最低ライン。ただこれだとちょっとギリギリなので、4人家族であれば「横幅140~150cm」ぐらいのテーブルを置けるように間取りづくりを進めるのが基本になります。

5~6人掛けの場合は…?

5人家族の場合は、1人あたり60cm×2で「横幅:120cm」にしてしまうと、お誕生日席が狭くなってしまうので要注意。

そのためお誕生日席のことも考慮し、最低でも「横幅:140~150cm」確保したうえで、お誕生日席周りの通路も少し広めに確保しておきましょう。

また6人掛けの場合には1人あたり最低60cm×横に3人並ぶので、「横幅:180cm」というのが最低ラインになるんですが、やはり隣に人が座ると狭いです。

なので間取り的に余裕が取れる場合には、1人あたり70cm×3で「横幅:210cm」ぐらいのダイニングテーブルを想定しておくと、ある程度余裕をもって座れますね。

ダイニングテーブルで最適な「高さ」は?

ダイニングテーブルの高さは、大体「72cm前後」ぐらいが目安になってますね。

もちろんお子さんのことも考えて、-5cmぐらい低いものを選んでもいいんですが、子供もいずれ大きくなります。

そのためダイニングテーブルの高さについては、一般的な「72cm前後」を採用してもらって、お子さんが幼いうちは「椅子側」で調整してもらうイメージがいいと思います。

②:ダイニングテーブル周りの「通路幅」は?

椅子の後ろは、最低でも「60cm」は確保しよう!

 

例えば4人掛けで、両側から座れるようなパターンであれば座るだけですから、通路幅として「60cm」ぐらい確保できていれば問題ないです。

ただ6人掛けの場合だと横に3人並ぶわけですから、真ん中の人が出入りできるように…と思うと、60cmあっても全然足りません。

仮に、「左右に座っている人の椅子の後ろを通る」というケースを想定するのであれば、ダイニングテーブルの端から壁までの距離は「80cm」、ちょっと余裕を持たせたいな…という場合は「100cm」を目安に確保しましょう。

テーブル横の廊下も、「最低60cm」は確保しよう!

テーブル横の廊下については、最低でも「60cm」、理想を言うのであれば一般的な廊下幅である「78cm」ぐらい確保できるといいですね。

60cmというと大体、室内の扉を開けたときの有効寸法が60~65cmぐらいなので、そのぐらいをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

家中の通路全てを廊下幅(78cm)分確保しようとする人もいますが、ここにこだわりすぎるとどんどん家が大きくなっていってしまいますので、あくまでジャストサイズ、必要十分なサイズだけを抑えて「延床面積30坪前後」の間取りを目指していきましょう。

③:ダイニングテーブルの「椅子」は?

「ひじ掛け」の有無について

当然、肘掛けがあった方がゆっくりくつろげますが、ひじ掛けがあると、椅子の真横から座りづらくなりますし、スペースも取ってしまうのでそこが懸念ですね。

コストにもかかわってくる部分ですから、そこは皆さんの好みや用途に応じて選んでいただいたらいいかなと思います。

椅子の「座面の素材」について

座面の素材にも、「木」や「革」、「布」などさまざまですが、これについても好みで決めればOK。

ただお子さんがいると、どれにしても汚れてしまいますので、選ぶときには「汚れがつきにくい」「汚れがさっと拭ける素材」という観点も意識した方がいいんじゃないかなと思います。

となると「木」が一番いいんですけど、木は固い分お尻も痛くなってしまうので、そういった場合はクッションとかで対処する必要がありますね。

「椅子の高さ」について

椅子の高さに関しては、一応「身長×0.25が適切な高さ」と言われていますので、それを目安にしてもらえればいいかなと思います。

身長160cmの人であれば、「160cm×0.25=40cm」と椅子の高さは40cmが適切…というわけですが、なかなか家族全員の身長に合わせて椅子をバラバラにするというのも現実的ではありませんから、椅子の高さは大体「40~45cm」ぐらいを目安にしてもらえればOKです。

また椅子については、椅子の手前の方に座るか、深く腰掛けるのか?などの癖によっても座り心地も変わってきますから、ダイニングテーブルと同じように実際に座りながらチェックしておきましょう。

「キッチン」と「ダイニング」の位置関係はどうすべき?

「キッチン」と「ダイニング」を横並びに配置する場合(並列型)

「並列型」で配置する際のメリット・デメリットは?

並列型はモデルハウスなどでも採用されていることが多いのですが、メリットとして良く挙げられるのが「配膳が楽」ということ。

ただその他にも、キッチン・ダイニングの後ろが全面壁になるので、「冷蔵庫を置いて、カップボードを置いて、勉強スペースおいて…」というようなレイアウトで、収納を充実させやすいというのも大きなメリットでしょう。

デメリットとしては、並列型を採用する場合「家がでかくなりがち」という点。

もちろん、並列型の優先度が高い方はキッチン・ダイニングの配置を中心に間取りづくりを進めていただいてもOKですが、「ちょっとコンパクトにしないと予算的にも厳しい…」という方はあまり並列型にこだわりすぎない方がいいかなと思います。

「キッチン」と「ダイニング」をくっつけるor離す?

並列型の中にも、「キッチンとダイニングをくっつけるのかor離すのか?」と2パターンありますが、ピタッとつけたい場合は「キッチンの奥行」に注意しましょう。

システムキッチンの奥行は大体65cmぐらいのものが多いんですが、それに対しダイニングテーブルの奥行は大体80cmぐらい。そのため、何も考えずにこの2つをくっつけてしまうと、すごくバランス悪くなってしまうんです。

なのでくっつけて配置したい場合には、キッチンの向かい側にリビングステージ(収納)を配置するか、奥行90cmぐらいのオープンカウンターキッチンを採用するなどして、ダイニングテーブルとの奥行を合わせに行った方が良いですね。

一方通路を作る場合は、キッチンとダイニングが通路で離れますから、キッチンの奥行は特に問いません。

ただダイニングてテーブルの周りをぐるっと通路にして、ぐるぐる回れるようにしてしまうと、通路分どんどん家がデカくなってしまいますので、「キッチン」と「ダイニング」の間に通路を作るのであれば、通路の逆側は壁にくっつけてあげてぐるっと回れないようにするのがいいんじゃないかなと思います。

「キッチン」と「ダイニング」を向かい合って配置する場合(正面型)

この正面型については、配膳の楽さには欠けますが、その分LDKがコンパクトに収まりやすいためコスト的なメリットが大きいですね。

この正面型の配置については、大きく分けて以下の2パターンあります。それぞれメリット、デメリットを見ていきましょう。

①正面型(T字型)のパターン

「T字型」とは、キッチンに対してダイニングテーブルを垂直(直角)に配置するパターンですね。

このT字型の場合、ダイニングテーブルの後ろに「勉強スペース」を確保できるというのが大きなメリットになります。

このような配置であれば、余分に椅子を買わずとも、勉強・仕事をするときはダイニングの椅子をくるっとするだけでOKですから、家族共用の勉強スペースを作りたい場合はおすすめです。

②正面型(二の字型)のパターン

ただT字型の場合、キッチンの向かいに扉付きの収納を作ってしまうと、ダイニングテーブルで扉が開けなくなってしまいます。そんな時におすすめなのが「二の字型」。

「二の字型」では、キッチンとダイニングテーブルを平行に配置するのですが、二の字型に配置することでキッチンの向かいの収納も全部使えるようになりますし、ますし、ダイニングテーブルをちょっとずらすことで勉強スペースも確保できます。

このように正面型にも2通りありますから、「T字型」だけでなく、「二の字型」も選択肢に入れて検討してみてください。

関連記事:『【間取り事例】書斎・勉強スペースの間取りと適正サイズ(畳数/奥行/幅)は?

TVを見る場合は、”皆が見やすい位置”に!

ダイニングテーブルの配置で失敗しがちなのが、「食事中にテレビが見えるかどうか?」という点。

そのため、「絶対にダイニングテーブルorキッチンからテレビを見れるようにしたい!」っていう方はプランナーさんにも優先度が高いことを伝えて、最低限考慮してもらえるようにしましょう!

ダイニングの照明・コンセントについて

ダイニングの照明(ペンダントライト)は?

ダイニング照明としてよく採用されるのが「ペンダントライト」ですが、ペンダントライトって結構ちゃんと考えて設置しないと意外と後悔ポイントになるケースが多いんです。

失敗しないためにも、ペンダントライトを採用する場合は以下3つの注意点を抑えておきましょう。

①まずは「テーブルの位置」を確定させること

ペンダントライトを採用する際、ライトが「ダイニングテーブルの中央」からズレてしまうとなんかちょっとダサいですよね。

そのためペンダントライトの設置を予定している場合は、照明計画の前に「ダイニングテーブルの配置」だけ確定させておきましょう。

確定が難しい場合は、ペンダントライトはダイニングの上じゃなくキッチンの”手元灯”にするのも選択肢ですし、左右方向だけ決めかねる場合は「ダクトレール」を採用して、後ほど微調整できるようにしておくのも選択肢ですね。

②補助的にダウンライトを入れる

ペンダントライトを採用したときによく挙がるのが、「実際住んでみたらちょっと暗い」という点。

なので少し暗いかな?という場合には、補助的にダウンライトをつけておくのもいいですね。

③キラキラ反射するもの・掃除しづらいものは避ける

ペンダントライトって結構低い位置に来るので、あまりキラキラ反射するものを採用してしまうと、目がチカチカしてしまいます。

またシェード部分については、複雑な網目状のものなどを採用してしまうと、日頃の掃除が結構大変になってしまいますから避けた方が良いですね。

特にダイニングは食事をするところですから、定期的に掃除ができるよう、掃除しやすいシェードのものを採用した方が日頃の家事も楽になりますよ。

ペンダントライトの調光

ペンダントライトだと「調光」・「調色」が入ってるものってほとんどないんですが、調光・調色がないものを採用する前提であれば、色は「電球色」がいいと思います。

またダウンライトだけという場合は、調光・調色機能はつけた方がいいですね。特に「調光機能」については、夜の「明るすぎ」を避けることにもつながりますので入れておきましょう。調色機能を入れないんだったら、中間の「温白色」や「電球色」の方が無難ですね。

ダイニングの「コンセント」について

アップコンではなく、「壁付け」がおすすめ

<床につけるタイプのアップコン>

ダイニングにはホットプレートなどを使うことも想定して、必ず1か所はコンセントを用意しておきましょう。

中には「コンセントをつける壁がない」という場合もあると思いますが、そういった場合は床につける「アップコン」ではなく、通路を挟むことになってもいいので、極力壁にコンセントをつけた方がいいと思いますよ。

アップコンは床がデコボコしてしまいますし、ダイニングテーブルに座っていれば通路を通ることもないですからね。

コンセントの位置は「テーブルより上 or 足元」?

これに関しては、私個人としては「足元」に配置した方がいいと思います。

確かにテーブル上にした方が使う時に差しやすいんですけど、余ったコードのやり場に困るんですよね。机の上においておくのは邪魔くさいですし。

足元だとちょっとしゃがまないといけませんが、そこまで使う頻度が高いものでもないと思いますし、私としては「足元」の方がおすすめですね。

「ダイニング」にあったら便利なオプション・機能3選!

①料理を置けるように笠木を延長する

リビングステージをつけない場合、「腰壁」部分の幅は大体10cmぐらいになるのですが、そこに出来上がった料理を置いていこうと思うと、やっぱりちょっと不安定なんです。

なのでそこの傘木(腰壁の上の部分)に料理が起きやすいよう、奥行を大体15~20cmに伸ばすんです。

こうすると大皿も置けますし、片付けるときもすごい楽になりますので、伸ばせるスペースがあればぜひ検討してもらうといいかなと思います。

②小物用の「ダイニングニッチ」

ニッチといえば、玄関周りの鍵置きや写真立て、キッチン周りの給湯器・インターフォンなどのモニターニッチが一般的ですが、ダイニング周りのニッチも意外とありですよ。

ダイニングの端っこの方って、ふりかけやお酒とか色々小物を置きますよね。こういった棚に置くようなものではない「小物系」をニッチに収納してあげるというのも結構便利ですよ。

③卓上レンジフード

最近は「無煙ロースター」という煙が少ないようなものもありますが、やっぱり少ないとはいえなんだかんだ煙は出ます。となると、焼肉なんかをやった日には家中に臭いが行きますし、床も油っぽくなっちゃったり…とかしちゃうんですよね。

そのためホットプレートを囲んで家族でワイワイ…というのが多い方は、「卓上レンジフード」という選択肢もありますね。ちなみに私は「BOLANI 卓上レンジフード」というのを使っているんですが、これ結構吸引するのでおすすめです。

強運転とかにすると音は結構大きいんですが、そもそも焼肉で音がでますしそんな不快ではないかなと思います。

まとめ

ダイニングを考える際に抑えておきたい要素は以下の通り。

ダイニングで抑えておくべき鉄則ルールは?

  • ダイニングテーブル周りについて
    • ダイニングテーブルの推奨サイズは?
      ⇒横幅:「一人当たり60~70cm」が目安
      ⇒高さ:一般的な「72cm前後」でOK
    • ダイニングテーブル周りの「通路幅」は?
      ⇒椅子の後ろ:最低でも「60cm」は確保しよう
      6人掛けの場合は80~100cmを目安⇒テーブル横:最低でも60cm(理想は78cm)
    • ダイニングテーブルの「椅子」は?
      ⇒ひじ掛け:好みでOK
      ⇒座面:汚れが付きづらい+掃除しやすいものを
      ⇒椅子の高さ:「40~45cm」を目安に
  • 「キッチン」と「ダイニング」の位置関係について
    • 並列型:配膳が楽だが、家がでかくなりがち
      キッチンとダイニングをくっつける場合は「奥行」に注意
    • 正面型:テーブル後ろに勉強スペースを設けれる
      ⇒「T字型」or「二の字型」で検討を!
  • ダイニングの照明・コンセントについて
    • 照明:ペンダントライトは注意点をしっかり押さえて!
    • コンセント:ホットプレート用に1か所は必須!
  • ダイニングであったら便利なオプション3選
    • 笠木の延長(奥行:15~20cmが目安)
    • 小物用のニッチ
    • 卓上レンジフード

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せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

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