【せやまどりNo.49】「あふれる要望のすべてを出来るだけお金をかけずに実現したモデルハウスのような1階完結型」の間取り図

【せやまどりNo.49】「あふれる要望のすべてを出来るだけお金をかけずに実現したモデルハウスのような1階完結型」の間取り図 | LDK
【せやまどりNo.49】「あふれる要望のすべてを出来るだけお金をかけずに実現したモデルハウスのような1階完結型」の間取り図 | LDK

【せやまどりNo.49】「あふれる要望のすべてを出来るだけお金をかけずに実現したモデルハウスのような1階完結型」の間取り図

土地情報

敷地面積
123.0㎡(37.2坪)
建蔽率/容積率
70%/200%
方角/形状
南西/角地
駐車場/庭
ファミリーカー1台/庭無し

建物情報

延床面積
108.0㎡(32.7坪)
間取りタイプ
二階建て/単世帯
部屋数
4LDK+書斎
太陽光/屋根裏エアコン
採用可/採用可

間取り紹介動画

 

お施主さんのからの要望

今回は、お施主さんから以下のような要望をいただきました。

延床面積
  • 32.7坪(4LDK)
玄関
  • 玄関にシューズクロークがほしい
  • シューズクロークにはベビーカー置き場やコート掛けがほしい
  • 玄関から洗面台へすぐアクセスしたい

LDK+和室

  • リビングはモデルハウスのように開放的にしたい
  • リビングにはちょっと変化がある感じにしたい
  • 和室は段上げしてアクセントにしたい
  • 和室には押し入れがほしい
  • 勉強スペースがほしい
  • キッチンから全体を見渡せるようにしたい
  • カップボードはW2,700mmにしたい
  • パントリーとセカンド冷蔵庫置き場がほしい
  • 小物収納もほしい
水回り
  • 洗面、脱衣所は分けたい
  • 脱衣所のウォークインクローゼットは広めにしたい
2階
  • 主寝室・子ども部屋2部屋・書斎の4部屋がほしい
  • 主寝室には納戸的なウォークインクローゼットがほしい
  • 廊下にセカンド洗面台がほしい
  • バルコニーは不要

上記のような要望を踏まえ、モデルハウスのような1階完結型の間取りを実現しました。皆さん、色々な会社のモデルハウスを見に行くと「アレもやりたい。コレもやりたい!」と要望が出てきますよね。でも、それを全部詰め込むと、とんでもない値段の家になってしまいます。

コストを抑えながらやれることを全てして、モデルハウスのような家にしながら性能を担保して、理想的な間取りにできれば理想的ですよね。今回は、そんな贅沢な要望を「せやまどり」で実現しましたので、ぜひチェックしてください。

今回は、間取りを紹介しながら「なるべくお金をかけずに、モデルハウスのような1階完結型間取りを作るテクニック」を5つ紹介していきます。家に対する要望が多いけど、コストは抑えたいと考えている人は必見ですよ。

延床面積32.7坪で、モデルハウスのような1階完結型の間取りを実現したんです。これは「せやまどり」としては少し広めですが、日本の注文住宅の平均サイズは38坪ですので、それよりは5坪以上狭いですよね。1坪の単価が60~70万円だとすると、それだけで300万円以上コストカットできている計算になります。これくらいのサイズでめちゃくちゃ充実しているので、ぜひご確認ください。

ビーイナフクルーの方は、その他にもせやまが監修した間取り図のダウンロード(無料)が可能です!(クルー登録はこちらから)

モデルハウスのような家を実現するための5つのポイント

今回は、なるべくお金をかけずにモデルハウスのような1階完結型の間取りを実現しました。

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント

  1. 玄関とメインの洗面台を1個(兼用)にする
  2. リビングに入った時の景色にこだわる
  3. リビングはとにかく贅沢に
  4. 1階に収納を充実させる
  5. 2階にお金をかけない(特に廊下を減らす・なくす)

これらのポイントもチェックしながら、間取りを見てくださいね。

玄関編

玄関について

今回も、玄関には人感センサーつきの照明と、雨に濡れないように庇がばっちりついています。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.40
    玄関ポーチで雨に濡れないように!

玄関幅は、1.5P(1P=90cm)です。これを2Pにしてしまうと、また10万円くらいコストがかかってしまうので、幅は1.5Pで十分でしょう。また、奥行きも1.5Pにして正方形のジャストサイズですね。玄関ホールも1.5P×1.5Pと、広すぎないバッチリの玄関ですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.28
    玄関を広くしすぎない!

シューズクロークについて

玄関の左側にはシューズクロークがあります。今回はL字型のシューズクロークです。また、「ベビーカーを置きたい」というお施主さんの要望があったので、少しスペースを作りました。ただし、ベビーカーは使う期間が限られていますので、そんなに広いスペースを取りすぎないようにしましょう。

靴を置く部分の奥行きは、30cmもあれば十分です。棚を深くしすぎないように気をつけてくださいね。また、今回はコートやカッパをかけられるよう、ハンガーパイプのスペースも一部作りました。

天井には、ニオイの元となるイソ吉草対策として排気口も設置しています。これは換気システム「sumika」の排気口ですね。今回は天井につけましたが、フローリングがある場合は床につけてください。

シューズクロークに扉を付けると、またスペースが必要になってしまうため、入口にロールスクリーンを設置しました。お客さんが来る時だけの目隠しなら、扉じゃなくてロールスクリーンで十分ですよね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.16
    玄関収納は多めに!
  • せやまどりルールNo.52
    無理に扉を付けない!

水回り編

洗面台について

お施主さんの要望通り、玄関からすぐに洗面台に行ける配置になっています。こんな感じで、洗面台はかっこよくしてください。ここはある程度お金をかけても良い場所だと思います。

ただし、玄関に洗面台を置く人が覚えておきたいポイントがあります。ここに洗面台を作って、さらに洗面所にも洗面台を作ると、2つ作ることになって値段が高くなりますよね。なので、洗面台は1つにしましょう。

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント①
玄関とメインの洗面台を1個(兼用)にする

このように、玄関の洗面台とメインの洗面台を兼用にすることによって、2個作る場合と比べて数十万円のコストカットができます。

洗面台を兼用にする場合、ここに洗面所への扉があると、玄関が狭くなってゴチャついてしまうので、扉はなくしましょう。今回は、洗面の奥が脱衣所になっています。このように洗面と脱衣所を分ける場合に限りますが、その場合は玄関から洗面への扉をなくす選択肢も検討してくださいね。

また、洗面台には色々なものを置くので、ごちゃつきやすいスペースですよね。そこで、玄関から入ってすぐには見えないような形で配置するのがおすすめです。そのようにすれば、オシャレな洗面台にできますよ。

洗面台の前の通路は広めにしておきましょう。人が動く場所ですので、ストレスなく動けるようにすることが大切です。

トイレについて

洗面台の後ろにはトイレがあります。トイレのドアは、アッパーカットトイレドアがおすすめですよ。トイレの臭いを芳香剤でごまかす人が多いですが、それは根本的な解決にはなりませんよね。

臭いを効率的に捨てつつ、臭いを感じる鼻の前に臭いを巻き上げないことが大切です。一般的なトイレの場合、「アンダーカット」といって、ドアの下に隙間があって天井や壁に換気扇がついているタイプが多いでしょう。ただ、これだと下の方に溜まったうんちの臭いが鼻の前を通り、めちゃくちゃ臭くなります。

それを真逆にして、ドアの上に空間を作って空気を取り込み、下の排気口から捨てるのが、アッパーカットトイレドアの考え方です。そうすればうんちの臭いが鼻の高さまでのぼってこないので、臭いを感じずに空気を捨てることができますよ。

せやま印工務店以外でも、このアッパーカットトイレドアを設置することができます。指定の資料をダウンロードして工務店に持ち込めば導入できるので、検討してくださいね。

アッパーカットトイレドアに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
う○ちの臭いが消える!?「アッパーカット トイレドア(特許出願中)」全国販売開始!

また、リビングの扉とトイレの扉というように、リビングからトイレまでには扉を2枚挟むようにしましょう。そうすれば、トイレの音問題も解決できますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.25
    リビングからトイレまでに扉2枚挟む!

また、今回は脱衣所とトイレが近いので便利ですよね。特に女性はお風呂に入る前にトイレに行く人が多いので、かなり便利だと感じるのではないでしょうか。

脱衣所について

今回の脱衣所はちょっと広めで、3畳くらいあります。収納もバッチリで引き出しもあり、洗濯機を置くスペースもありますね。

今回、物干し金物は固定式です。最近は、このように固定式を希望する人も増えていますね。場所を変えられないのはちょっと不便かもしれませんが、デザインを重視するならこのタイプもありでしょう。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.24
    室内干しの準備も忘れずに!

ウォークインクローゼットについて

脱衣所からは、お施主さんの要望通りウォークインクローゼットに行けるようになっています。こちらも3畳なので、広めですね。可動棚があり、二連のハンガーパイプがあり、一連のハンガーパイプもあるので、便利です。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.17
    洗面所の収納は必須!

ちなみに、ここでハンガーパイプ選び方についても紹介しておきましょう。

ハンガーパイプの選び方

  • ジャケットやシャツが多い場合→二連のハンガーパイプ
  • コート等の長物が多い、もしくは未定の場合→一連のハンガーパイプ
  • 帽子や畳む服が多い→可動棚を設置

一連にしておけば、下の方に衣装ケースを置いて使うこともできるので無難ですよ。それ以外は、上記の基準を目安に選んでいけば良いでしょう。ただ、大体の工務店の標準仕様は一連のハンガーパイプになっています。二連のハンガーパイプにする場合や、可動棚にする場合はオプションになることも多いので、その辺の予算はあらかじめ確保しておきましょう。

ウォークインクローゼットの奥には、換気システムの排気口があります。ここに排気口があると空気の流れができて、衣類のカビ防止になります。ウォークインクローゼットの空気が淀むとカビの原因になるので、その点は注意してくださいね。

また、ウォークインクローゼットはいつも通り通路を中央に持ってきて、両側を収納にしました。これによって効率的に収納スペースを使えますね。さらに、入口もシューズクロークと同様にロールスクリーンです。普段は開けっ放しにしておいて、お客さんが来た時だけ目隠しをするという形で十分でしょう。

お風呂について

お風呂は、今回は開き戸ですね。私としては、お風呂は折れ戸か開き戸を推奨しています。引き戸にすると、水が出てきてしまうリスクがあるので、どちらかにするのがおすすめですよ。お風呂は断熱浴槽で、節水シャワーをつけています。シャンプーを置く棚も、水切りができるタイプになっていますね。また、今回は浴室乾燥もつけました。

お風呂の広さとしては、1坪タイプで十分でしょう。「子どもたちと一緒に入るから1.25坪にしたい」と言う人もいますが、子どもと入る期間はそれほど長くはありませんので、1坪タイプで十分でしょう。1.25坪タイプにすると、その分家のサイズが増えて十数万円高くなります。さらにお風呂自体の値段も上がるため、20~30万円上がってしまうので、もったいないですよ。

LDK編

リビングについて

モデルハウスのような住宅にするためには、リビングに入った時の景色にこだわってください。

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント②
リビングに入った時の景色にこだわる

さらに、ここにもいくつかのポイントがあります。

ポイント①キッチンがなるべく見えないようにする

まず、入った時になるべくキッチンが視界に入らないようにしましょう。仮に見えたとしても、キッチンの足元のごちゃごちゃが見えないようにすることが大切です。

ポイント②視線の先に窓を配置する

入った時の視線の先に、なるべく窓を配置しましょう。そうすることで、思いっきり抜け感がでますよね。これは、ぜひ使ってほしいポイントですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.5
    リビングの開放感は最重要!

今回は、このようにオシャレな感じの階段にしました。まさにモデルルームのように、素敵な1階完結型の家ですね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.1
    1階完結型を目指す!

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント③
リビングはとにかく贅沢に

モデルハウスのような家にしたいのであれば、とにかくリビングを贅沢にしましょう。今回、LDKはなんと20畳超えです。和室を含めると、約25畳の広さです。このように、ビッグなサイズにしましょう。

リビングのソファとテレビまでの距離は4P確保しました。また、ソファとテレビの横側に窓もあります。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.6
    ソファとテレビの距離は十分に!

窓のサッシは通常2,000mmの高さですが、今回のように2,200mmにして、カーテンのレールも天井につけることで、開放感が生まれます。カーテンの値段はちょっと上がるかもしれませんが、「天井まで窓があるんじゃないか」と錯覚させることができますよ。

樹脂サッシの場合、2,400mmの天井までいく大きさのサッシはないんです(2023年8月現在)ただ、このようにすることで、「窓が天井まであるんじゃないか?」と錯覚しますよね。また、アルミ樹脂複合サッシは本当に結露するので、やめた方が良いですよ。オール樹脂サッシがおすすめです。

リビングの天井・階段について

天井の高さも重要です。今回は天井上げを使って、高さ2,500mmを実現しました。天井上げは10万円もかからないので、ぜひ使ってみてくださいね。ただし、吹き抜けにするとかなりお金がかかります。今回の場合、4坪くらいのスペースなので、そこを吹き抜けにすると140~150万円かかります。これを天井上げにするだけで100万円以上の削減になりますよ。

天井上げをするだけで、アクセントになりますし、開放感も生まれます。なるべくお金をかけずに費用対効果の良いテクニックを使うことが、お金をかけずにモデルハウスのような家を実現するためのポイントです。

階段もデザイン階段にすると、それだけでかなりオシャレになります。さらに、階段吹き抜けをリビングに併設させることで、さらに開放感が増します。

また、階段を外壁側に持ってくれば、吹き抜けの窓を作ることもできますね。しかも、これは北側の窓なので、安定的な天空光が降りてきます。日中は直射日光よりも優しい光が常に降り注ぐので、階段だけではなくリビングも明るくなります。さらに、南側にはリビングの窓も和室の窓もあるので、かなり開放的なリビングになりますよね。

デザイン階段は少し揺れるので怖い人は採用しない方が良いですが、やっぱり抜け感が普通の階段とは違います。これも、ぜひ採用を検討してくださいね。ただし、鉄製のオープン階段にすると、めちゃくちゃ高いんです。ウッドワンの木製階段にすると50万円くらい安くなるので、その辺も覚えておきましょう。

また、オープンデザインの階段を使わない場合でも、出来る限りオープンの手すりにしてください。ここを壁にすると、閉鎖的な雰囲気になります。手すりをオープンにすることで、抜け感が増して吹き抜けの窓の光も降りてくるようになるので、こちらも覚えておいてくださいね。

ダイニングについて

今回、ダイニングテーブルは1,500mmくらいのものを置いていますが、1,600~1,700mmサイズでも十分に入るサイズです。

勉強スペースについて

ダイニングの横には、奥行き600mmの勉強スペースを設置しました。このサイズは執務スペースサイズですね。お仕事をしやすいように、机の奥にも机の下にもコンセントも配置していますよ。明り取りの窓もあるので、バッチリですね。ただし、こちら側は東側なので大きな窓を付けずに小さな窓にしました。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.11
    勉強スペースを確保しよう!
  • せやまどりルールNo.46
    東西の窓は少なく!南窓はたくさん!

和室について

今回、和室は横幅が3Pで奥行きが2.5Pです。いつもの2.5P×2.5Pの正方形の和室ではありませんよね。

このように、長方形の和室にする場合は、LDKに面する方に和室の長い方の辺を持ってくるのが、和室を配置する際のポイントです。奥行きの方が長いと奥まった雰囲気の和室になってしまうので、なるべくLDKに面する方を長くして、奥行きを短くしてください。その方が開放的で、LDKとの繋がりも上手に演出できますよ。今回は3.7畳の広めのミニ和室です。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.8
    和室はリビング・ダイニングの横に!

また、今回の和室は300mm上げています。これによってアクセントになっていますし、腰かけて座ることでリビングの一部としても使うことができますね。

今回のように、腰かけたい場合は30cmの高さがちょうどいい塩梅です。もっと腰かけやすくするなら40~45cmにしても良いんですが、そうすると高すぎるので、和室に入るために1段のステップが必要になります。なので、30cmくらいがちょうど良いでしょう。逆に、腰かけるのではなく空間的なアクセントを加えたい場合であれば、15~20cmでも格好良いデザインにできますよ。高さは、これを目安に選んでくださいね。

和室には、予備の物干し金物もあります。予備の物干し金物は、ずっと垂れさがっていても邪魔なので、昇降式にしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.24
    室内干しの準備も忘れずに!

和室には押入があって、布団だけではなく子どもたちのオモチャなども入れられるようになっています。また、Wi-Fi基地もあるのでバッチリ考えられた設計になっていますね。

 和室に関してのよくある質問

和室に関しては、よく「扉を付けた方が良いの?」と聞かれることがあります。

せやまさん的には、和室には扉は付けない方が良いと思います。今回のように二方向の開口なんてできず、片方を壁にして扉にすることになるので、やっぱり圧迫感が出てしまいますよね。さらに、こういったところに扉をつけると値段が高くなります。また、段差がある時に扉を付けると、和室から出てきた時に落ちてしまうリスクもあり、非常に危険です。

お客さんや両親が来た時に仕切りがほしいという気持ちは分かりますが、それほど来客頻度は高くないですよね。なので、毎日過ごす家族を優先すれば良いでしょう。来客用に配慮するのであれば、ロールスクリーンで十分ですよ。後から和室を主寝室にする場合は扉の工事をすれば良いので、まずはオープンな和室にしましょう。

キッチンについて

キッチンカウンターは、リビングステージの変形型になっています。扉で隠したいということでしたので、割高にはなりますが扉をつけました。リビングステージの中身を隠したい人は、このタイプもおすすめですよ。

キッチンの幅は2,550mmです。また、キッチンからの景色はとても大切ですよ。勉強スペースもダイニングも和室もリビングも、全部見えますね。これは非常に大事にしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.12
    キッチンから全体を見渡せる配置に!

キッチンはペンダントライトでアクセントを出しながら、水切り金物があって、タッチレス水栓がついています。また、深型の食洗機と両面グリルがあって、同時給排気型のレンジフードです。

カップボードはW2,700mmで、超ビッグサイズですね。また、カップボードのコンセントは、専用回路を持ってきてください。調理家電の消費電力は大きいので、ブレーカーが落ちる原因になってしまいます。

カップボードのゴミ箱スペースですが、通常はここに引き出しがあることが多いんです。ただ、そうするとゴミ箱スペースが狭くなってしまうので、トクラスさんと協力してオリジナルデザインにしました。こちらもアッパーカットトイレドアと同じく、指定のプレゼン資料をダウンロードしてもらえれば、せやま印工務店以外でも取り扱い可能ですよ。

せやま大学オリジナルのカップボードに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
トクラス×せやま大学 特別モデルキッチン販売開始!

また、この扉を開けると玄関ホールに繋がります。やっぱりキッチンから洗面へのアクセスはすごく大切なので、扉を付けて直接行けるようにしました。こうすることで、動線が非常に良くなりますよね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.22
    キッチンと洗面を隣接!

さらに、実は先ほど紹介した脱衣所に直結しているウォークインクローゼットにはコンセントがあります。ここをセカンド冷凍庫置き場として活用できるんですよ。

このようにキッチンからの動線も近いですよね。冷凍庫の使用頻度はそれほど高くないので、ウォークインクローゼットの中に持ってきました。このように、キッチンから水回り、キッチンからセカンド冷凍庫への動線も意識してくださいね。

扉の横にあるモニターニッチも良い感じで、下の部分には小物を置くことができます。モデルハウスのような家にしつつも、こうした部分で住みやすくしていきましょう。

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント④
1階に収納を充実させる

元も子もない話ですが、いくらモデルハウスのような格好良い家を作っても、結局はここで生活するので、モデルハウスのように生活感のない空間にはなりません。人が生活するので散らかってしまうんです。なので、モデルハウスのような家を建てるだけではなく、維持しようと思うと、収納が大切になってきます。2階にばかり収納を作っても仕方ないので、とにかく1階に収納を作りましょう。

小物を入れられるような小物収納や、おもちゃをしまえる押し入れを作りましょう。また、玄関がごちゃつかないようにシューズクロークを作ったり、広いウォークインクローゼットを作ることが大切ですよね。脱衣所に大きな洗面収納を作って、ランドリールームと兼用するのもおすすめです。ランドリールームを独立で作って1~2坪使うと、それでまた100万円以上高くなるので、脱衣所とランドリールームは兼用しましょう。

このように、至るところに収納場所を作って、1階の収納を充実させてください。そうすれば物をきちんとしまえます。物をしまうことによって、生活感を減らしてモデルハウスのような家を維持できますよ。1階に収納を充実させるのは1階完結型の間取りの基本中の基本ですが、これがモデルハウスのような家に繋がることを覚えておいてください。

2階編

2階廊下について

ここが、なるべくお金をかけずに1階完結型のモデルハウスのような家を作る最後のポイントです。

なるべくお金をかけずにモデルハウスのような家を作るポイント⑤
2階にお金をかけない(特に廊下を減らす・なくす)

2階の、特に廊下をケチって、なくしましょう。今回、廊下は少し広く見えるかもしれませんが、扉の数は5枚もあります。さらに洗面台まで設置してるんです。このように、廊下からは扉だらけにして、なるべく壁をなくしましょう。

こんな風にすると「一斉に皆が出てきたら危ないじゃん!」と言う人がいますが、そんな状況はありませんよね。というわけで、なるべく廊下は狭くしましょう。今回も洗面前のスペースを除くと、2畳ぐらいの廊下です。3畳や4畳の廊下にすると追加で20~30万円かかるので、ここは頑張ってコストを削減しましょう。

そのためには階段の配置が大切です。1階の玄関と同じように、なるべく入り口を真ん中に持ってくることによって、そこから放射線状に部屋を配置する動線にできます。このように、階段の上げ方は非常に重要ですよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.30
    2階廊下を短くできる階段配置に!

書斎について

書斎の広さは2.5畳です。机などはお施主さんが全て持ち込むということでしたので、何も設置していません。ただ、書斎の空気が悪くなって集中力が落ちるのを防ぐために、排気口は用意しています。

また、書斎といえば屋根裏エアコンが大活躍する場所です。書斎はやっぱり暑くなる場所なので「エアコンをつけたい」と思う人が多いでしょう。ですが、2.5畳の部屋に6畳用のエアコンなんて付けたら、完全にオーバースペックになりますよね。6畳用のエアコンでも、せやま基準をクリアするぐらいの高性能住宅であれば、5~6倍の広さの30~36畳ぐらいまで対応します。つまり「30畳用のエアコンを2.5畳の部屋に付ける」みたいなことになって冷えすぎるので、可能であれば屋根裏エアコンで対応しましょう。屋根裏エアコンなら、弱冷房で冷やすことができますよ。2階に書斎を作る場合は、このように屋根裏エアコンを検討してくださいね。

屋根裏エアコンに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
せやま式屋根裏エアコン 設計マニュアル 概要版|夏の暑さ対策

また、書斎は音が発生しやすい場所ですので、どの部屋と隣接しているのかという点は非常に大事です。今回は主寝室と隣接させました。子ども部屋と隣接させると、「子どもが寝ていると仕事がしづらい」ということになりかねないので、なるべく子ども部屋とは隣接しない配置にしましょう。本来であれば主寝室ともなるべく隣接しないようにしたいのですが、今回のように避けられない場合もありますよね。

(出典:JFEロックファイバー株式会社)

その場合は、遮音材を入れましょう。今回はロックウールというものを入れています。10万円もかからない範囲で遮音材を入れられるので、テレビ会議のような打ち合わせが多い人は、遮音材の採用も検討してくださいね。

また、何もない空間だと声が反響しやすくなります。住んでからで良いので、家具や絨毯を置いたり、壁に凹凸のあるものをかけることによって、音が反響しにくくなります。住んでから壁や床に物を置いて、反響を押さえてくださいね。

主寝室について

主寝室には、屋根裏エアコンに繋がる梯子がありますね。ここから冷気を出して、2階の各部屋の天井につけた排気口から冷気を落とすことができます。部屋だけではなく、階段ホールにも1ヶ所排気口をつけておくと便利ですよ。エアコン1台で2階全体がめちゃくちゃ涼しくなります。

主寝室は約6畳ですが、入口から収納までの距離が近くなっています。このように入口と収納を近くに持ってくると、奥のスペースを全て家具を置くスペースとして使えます。シングルベッドを2つ置いて、サイドにナイトテーブルを置けるような配置になっていますよ。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.31
    居室の入口と収納を近くに!

寝室には、約2畳の納戸的なウォークインクローゼットがあります。入り口にはロールスクリーンもあるので、仕切ることもできますよ。

寝室の入り口には本棚もあるので、寝る前の読書もしやすいですね。

2階トイレについて

2階トイレの奥行きは1.5Pです。トイレは2Pとる人もいますが、1.5Pで十分です。便器に座っても膝や頭を打ちません。2階トイレは家族しか使わないので、これぐらいのサイズに抑えましょう。そうすることで、7~8万円くらいのコストカットになりますよ。2階のトイレも1階と同じように、うんちの匂いが抜けやすくなるようにアッパーカットトイレドアと床面排気にしてくださいね。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.33
    2階トイレは奥行1.5Pで十分!

子ども部屋について

子ども部屋は約4.5畳です。入口から収納が近いですね。また、クローゼットの扉をなくすことで、コスト削減しました。ここも主寝室と同じように、奥のスペースは全て机やベッドを置けるようになっています。

該当のせやまどりルール

  • せやまどりルールNo.32
    子ども部屋は4.5畳で十分!

2階洗面について

2階の階段ホールには、お施主さんの要望通り独立洗面台をつけました。2階に水道があると、冬の加湿が必要な時期に非常に便利ですよね。また、子どもが鼻血を出した時などにも使い勝手が良いですよ。ただし、あまり値段が高いものを入れる必要はありません。鏡なども後から自分で付けるようにして、コストをかけずに安めの洗面台にしましょう。

【内定クルー限定】間取り図データの無料ダウンロードについて

せやま印工務店での契約が決まっているビーイナフクルー(内定クルー)の方は、間取り図面を”無料で”ダウンロードすることができます。
以下条件に該当する方は、「クルーマイページ」にログインした上で、間取り図面をダウンロードしてください。
※利用条件やダウンロード方法の解説動画はコチラから

【利用条件】以下①~④のすべての条件を満たす必要があります。

①せやま印工務店での契約が内定済
せやま印工務店から本部への「内定済の報告」が必要となります
本部への「内定済の報告」状況については、直接工務店にお問い合わせください。
※『内定』とは?…関係者全員が契約意思を100% 固めている状態を指します

②初回打ち合わせアンケートに回答済
紹介された「全工務店へのアンケート回答」が必要です

③内定(工務店から本部への内定報告)から100 日経過していない
「①の内定報告日から100 日後までの期間」限定で、利用できるサービスです

<土地探しクルーへ:内定後しばらく経過してから土地が決定した場合>
工務店から本部への「土地決定の報告」があれば、無料期間がさらに100日間追加されます。
本部への「土地決定の報告」状況については、直接工務店にお問い合わせください。

④せやま印工務店と間取り打ち合わせ中
「間取り打ち合わせ中」限定で利用できるサービスです

【内定クルー以外で、間取り図データの閲覧を希望される方へ】

有料とはなりますが、「せやまどり図面購入ページ」より購入可能です。ご利用を検討くださいませ。

※注意点
・ダウンロードいただく間取り図(以下、間取り図)は、実際の土地および建物の状況と異なる場合があります。
・土地の状況・規制や工務店の設計・施工方針により、間取り図通りの建物を建築できない場合があります。
・間取り図の転載・複製・改変・第三者へ共有・商業利用は禁止しております。利益を伴わない個人利用のみ許可いたします。

PROFILE

【せやまどりNo.49】「あふれる要望のすべてを出来るだけお金をかけずに実現したモデルハウスのような1階完結型」の間取り図 | LDK

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

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