「せやまどり」とは？

せやまどりとは、その名の通り、私せやまが考案した間取り図のこと。

このせやまどりでは、「リビング・収納は贅沢に、２階・廊下は徹底的に削減」を基本方針に、コンパクトながら、解放感・機能性を感じられる間取りに仕上げています！

お施主さんからの要望は？

今回、お施主さんから以下のような要望をいただきました。

今回は「斜めの変形地で間口の狭い３０坪」というあまり条件のよくない土地の間取りです。

「そもそも変形地だし、良い間取りは無理なんじゃない？」という人もいるかもしれませんが、これだけの要望すべてをぎゅっと詰め込みました！

「なかなかいい土地がない」という方にも希望が持てる間取りになっていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

要望を踏まえた実際の間取りは？

「玄関」編

要望①：シューズクロークがほしい

今回は、1.5P×1.5Pのシューズクロークを作りました。あえて土間部分を1.5P×1.25Pと小さめに抑えることで、収納量を確保しています。

天井に排気口を設置すればイソ吉草酸による臭い対策もばっちりです。

関連記事：『【間取りのコツ】玄関ポーチ/ホール＆シューズクロークの配置/理想的な広さは？』

「LDK」編

要望①：LDKは開放感抜群にしたい

変形狭小地ですが、画像の通り開放的で明るいLDKに仕上がりました。

開放感を出すにあたって、リビングの天井を100ｍｍ上げ（2,500ｍｍ）、階段の吹き抜けの幅を少し広めに取っています。

吹き抜けは階段の幅分（1P）が一般的ですが、今回は+455ｍｍ確保して、幅1.5Pの吹き抜けにしました。

こうすることで、ソファに座った状態でも２階の窓が見えるので、リビングの開放感が格段に上がります。

関連記事：『【間取りのコツ】「広く見えるリビング」を作るための鉄則ルール６選！』

要望②：キッチンを広く＋カップボードはW2,700mmにしたい

要望に合わせてキッチンスペースは大きく確保し、背面を全部使って幅2,700ｍｍのカップボードを設置しました。

また、2，700ｍｍのカップボードを採用するにあたって冷蔵庫スペースをキッチン横に用意しています。

冷蔵庫をキッチンの奥に置いてしまう方もいますが、冷蔵庫はキッチン・ダイニングどちらからも使いやすい位置がベストです。

カップボードの横だけでなく、キッチン横の選択肢も持っておくと収納量を減らさずに済みます。

関連記事：『【完全攻略】目指せ家事ラク！「キッチン計画」を進める際に知っておくべき徹底解説！』

要望④：ミニ和室がほしい

ダイニング横には、布団を２枚敷くことができるスペース（2.8畳）のミニ和室を作りました。

角の部分は動線を確保するために少しカットしましたが、布団を2枚敷くことができるジャストサイズです。

また、昇降式の物干し金物を設置し、花粉・梅雨シーズンには室内干しができるようにしています。

要望⑤：オープンデザイン階段にしたい

また、階段はオープンデザインを採用し、階段下のスペースをテレビ台として活用しています。

狭小地の場合、階段の配置に悩むことが多いと思いますが、リビングに持ってくるのがおすすめです。階段を上がるためにテレビ前を通ることになる点は少しネックですが、妥協しましょう。

このように、オープン階段を採用すると階段下の高さが確保しやすいので、テレビや勉強スペースなどで活用することができますよ。

「水回り」編

要望①：洗面・脱衣を分けたい

今回、水回りはキッチンの裏側にまとめました。

LDKからは直接見えない配置なので、キッチン⇔洗面の扉はなくしてコストを抑えています。

しかも、今回は左側に脱衣につながる扉があるので、ここに扉を付ける場合は「開き扉」にしなければなりません。

お施主さんから「基本的に開いている場所は引き戸にしたい」という要望があったので、今回は洗面⇔脱衣の扉だけ設置しています。

要望②：脱衣室周りの収納を充実させたい＋乾太くんを入れたい

脱衣室には、浴室の近くにバスタオルやパジャマを収納できる棚と隣には9kgデラックスタイプの乾太くんを設置しました。

乾太くんを採用する場合は、逆流防止弁も忘れずに設置してくださいね。

また、貫通部から壁の中の冷気が漏れてしまうことがあるので、ウレタンやロックウールで気密処理もマストですよ。

関連記事：『話題のガス乾燥機「乾太(かんた)くん」の選び方と意外なデメリットを解説！』

「2階」編

要望②：主寝室＋子ども部屋2部屋の3部屋ほしい

主寝室と子ども部屋2部屋をそれぞれ（6.3畳/4.8畳/4.5畳）確保しました。

主寝室は広めに取りましたが、子ども部屋は4.5畳前後で十分です。２階は無駄を削ってコストを抑えるのが基本ですよ。

関連記事：『【間取りのコツ】「主寝室・子供部屋」は何畳にすべき？広さ／収納／動線のポイントも徹底解説！』

要望③：廊下に本棚＋広いウォークインクローゼットがほしい

主寝室の隣には本棚があります。廊下に収納を作ると家族全員で使えるので便利です。

そして突き当りにはウォークインクローゼット（４畳）があります。

棚やハンガーラックに加えて押し入れスペースも用意しました。よく「１階に布団をしまうスペースがほしい」という人もいますが、めったに使わないので２階で十分だと思います。