2025.01.15
土地をもっていない方の場合、家づくりのスタートは「土地探し」から。とはいえ、土地探しって大変ですよね。
中には、どうせお金をかけるなら家に…と思って、血眼になって「お値打ちな土地」を探している人もいるんじゃないでしょうか?
そこで今回は、これから土地探しを始める&すでに始めているけどうまくいっていない方に向けて、逆に「プロがどういった土地を避ける傾向にあるのか?」をまとめてみました!土地探しで思わぬ落とし穴にはまってしまわないためにもぜひ最後まで読んでくださいね。
「そもそも土地探しってどういう流れで進めるのがいいのかわからない…」という場合は、先に以下記事から読んでみてください!
関連記事:『どうやって進めるべき?注文住宅の「土地探し」の流れ・コツ・注意点を完全攻略!』
目次
【大前提】お値打ちに見える土地には落とし穴も…
いい土地は不動産屋が買い占めている!
土地探しを進める中で「相場より安い!」「駅も近いし土地も広いし、形も良くてすごく良さそう!」といった”好条件の土地”を目にすることもあるでしょう。
しかし残念ながら、土地における「掘り出し物」はまずありません。
これは良い土地があれば、まず住宅会社や施主の手元に届く前に不動産屋さんが買っているからですね。
「お値打ち」には必ずワケがある!
そのため「魅力的に見える土地」には、結構落とし穴が多いわけです。
例えば、家を建てるまでに必要な整備費用(造成費用)が高額になる、だとか間取りの自由度が低い、住んでみたら近隣トラブルが多い…等々。
しかしこう言うと、「安い土地を避けよう…」と考える人もいると思いますが、それを始めてしまうと、いい土地なんて見つかりません。
そのため、「安い土地は選択肢から外す」ではなく、「なんで安いんだろう?」と安い理由を確認したうえで、「追加でこういう費用がかかるんだな」ということを加味した上で検討するようにしましょう。値段だけを見て飛びつくのさえ避けてもらえればOKですよ。
プロが避ける!”コスパ最悪”の土地の共通点は?
①「幅3m未満」の旗竿地
旗竿地(はたざおち)というのは、細い通路を抜けて、奥に開けたスペースがあるような土地形状を指します。
こういった旗竿地の場合、見ておくべきは「進入路(通路)の幅」ですね。
この通路幅が3m未満の場合、駐車がかなり面倒になるため結構不便に感じると思います。一般的にスーパーマーケットなどの駐車場の横幅が「2.5m」くらいなので停めれなくはないんですが、結構テクニックがいりますしストレスになりますよ。
またこの進入路が狭いと、資産価値としても結構低くなってしまうので避けた方が良いですね。
逆に進入路が幅3m以上であれば狙い目!
ただ逆に、しっかり進入路の幅3~3.5mとしっかり確保できている場合は、逆に狙い目だったりします。
旗竿地自体、家を建てる箇所が奥まっているため、道路側からの視線も感じづらいプライベートゾーンとして暮らせますし、売り主側も「売りにくくて困る」と考えている人が多いので、価格交渉がしやすいですよ。
ただし旗竿地の場合、「電柱」から「家」までの距離が遠くなるので、中継ポールが必要になったり、水道の引き込みも道路から配管を転がしたり…と造成費用側で追加費用がかかります。そのため旗竿地を検討するのであれば、これらを想定したうえで価格交渉するのが鉄則ですね。
②敷地内で「私道負担」が必要な土地
私道負担とは、土地の一部を「道路」として提供しなければならないことです。
つまりその道路部分は、家が建てれないわけですから、家の広さや間取り上の制限が出てしまったり、敷地内を人が行き来するわけですから、気分的にも防犯的にもいいものではありませんよね。
ただ地域によっては、「私道負担が当たり前」という地域もあるので、「私道負担があるからダメ」ということではありませんが、「人気のエリアに100㎡の土地が出た!」と思って飛びついたら、「私道負担40㎡含む」という注意書きがあったり…ということが結構あります。
「100㎡の土地に、40㎡の私道負担」ということは、実質60㎡しかありませんから、これだと二階建ての家を建てるのは厳しいです。
そのため土地探しの際には、土地の合計面積だけではなく、「私道負担の有無」と「実質面積」を必ずチェックしましょう。
③土地画像が「No image」になっている土地
不動産情報に画像がなかったり、手書きの図面しかない土地は、十中八九「ヤバイ土地」です。
だって考えてもみてください。土地を売りたくて情報掲載しているわけですよね?
それなのに商品の写真を載せていないわけですから、「載せるとマイナス評価になる」と判断されている可能性が高いわけです。
例えば、断崖絶壁にあったり、目の前にうるさい工場があったり、幹線道路のすぐ近くにあったり…と、何かしら売れづらくなる事情があるからこそ、画像を掲載していないケースがほとんどです。
ごく稀に「画像掲載が間に合わなかった」というような事情もありますが、基本的には画像がない土地は「良い土地ではない可能性が高い」です。
④「建築条件付き」の土地
建築条件とは、「この土地は、この工務店で家を建ててくださいね」と建築先の工務店が決まっている土地のことですね。
こういった建築条件付きの土地の場合、土地購入後「3ヶ月以内」に指定の工務店・ハウスメーカーで家の契約を結ぶ必要があるのですが、住宅会社が決まっている分、建売のようなローコスト系住宅が建てられるケースがほとんど。
そのため、しっかり性能面が担保された家を建てたい、注文住宅を建てたい!というような人は、建築条件が付いていない土地を探すか、建築条件を外してもらう方向で検討しましょう。
ちなみに、駅に近くて相場よりも安めの土地には、建築条件が付いているケースがほとんどですよ。
建築条件を外すためには…?
建築条件を外してもらう場合には、追加費用がかかりますが、正直ここは交渉次第です。
特に大きな分譲地の中でも、アクセスが悪い場所や売れ残っている土地は、不動産屋さんとしても決算前に売っておきたい土地です。
そのためそういった土地を見つけたら、ダメ元で「条件を外せませんか?」と聞いてみるのは全然アリです。3~4件に1件くらいは外してもらえるので諦めずにトライしてみましょう。
⑤道路・敷地の高低差が1m以上の土地
高低差1m以上だと、階段が「8段」に…
「道路」と「敷地」の高低差が1m以上あると、階段が6段くらい増えてしまいます。
通常の階段が1~2段ですから、高低差が1m以上になると、玄関に着くまでに8段ほど階段を登らないといけなくなるわけです。歳をとってからのことも考えると大変ですよ。
高低差があると、その分処理費用もかかってしまう
高低差が1mあると、高低差の処理費用に結構お金がかかります。
現場の状況によるので一概には言えませんが、おおよその目安は以下の通り。
道路との高低差が1mの場合(目安)
- 駐車場1台分+α → 60万円
- 駐車場2台分+α → 100万円
- 駐車場3台分+α → 140万円
このように、「道路」と「敷地」の高低差が大きいと、日常生活の手間だけでなく、コストもかかりますから、「高低差1m未満の土地」を探しましょう。
逆に、高低差40~50cmであれば、階段も5~6段くらいで済みますので、これくらいを上限の目安にして土地探しを進めるといいですね。
⑥駅から超遠いなど、資産価値の低い土地
日々の快適な生活や健康のためにも、「建物の質」は非常に重要ですが、建物の資産価値は次第にゼロに近づいていきます。
一方、土地は「値上がり」が期待できる列記とした”資産”です。
もちろん、ローン支払いで家計が破綻しないレベルを見極める必要はありますが、可能な限り良い土地を買ったたほうが良いです。
こういった「資産価値」を踏まえると、都市部の場合は遠くても駅から徒歩15分圏内、できれば10分圏内ぐらいの土地を狙いましょう。
電車が少ない田舎の場合、車社会のため駅からの距離はそれほど気にする必要はありませんが、特に都市部の場合は「利便性の良い土地を買うこと」が非常に重要です。
タイトル
時々マンション広告などで、「自転車で5分!」「電車で10分!」といった表記を見かけますが、こういった何かしらの乗り物で移動したときの時間は参考にしないでください。
立地条件については、「徒歩〇分」という表記が重要ですから、土地探しの際にはこういった表記に惑わされないようにしましょう。
ちなみに「徒歩〇分」いう表記は、「80mを1分で歩くペース」を元に記載されています。
まとめ
プロが避ける!”コスパ最悪”の土地の共通点は?
- ①「幅3m未満」の旗竿地
⇒幅3m以上であれば逆に狙い目! - ②敷地内で「私道負担」が必要な土地
⇒実質面積を必ずチェックしよう! - ③土地画像が「No image」になっている土地
⇒十中八九「ヤバイ土地」! - ④「建築条件付き」の土地
⇒注文住宅or家の性能を重視したいなら、建築条件なしor外してもらう方向で! - ⑤道路・敷地の高低差が1m以上の土地
⇒不便+コストもかかるので、「高低差1m未満の土地」を探そう! - ⑦駅から超遠いなど、資産価値の低い土地
⇒都市部なら徒歩15分以内、できれば10分圏内で!