2024.11.30
本記事では、後悔しない住宅会社選びのためにも、以下5つのチェックツールを使用します。
登録不要でダウンロード可能なので、ぜひダウンロードいただき、記事を読み進めながらチェックを進めていきましょう。
本記事の中で使用しているツール(無料)
- 家づくり相性診断チェッカー(ダウンロード)
- リアル資金計画書(ダウンロード)
- せやま基準一覧表(ダウンロード)
- 信頼できる営業マン チェック表(ダウンロード)
- 優秀なプランナー チェック表(ダウンロード)
目次
最初の悩みは「何から始めたらいいのか分からない」
家づくりほとんどの人が初めての経験ですから、最初の悩みは「何から始めたらいいのか分からない」でしょう。
家づくりの契約までの流れは、「賃貸か?持ち家か?」の話し合いから始まり、「ハウスメーカーと工務店の違いは?」を学び、「スマホ検索」で情報を集め、「ショールーム見学で住宅会社を比較」し、「見積もり」を取って、最後は腹くくって決める。こんな感じです。
この順番とやり方を間違うと、夫婦喧嘩が勃発し、途中で家づくり迷子になりますので、しっかりと勉強していきましょう。
【結論】住宅会社選びの流れは「5ステップ」!
家づくりで後悔しないためにも住宅会社選びは、以下5つのSTEPで進めましょう。
住宅会社の選び方は「5ステップ」!
- 「そもそも家を建てるべきか?」を話し合う
- 住宅会社の種類を学び、「自分たちの好み」を知る
- 候補となる住宅会社を数社見つける
- 実際に話を聞き、住宅会社を比較する
- 住宅会社を決めたら、契約前最終チェックを行う
STEP①:「そもそも家を建てるべきか?」を話し合う
「そもそも家を建てるべきか?」を話合わずに、いきなり展示場に行くと、高確率で家づくり迷子になります。
「賃貸?持ち家?」「マンション?戸建?」「新築?中古?」「今建てる?」
このあたりの考えを夫婦で統一しておかないと、契約直前になって、「てかマンションでもよくない?」「てか今じゃなくて良くない?」という意見が出てきて夫婦の空気は最悪に…。
そうならないためにも、展示場に行く前に「そもそも家を建てるべきか?」からしっかり話し合いましょう。
営業マンに相談した方が早いのでは?
確かに、素人同士が話し合ったところで、全てを解決することはできませんが、夫婦で話し合う意味は多いにあります。むしろいきなり営業に相談に行くほど愚かなことはありません。
なぜなら当然ですが、営業マンは自分たちに有利になる話をするからです。戸建住宅会社は戸建をすすめ、マンション会社はマンションをすすめるでしょう。「いつ買うべきか?」と営業に聞いたら、「今でしょ!」と答えたくなるのが営業マンなのです。
もちろん、専門的な内容であれば、営業マンに聞いてみないと分からない部分もありますが、まず夫婦で話し合い、基本的な方向性を固めた上で、営業に相談したほうが良いですね。
STEP②:住宅会社の種類を学び、「自分たちの好み」を知る
展示場に行く前に「住宅会社の種類」を知ろう!
「新築戸建を建てよう!」となったら、つい展示場や気になる住宅会社に突撃してしまいがちですが一旦ストップ!
まずは「住宅会社の種類」を学んでおきましょう。HM・工務店にもさまざまありますが、性能面を基準に分類すると以下の通り。
HM・工務店の分類は?
- 「スーパー工務店」
とにかく性能に特化した家づくりをする工務店。
最高性能を目指したい+お金がある人に向けだが、標準仕様のチェックを怠ると、契約後に追加費用が高くなるケースもあるので要注意。 - 「性能特化型ハウスメーカー」
特に、断熱・気密を追求している住宅会社。
知名度+性能担保を求める人向けだが、基本量産体制が整っているため、コストはスーパー工務店よりもやや安め。 - 「ちょうどいい塩梅の工務店」(せやま印工務店)
窓、断熱、気密、換気などで「80点の家づくり」が可能。
必要十分な性能+コスパ重視の人向けで、「せやま印工務店」にクルー登録することで、登録工務店の紹介を受けることができる。 - 「木造ハウスメーカー」
木造のため、気密性能は担保しやすいが、気密の良し悪しは施工品質にも依存するため会社による。
そもそも家を建てるなら、気密性能を担保しやすい観点からも「木造」がおすすめでし。 - 「鉄骨ハウスメーカー」
鉄骨住宅の性質上、気密性能を担保できない可能性が高いため非推奨。 - 「化石工務店」
そもそも性能面や新しい建材に対し、ネガティブな考えを持つ工務店。特に地場の工務店に多いが絶対に非推奨。
相性診断チェッカーで「相性がいい住宅会社」を選ぼう
<家づくり相性診断チェッカー(DLページ)>
上記で住宅会社の種類を学んだら、無料で公開している「家づくり相性診断チェッカー」を使って、「自分たちに合った住宅会社はどういう会社なのか?」を見極めましょう。
「家づくり相性診断チェッカー」の使い方
使い方はいたって簡単。左側に書かれた各質問に対し、「1(全く思わない)」~「5(とてもそう思う)」の5段階で回答を記入してください。
記入を終えたら、【採点結果】で一番点数が高かった住宅会社が、「あなたに合った住宅会社」です。
どうせ「スーパー工務店」や「ちょうどいい塩梅の家」になるんじゃ?
<せやまがやると、当然「ちょうどいい塩梅の家」が1位>
このチェッカーを作ったのが、スーパー工務店やちょうどいい塩梅の家を推奨しているせやまですから、そうなりやすいかもしれません。
ただ、極力言葉選びに気を付けながら、偏りがでないよう点数配分しましたので結構参考になると思います。
STEP③:候補となる住宅会社を数社見つける
まずは地域名を含めて検索してみよう
(出典:Google)
自分に合った住宅会社のタイプが分かったら、次はスマホで情報収集をはじめましょう。
ローコストなら「ローコスト 注文住宅 ●地域名●」、スーパー工務店なら「気密測定 ●地域名●」、分譲系なら「分譲 建築条件付 ●地域名●」あたりで検索すると良いでしょう。
目安としては、3~5社くらい見つけられるとベストですね。
ホームページから「実際に話を聞くか?」を検討しよう
住宅会社を3~5社リストアップしたら、次はその住宅会社のホームページを見ていきましょう。
ホームページを見る際に、チェックしておくべきポイントは以下の4つ。
住宅会社のHPで見るべきポイント
- 「標準仕様(※)を明示しているか?」
ホームページに標準仕様の詳細を掲載している会社は、誠実である可能性が高いですね。逆に、標準仕様関連が全く掲載されていない場合は、その時点で「契約後の追加費用狙ってるんだろうな~」という思惑が見えるため要注意。 - 「施工中写真を掲載しているか?」
施工が悪い会社は、施工中の写真をなるべく残さないようにしますから、完成後の写真よりも「工事中の写真」をたくさんUPしている会社は、施工がしっかりしている可能性が高いですね。 - 「ホームページのデザインはどうか?」
ホームページのセンスと家のセンスって、だいたい比例するので、ホームページを見てピンとこなかったら、その感覚は結構当たっていることが多いです。 - 「会社の方針はどうか?」
会社の方針としては、家族を守る!安心の家!など、抽象的なきれいごとではなく、具体的な方針が書かれていた方が良いですね。当然、会社ごとに得意不得意がありますので、それを明示するのは誠実さの現れとも言えるでしょう。
STEP④:実際に話を聞き、住宅会社を比較する
候補を絞ったら、いよいよショールームや展示場に行き、住宅会社を比較していきましょう。比較する際に、チェックすべきポイントは以下の通り。
1:「標準仕様/性能」を見極めよう(超重要)
【必須知識】家の「標準仕様」って何?
工務店・HMには、必ず「標準仕様」と呼ばれるものがあります。
この標準仕様というのは、「●●●●万円で、こういった仕様で建てるよ」というような「オプションなし状態の仕様」のこと。もちろんこれは工務店・HM毎に大きく異なります。
家づくりというと金額に目が行きがちですが、「いくらで、具体的にどういう仕様なのか?」の方がよっぽど大事ですよ。
「標準仕様」を見極める
<せやま基準一覧表(DLページ)>
標準仕様には、「その会社の誠実さ」が現れます。
例えば、契約を優先する住宅会社の場合、その分見積もり金額が安くなるよう標準仕様をスカスカにします。でもって、契約後に「2階にトイレ追加するなら+●●万円ですよ~」と追加費用を要求してくるわけです。
こうなると、住宅ローンから足が出てしまったり…と、土台となる資金計画がグチャグチャになってしまうため、家づくり自体うまくいかなくなってしまいます。
対して誠実な会社の場合、初期見積もりは割高かもしれませんが、後々追加する可能性が高い内容を見積もりに含めてくれているので、結果追加費用も少なく済みます。
こういった誠実な会社かどうか、を見極めるためにも、まずは「標準仕様がしっかり網羅されているか?」をしっかりチェックしていきましょう。
「家の性能」を見極める
<せやま基準一覧表(DLページ)>
標準仕様のチェックと合わせて、家の基本性能となる「窓」・「断熱」・「気密」・「換気システム」の性能レベルをチェックしましょう。
ただ性能自体は、大体どこの住宅会社でも、追加費用さえ払えばアップグレードできるケースがほとんど。
なのでここでチェックすべきは、「上記4要素に対する標準仕様の性能がどうか?」という点。
「家の快適さ」にも直結する超重要要素なので、住宅会社選びの際には必ずチェックするようにしてください。
標準仕様・性能チェックは「せやま基準一覧表」で
BE ENOUGHでは、施主の皆さんでも簡単に「標準仕様」、「家の性能」の見極めができるよう、チェックリスト(せやま基準一覧表)を無料配布しています。
それぞれ登録不要で使っていただけるので、ぜひ住宅会社を判断する際の参考として役立ててください。
ダウンロードページ:『せやま基準一覧表|お役立ちツール』
使い方の解説記事:
『住宅会社の「標準仕様」を見極める方法|標準仕様チェック表を使えば超簡単!』
『住宅会社の「性能」を見極める方法|11のチェックポイントを完全網羅』
2:「営業マン」を見極めよう
<信頼できる営業マン チェック表(DLページ)>
もちろん最優先は「家の性能」と「標準仕様」ですが、長く付き合う”営業マンの質”も超重要。
相性もそうですが、「この人信頼できるな…」という営業マンかどうかをしっかり見極めていきましょう。
営業マンを見極めるための質問、集めました
いざ営業マンを見極めようと思った際、感覚的に「人当たり」や「相性」だけで判断するのはNG。大事なのは営業マンの”知識量”です。
営業マンの質や知識量を見極めるにあたって、「どういった質問をすべきか?」というチェックリストも用意していますので、こちらも併せて活用してみてください。
ダウンロードページ:『信頼できる営業マン チェック表|お役立ちツール』
3:「プランナー」を見極めよう
<優秀なプランナー チェック表(DLページ)>
プランナーとは、家の「間取り」を作る人のこと。
間取りは快適さにも直結する性能の一部ですから、プランナーの腕はとても大切です。
ヒアリングの質や過去のプラン(間取り)を見れば、そのプランナーの腕前がおおよそ分かりますので、こちらもチェックリストを使って見極めていきましょう。
優秀なプランナー チェック表
「優秀なプランナー チェック表」は、優秀なプランナーに共通する20項目の特徴をチェックできるツール。
こちらも登録不要で、ダウンロード可能なので併せて活用してくださいね。
ダウンロードページ:『優秀なプランナー チェック表|お役立ちツール』
使い方記事:『優秀な「プランナー」を見極める方法|優秀なプランナー20の特徴』
【要注意】契約は必ず「間取りが決まってから」!
時々プラン(間取り)を確定せずに、契約に持ち込もうとする住宅会社がありますが、この状態での契約はとても危険。
なぜなら間取りが決まっていない以上、「どういう家を作るか?」も定まってないわけですから、そんな状態だと「いくらかかるのか?」も全く未知数なわけです。なので契約は必ず間取りを確定させてから、と覚えておきましょう。
また「間取りは契約した後に決める」と言われた場合は、
「間取り以外は納得したので、●●住宅さんで建てたいと思っています。でも、希望の間取りを描いてもらえるのか?を確認したいです。1回だけ間取りを描いてもらって、その出来で契約を判断させてもらえませんか?最終的な詰めは契約後でも構いませんので、それさえ無理なら諦めます。」
と伝えてみましょう。
ここまで言って間取りを作らない会社は本当にやめたほうがいいです。プランナーに自信がない証拠でしょう。
4:「見積書(資金計画)」を見極めよう
<リアル資金計画書(DLページ)>
間取りが決まったら、ようやくここで最終的な「見積もり金額(資金計画)」が出てきます。
見積もりチェックではこの最終金額をチェックしていくわけですが、標準仕様でも言及している通り、「金額だけで高いor安いを判断するのではなく、性能/標準仕様と合わせて判断すべき」です。
また資金計画をチェックする際には、諸費用などのコストも加わってきますので、性能/標準仕様のチェックと合わせて、それら費用が適切か?をチェックしていきましょう。
リアル資金計画書を活用してチェックしよう!
「リアル資金計画書」とは、家づくりにかかる費用を漏れなくシミュレーションするためのツールです。
基本的に、資金計画書は営業マンが作ってくれますが、まかせっきりにしてしまうと、契約後に思わぬ出費により予算オーバーしてしまうケースもあるため、施主自身がしっかりチェックしていきましょう。
ダウンロードページ:『リアル資金計画書|お役立ちツール』
使い方記事:『注文住宅(新築)で失敗しないための「見積もりチェック方法」とは?』
検討することが多すぎて疲れる・・・
お気持ちは分かります。
しかし家づくりは、家族の健康を左右する一生に一度の買い物です。なので、失敗・後悔しないためにもこれくらいやって当然なんです。
これまで、住宅業界は施主に知識がないことをいいことに、おかしな家を建て続けてきたわけですから、後悔しない家づくりのためには、施主自身が勉強して見極める力をつけるしかないんです。
1カ月も勉強すれば、大体は理解できるようになりますからがんばりましょう!
STEP⑤:住宅会社を決めたら、契約前最終チェックを行う
STEP①~④を通して、しっかり勉強+住宅会社の比較を終えたら、最後に改めて「契約前チェック」を行いましょう。
チェック内容は以下の通りです。
契約前にチェックすべき3つのポイント
- 「資金計画」
今一度作成したリアル資金計画書を見直し、諸費用など漏れなくシミュレーションできていますか?
(営業マンは、契約を取るためにも、諸費用をなるべく安く見せようとする生き物です) - 「家の性能/標準仕様」
せやま基準一覧表で、見積書に含まれている性能/標準仕様を漏れなくチェックできていますか?
(ここで漏れてしまうと、契約後のオプション追加金額が跳ね上がってしまいます。) - 「間取りの確定」
間取りは確定していますか?
(間取り確定前に契約してしまうと、契約後に間取り変更でどんどん予算が膨れ上がってしまいます)
まとめ
後悔しない住宅会社の選び方は、以下の通り。
後悔しないための「住宅会社の選び方」
- 「そもそも家を建てるべきか?」を話し合う
- 住宅会社の種類を学び、「自分たちの好み」を知る
- 候補となる住宅会社を数社見つける
- 実際に話を聞き、住宅会社を比較する
チェック項目:性能/標準装備/営業マン/プランナー/見積もり(資金計画) - 住宅会社を決めたら、契約前最終チェックを行う