2024.11.14
「書斎」に対して憧れを抱く方も多いと思いますが、書斎・勉強スペースは机や椅子、収納を1つの部屋にギュッと詰め込まないといけないので、抑えておくべき間取りのポイントもたくさんあります。
そこで今回は、書斎・勉強スペースの適正サイズ(幅・奥行)を解説したうえで、実際の実例間取りを交えながら解説していこうと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
書斎は「男のロマン」だよね!
関連記事:『【完全攻略】「間取りづくり」で抑えておくべきポイントを”部屋別”で完全網羅!』
目次
「勉強スペース」を考える時の間取りのコツは?
勉強スペースってそもそも必要?
まずそもそも子供たちの勉強スペースを作るのか?というところからだと思いますが、子供がまだ幼いと1人じゃなかなか勉強できません。
もちろん間取りだけで解決する話でもありませんが、「親が見えるところで勉強させて、勉強の習慣をつける」ためにも勉強スペースは確保しておいた方がいいですね。
「勉強スペース」の適正サイズ(幅・奥行)は?
勉強スペースは広く取りすぎてしまうと、リビングを圧迫してしまうこともありますので、なるべくコンパクトに機能性を持たせる意識で作りましょう。
勉強スペースは「奥行45cm」でOK
具体的な広さについては、「奥行:45cm」あればOKでしょう。
もちろん50~60cmあってもいいんですが、他のスペースとのバランスもありますので、基本奥行は45cm確保してもらえれば問題ないと覚えておきましょう。
横幅は「1人当たり70cm~」を確保
横幅に関しては、最低でも「1人あたり最低70cmは欲しいですね。
なので2人であれば「140cm」、3人だったら「2.1m」ぐらいが目安でいいと思います。
もちろん広ければ広いほどいいんですが、目安として「最低でも1人あたり70cmぐらい必要」と覚えておいてください。
ちなみに上図の場合、横幅が190cmですから「2人は余裕」、「3人でも詰めたらいける」ぐらいのサイズ感ですね。
「勉強スペース」の間取り事例4選!
間取り事例①:「ダイニング横」に配置
勉強スペースを「ダイニング横」に配置するのは、スペースが無駄になることもないですし、配置としては一番オーソドックスなパターンですね。
ダイニング横に勉強スペースを配置する際のメリットとしては、「ダイニング」と「勉強スペース」とで椅子を共用できること。
当然ご飯を食べながら勉強…ってのはできませんから、勉強するときは椅子を勉強スペースに向けて、ご飯のときにはダイニングに戻す、という使い方をしてもらえれば、ダイニングスペースが椅子でごちゃつくのも防げますよ。
間取り事例②:「独立型」
二つ目は、勉強スペースとして「独立したスペースを設けるパターン」ですね。
この間取りだと、約3帖確保できてますし、机の奥行も最低45cmのところ60cm確保、さらに机の横に本棚もある…とめちゃくちゃいいと思います。
このような独立型の場合、しっかりスペースを確保しないといけないためコスト的な負担が増える反面、子供からするとダイニング横よりも閉鎖的なので集中しやすいですし、親からするとキッチンからもしっかり目が届く…というようなメリットがありますね。
間取り事例③:「和室併設」
続いてちょっと変形パターンですが、和室に勉強スペースを併設するパターンですね。
最近は「和室を作るならリビング併設」という方が増えてきていますが、和室自体使う頻度が少ないので、和室に勉強スペースを併設しましょう、という非常にいいアイデアだと思います。
この間取りの場合、机の奥行も60cm確保できてますし、本棚もしっかり確保できているので収納面もバッチリですね。
特に勉強スペースは机の上が筆記用具や教科書などものであふれかえってしまうので、このように勉強スペースの周りには本棚などの収納も併せて配置するようにしましょう。
間取り事例④:「キッチン正面」に配置
4つ目はキッチンの正面に配置するというパターン。
実際にこの間取りはお母さんからの希望でこうなっていますが、こうなると子供たちからしても勉強せざるを得ないですし、何か困っても気軽に聞けるからいいですよね。
ただキッチン正面に勉強スペースを配置する場合、机の奥行を広く取りすぎると通路が狭くなってしまうので、この間取りも奥行は45cmを採用しています。(ノートパソコンがギリギリ置けるぐらいのサイズです)
またこの場合、横幅は2.3m確保できていますから、お父さんorお母さん+子供たち2人の計3人並んで勉強できるというのも魅力的ですね。
ちなみにノートパソコン上の棚は奥行45cm程度確保しており、本だけでなくプリンターなども置けるようにしています。そのさらに上の棚にはモデムやらルーターを置くイメージですね。
「勉強スペース」を考える時の間取りのコツは?
「書斎」の適正サイズ(幅・奥行)は?
書斎の「畳数」はそこまで重要じゃない!
書斎の話になると、「大体何畳ぐらいがいいですか?」という質問がめちゃめちゃ多いんですが、書斎を畳数で考えると失敗します。
そのため「何畳確保すればいいのか?」ではなく、
- 執務スペースとなる机の広さは十分か?
- 書類や本をしまう収納(本棚など)は十分確保できているか?
最低限この2つを抑えて考えるようにしましょう。
実際、上の間取り図は1.6畳ですが机や収納がしっかり確保できているので仕事をするには十分だと思います。大体1.5=2畳が目安で、広くても3畳に抑えるイメージがいいですね。
机の奥行は「60cm」、横幅は「80cm~」で
机の奥行については、勉強スペースよりも少し広めに「60cm」は確保した方が良いと思います。
奥行45cmとなると、ノートパソコンを置いて結構ギリギリになってしまうので、キーボードを打つ時にも少し手首が窮屈になり、肩こりなどにもつながってしまいますから要注意。
書斎入口は「部屋の真ん中」に配置しよう
横幅に関しては上記のような閉鎖的なパターンの場合は「100cm」ぐらい確保した方が良いんですが、機能的には「80cm」程度確保できていれば問題ないと思います。
ちなみにこの間取りの場合、ウォークインクローゼットやシューズクローク編でもお話ししたように、ちゃんと入口を部屋の真ん中に配置していますから、1.6畳という広さにもかかわらず、執務用の机(60cm)、その裏に本棚(30cm)とスペースを無駄にすることなくレイアウトできていますね。
関連記事:『【場所別】収納スペースに最適な“奥行”と“幅”は何センチ?事例付きで解説!』
椅子のスペースはどのぐらい確保すべき?
椅子を置くスペースとして、机の後ろは最低でも80cm、できれば90cm~1mぐらい空けた方がいいですね。
ここが狭いと、椅子によっては全く遊びがなくなってしまったり、伸びをしたときに頭が当たってしまったり…ということにもつながりますので、机だけでなく椅子用のスペースも忘れないように考えておきましょう。
「勉強スペース」の間取り事例5選!
間取り事例①:独立タイプ
先ほどから例に挙げている間取りは、この「独立タイプ」に当たりますね。
この独立タイプの場合は、1階に配置できるのが理想なんですが、最悪2階でもいいんじゃないかなと思います。
もちろん入口は廊下から入る形が理想ですが、動線的には「主寝室を経由して入る」っていうのもありですね。
間取り事例②:共有オープン
2つ目は、先ほど同様廊下から入るんですが、扉を付けずに完全にオープンにしておくパターンですね。
また実際にこの間取りのお施主さんの場合、ここでお仕事されるということなので「3.3畳」と書斎の中でも結構広めにとってますが、これだけ広い+オープンだと、お父さんと一緒に子供も勉強なんてことも出来そうですね。
なので「子供たちも一緒に使うかも…?」という場合は、こういった間取りにしてみるのもアリだと思います。
間取り事例③:共有オープン
こちらは先ほど同様、「共用オープン」のパターンですが、執務スペースとしては「1人分」とちょっと狭めの間取りですね。
ただこれでも机も「幅80cm×奥行60cm」ぐらい取れてますんで、執務スペースとしての機能は十分果たしてくれると思います。
こんな感じで、最低限のスペースが確保できればいいという場合は、「廊下のホール周辺」にスペースを確保しておくのも手ですね。
これなら無理に延床面積を増やさなくても済みますし、オープン+階段に面しているので解放感も抜群。加えて家族とのコミュニケ―ションも可能と結構理想的な空間だと思います。
間取り事例④:主寝室オープン
続いては「主寝室から入るパターン」ですね。
もちろん廊下から書斎に入れるのが理想なんですが、その場合廊下が広くなってしまいますので、個人的にはなるべく廊下(無駄なスペース)を減らすためにも「主寝室から入る形」でもいいんじゃないかなと思ってます。
この間取りの場合、書斎自体は「1.2畳」しかないんですが、机の横幅も「1.2m」確保できていますし十分ですね。
奥行はお施主さんが「45cmでいい」ということだったので、あえて45cmにしていますが、本棚もちゃんと確保できていますし、スペースとしてはこれで十分でしょう。
間取り事例⑤:主寝室に机のみ
最後は、「書斎」として設けるのではなく、「主寝室に机だけ置く」というパターン。
主寝室が6畳あれば、この間取りのように「シングルベッド2つ」と「幅:約120cm×奥行:約60cmの机」も置けますからね。
なので男の人は「書斎」ってなんか憧れもあるかもしれないが、このように主寝室に机を置く、というのも結構ありだと思いますよ。
ただ最初から造作などで机を作ってしまうと、かっこよくできる反面、後で配置を変更できなくなってしまいますから、先々配置を変えれるように「自分で机を置く」というのが一番無難ではありますね。
おまけ:「子供部屋」の勉強スペースについて
子ども部屋を考える際にぜひ抑えておいていただきたいのが、「学習机は結構でかい」ということ。これ要注意ですよ。
冒頭に「勉強スペースであれば、机の奥行は45cmでOK」と言ったと思うんですが、学習机って大体「奥行:60cm」のものが多いんです。
横幅に関しても、「1m」ぐらいのものが多いですね。一番小さいもので80~90cmとかもあるんですが、やはり1mぐらいが多いので、子供部屋の間取りを考える際には「奥行:60cm 横幅:1m」の机を置けるように…という前提のもと考えていただければと思います。
子供部屋は「4.5畳」で十分!
ちなみに上の間取りは4.5畳の例ですが、「学習机(60cm×1m)」と「シングルベッド」を置いても全然スペース余ってますよね。
なので子供部屋は「4.5帖」で十分ですよ。子供部屋を大きくするぐらいだったら、その分をリビングに充ててあげましょう。
まとめ
勉強スペース・書斎の間取りを考える際に、抑えておくべきポイントは以下の通り。
勉強スペース・書斎づくりで抑えておくべき点は?
- 「勉強スペース」編
- 【注意】“勉強の習慣づけ”にも勉強スペースは必要!
- 机は「奥行:45cm×幅70cm~/人」で!
- 間取りパターンは以下の4通り
⇒ダイニング横/独立型/和室併設/キッチン正面
- 「書斎」編
- 【注意】書斎に「広さ」は必要ない!
- 机は「奥行:60cm×幅80cm~」で!
- WIC同様、入口は「部屋の真ん中」に設けよう!
- 間取りパターンは以下の5通り
⇒独立タイプ/共有オープン(部屋or階段)/主寝室オープン/主寝室に机のみ
- おまけ:「子供部屋」編
- 【注意】学習机は結構デカい!
⇒「奥行:60cm×幅:1m」が基本 - 子供部屋は「4.5畳」で十分!
⇒子供部屋を広くするぐらいならリビングに!
- 【注意】学習机は結構デカい!
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