注文住宅はいくらまでお金をかけるべき?|安い見積に騙されない方法

注文住宅はいくらまでお金をかけるべき?|安い見積に騙されない方法 | 資金計画

家を建てる時、どのくらいまでお金をかけるのか、適正価格がどのくらいなのか悩む人も多いですよね。そこで、今回はちょうどいい塩梅の家の価格を紹介していきます。安い見積に惑わされない方法も紹介していきますので、しっかりチェックしてくださいね。

 

家なんかにお金をかけるな!でも質は担保しよう!

本記事の内容は、YouTube動画でも分かりやすく解説していますので、こちらもご覧ください!

参考動画:注文住宅はいくらまでお金をかけるべき?|安い見積に騙されない方法

家の適正サイズはどのくらい?


そもそも、家の適正サイズはどのくらいなのでしょうか。それは延床面積30坪、100㎡くらいの家がおすすめです。マンションで100㎡と考えると、かなりVIPなマンションですよね。一方、平均的なサイズである80㎡だと少し狭く感じてしまいます。だから「マンション+α」となる100㎡くらいを目指すようにしましょう。

 

税抜2000万円以下の家を目指そう!


また、気になる家の価格ですが、これは延床面積30坪で税抜2000万円までに抑えるようにしましょう。これがいい塩梅の家です。

2000万円以上の家になるとお金持ちの遊びになるので、30坪で2000万円以内に抑えていくのを一つの目安にしてください。税込だと2200万円ですね。

 

家は資産ではなく使い捨て!

考え方としては、家というのは基本的に使い捨てです。つまり、資産になりません。たとえば今賃貸で暮らしている人が「家賃がもったいないよね」ということで「資産になる家を買おう!」と考えることがありますが、実はこれは半分本当で半分ウソなんです。

なぜかというと、土地は確かに資産というか貯金みたいなもの。価値は目減りしないので、何年経っても価値が低くなることはありません。ですが、建物は30年~40年経過すると価値はゼロになります。特に日本では中古住宅の価値は低いので、どんどん目減りします。つまり、建物の部分は家賃と一緒で使い捨てになります。

なので建物の部分の支払い額と、家賃を比較するのがおすすめなんです。

 

税抜2000万円以下の家を目指すべき理由とは?


そう考えると、税抜2000万円(税込2200万円)の家を目指す理由が見えてきます。

税抜2000万円の家は、金利にもよりますがローンの支払いだと月々6万円くらい。さらに持ち家だと固定資産税がかかりますし、修繕費も必要になります。それらを併せて、月に2万円くらいは見ておいた方が良いでしょう。

そのため、住宅ローンが6万円で、固定資産税と修繕費が2万円なら、合計で8万円。8万円といえば、大体家賃くらいになりますよね。都市部の人だともっと高いですが、全国的には家賃が8万円~10万円の人が多いですよね。つまり30坪・税抜2000万円に抑えて、やっと賃貸の家賃と、持ち家の使い捨て部分がトントンになるんです。

これがたとえば税抜2500万円の家を建てると、月々の支払いが7~8万円になります。それに固定資産税や修繕費を入れると、月々10万円を超え、家賃よりも負担が大きくなるんです。さらに土地の分のローンの支払いもあり、しんどくなってしまうんですね。

このことから、せめて使い捨て部分である建物の部分+固定資産税+修繕費の部分を、家賃と同じくらいに抑えたいんです。これを逆算していくと、結果としてやっぱり税抜2000万円くらいの家がおすすめになるんです。

 

どこまで含んで税抜2000万円?

また、この2000万円に何が入っているのかという話ですが、これは【せやま基準一覧表】に含まれているものを全て含んで2000万円というイメージです。

これに入っている窓・断熱・気密・換気はもちろん、外壁とか屋根とか、地震対策とかシロアリ対策とか、こういった要素を全てちょうどいい塩梅にしていきましょう。さらに右側にある【せやま標準仕様】にある「キッチンにこれがあるか」、「お風呂やトイレにこれはあるか」ということや、照明・カーテンの有無も含めて、全部で2000万円を目指すのがおすすめです。

この【せやま基準一覧表】に入っていないのは、登記費用や保険、ローン諸費用や外構費用などの諸費用です。こういったものはパターンによって違うので、こういう初期費用は現金で支払うようにしましょう。

 

要注意!見積価格が安い家のカラクリとは?


注意点としては、実は契約の時には「30坪で1500万円」のように、安く見せる住宅会社が多いんです。ですが、結局はそういうところは契約後にバンバン価格が上がってしまうか、本当にヤバい家かのどちらかです。ヤバい家は当然ながらやめておいた方が良いですし、契約後にバンバン価格が上がるのは、先ほどの【せやま基準一覧表】をチェックしていないから。

チェックしておけば、契約後に価格が上がる可能性があるものも全て載っています。住宅会社からすると「どこで知ったんですか!?」ということも細かく書いてあるので、必ず契約前に【せやま基準一覧表】を一個一個チェックして、契約書の見積にどれだけ含まれているのかを、施主としての自己責任でチェックしてください。その上で2000万円になっていることが大切ですよ!

 

どこの工務店なら30坪・税抜2000万円を実現できるの?


こうなると「どこの工務店ならそれが実現できるの?」と気になりますよね。せやま基準を満たした上で、30坪・税抜2000万円をやってくれる会社は、実はあまりないんです。ただし、私が今せやま印工務店を増やしていっているので、そこを確認してください。どうしてもない場合は、ちょっと大変ですが【せやま基準一覧表】をしっかりチェックして建ててくださいね。

参考リンク:せやま印工務店とは?

まとめ

家の広さや適正価格はどのくらい?

  • 家の広さのおすすめは30坪(100㎡)くらいまで
  • 家の適正価格は税抜2000万円がいい塩梅
  • 見積価格の安さに騙されず、せやま基準一覧表をしっかりチェック!

PROFILE

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せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。