2026.08.10
2026.08.10
【マンションvs戸建て】本当に買うべきはどっち?プロが最終的に「戸建て」を選んだ理由
目次
住んで分かる戸建ての素晴らしさ
戸建てはオワコン。費用対効果が悪い。マンションや賃貸の方が身軽でいい。
こういう意見、よく見ますよね。
たしかに、間違ってはいません。戸建ては投資対象として見ると、そこまで優秀ではありません。建物は年数とともに価値が下がりますし、メンテナンス費用もかかります。
でも、それだけで戸建てを否定するのは少し違います。
戸建ては「投資」ではなく「実需」。
つまり、自分たち家族が豊かに暮らすための住まいです。食事と同じで、投資で儲けるためにするものではなく、体を守り、生活を豊かにするためのものです。

ただ、お金をかけすぎるのはNG。でも、質を担保した戸建ては本当に快適です。
今回は、戸建てに住んで分かるメリットと、必ず知っておきたいデメリット・対策をお伝えします。
戸建てのメリット
1. 子どもが騒いでも怒らなくて良い
戸建ての最大のメリットは、壁の向こうにすぐ隣人がいるわけではないので、日常的な子どもの足音や遊び声に過敏にならなくていいということ。もちろん、あまりに大騒ぎするような場合は、近隣への配慮は必要です。
子どもにとってもいいですが、何より親の精神状態が安定します。
2. 駐車場が近い
駐車場が近いことも大きなメリットです。
マンションだと、平面駐車場が埋まっていたり、立体駐車場だったりして、車を出すだけで時間がかかることも…買い物帰りに大量の荷物を運ぶ。旅行帰りに寝てしまった子どもを抱えて移動するなど、これが毎回となると大変です。
戸建てなら、車を降りてすぐ玄関。荷物も運びやすい。子どもも家に入れやすいですよ。
3. 家が広く、収納量を確保しやすい
マンションは70㎡台が中心です。80㎡あれば広め。90㎡ならかなり広い。100㎡ならかなりの高級感。
でも、戸建てで100㎡というと約30坪です。30坪の戸建ては、決して豪邸ではありません。むしろ標準的なサイズ感。つまり、戸建てはマンションに比べて広さを確保しやすいということです。
特に大きいのは収納量。マンションの間取りを見ると、「4人家族の荷物、どこにしまうの?」というケースも多いです。リビングが狭いというより、収納が足りない。これが、マンションから戸建てに住み替えたくなる大きな理由です。
戸建てなら、リビングの広さだけでなく、収納も充実させやすいですよ。
4. 質を担保すれば、体調面にも良い影響がある

ちゃんとした戸建てを建てると、体調が良くなることもあります。もちろん個人差はありますが、窓・断熱・気密・換気をしっかり整えた家は、本当に快適!
夏は涼しく、冬は暖かい。家の中の温度が一定で、空気が澄んでいる。こうした環境で暮らすと、体への負担がかなり減ります。私自身、季節性の風邪を引かなくなりました。外の気温に振り回されにくい家。これは本当に大きいです。
健康で元気に過ごせる時間が増えれば、活動量が上がり、仕事も勉強も家族との時間も充実しますよ。
私は、性能を担保したちょうどいい塩梅の家の一番のメリットは、これだと思っています。
5. 庭や駐車場で家族時間を楽しめる
戸建てなら、庭を作ることもできます。広い庭でなくても構いません。
庭にテーブルを出して外でご飯を食べる。天気のいい日に、プライベートな空間でのんびりした家族の時間を過ごせるのは最高ですよ。夏にはプールを出して子どもを遊ばせたり、ピクニックもできます。
庭が取れない場合でも、駐車場を一時的に使うこともできます。車を近くのコインパーキングに移して、駐車場で遊ぶこともできますね。
6. 他人と会わない
マンションでは、エレベーターや廊下、エントランスなどの共用部分で、人と会ったり、人が触ったボタンやドアを触らなければいけません。
戸建てなら、人と出会わない、人が触った部分を使わなくても良いというのもメリットの一つです。
7. 土地をローンで買えばインフレ対策に

建物は資産になりません。年数が経てば価値は下がります。古くなれば修繕費もかかりますし、解体費用まで考えるとマイナス資産になることもあります。
一方で、土地は違います。立地が良ければ、年月が経っても価値が残ります。物価が上がるインフレ時代には、土地価格も上がる可能性があります。さらに、土地は住宅ローンを使って買うことができます。
株や金は、基本的に現金で買う必要があります。でも、土地は住宅ローンという仕組みを使って、手元資金以上の資産を持つことができます。
もちろん、どんな土地でもいいわけではありません。資産価値が残りやすい良い土地を選ぶことが前提で、建物にお金をかけすぎない。これができれば、戸建てはインフレ対策にもなります。
戸建てのデメリットと対策
1. セキュリティが弱い
戸建ては、マンションに比べるとセキュリティが弱くなりやすいです。マンションにはオートロックや共用部の目がありますが、戸建ては外から直接アプローチできます。
だからこそ、防犯対策が必要です。
・玄関は電子錠にする。
・窓の施錠を徹底して、予備錠を使う。
・死角になる場所に大きな開口を作らない。
・オープン外構にする。
・必要に応じて、防犯カメラやセキュリティシステムも検討する。
などの対策をすれば、戸建てでも安心度は上げられます。
2. 建て方次第でマンションより寒い・暑い
戸建ては、建て方を間違えると本当に寒い。
マンションは、上下左右に別の住戸があるため、外気の影響を受けにくい構造です。外に面しているのは、主にベランダ側と玄関側くらい。
一方、戸建ては東西南北、上も下も外。外気の影響をかなり受けます。だから、断熱性能、窓の性能、気密性能をきちんと担保しないと、マンションより寒く、夏は暑い家になります。その結果、光熱費も爆上がりしてしまいます。
戸建てを建てるなら、窓・断熱・気密・換気は必ず押さえましょう。
3. メンテナンス費用がかかる

戸建ては、メンテナンス費用がかかります。外壁、屋根、設備など、住み続けるほど、修繕が必要になります。
ここで注意したいのが、「長期保証」という言葉。30年保証、60年保証と聞くと安心に思えますが、多くの場合、10年ごとの点検や有償メンテナンスが条件になっています。高額な工事を受けないと保証が延長されないケースもありますよ。
大事なのは、最初から長持ちする材料を使うこと。外壁は塗膜保証が15年保証、シーリングも15年保証、屋根はスレートやアスファルトシングルではなく、15年保証のガルバリウム鋼板や陶器瓦など、耐久性の高いもの。屋根の下葺き材も、改質アスファルトルーフィング以上を選びたいところです。絶対やってはいけないのはルーフィング940。これを使うと10-15年後くらいで機能が失われていくリスクが非常に高いですよ。
粗悪な材料を平気で使う住宅会社がまだまだあるので、施主側が知識をつけて、素敵で誠実な住宅会社と出会っていただきたいと心から思っています。
4. 耐震性能が甘い家もある

マンション、特にRC造は比較的頑丈。一方で、戸建ては住宅会社の設計や施工によって大きく差が出ます。住宅会社がヘマをすると、地震で壊れる家になります。怖いですよね。
だからこそ、必ず耐震性能の担保を!
許容応力度計算で耐震等級2以上。防蟻防湿シートでシロアリ対策をすることで、地震にも強く、長期にわたって材料の安定性も担保できるということになります。
「住宅会社なら全部やってくれるだろう」と思い込みすぎず、自分たちでも知識を持ち、確認する姿勢が必要です。
5. 大きすぎる家は固定資産税が大変
家が大きいほど、建築費も固定資産税もメンテナンス費も上がります。
住宅会社としては、大きい家の方が利益を出しやすいので、自然と大きめの家を提案されることもあります。でも、施主目線では30坪前後で十分。予算に余裕があっても35坪くらいまで。
マンションなら70㎡、80㎡でも普通に暮らしています。30坪の戸建てなら約100㎡あります。十分広いですよ。
無駄をなくし、コンパクトでもリビングや収納を充実させる。これが賢い戸建ての作り方です。
6. 2階に上がるのがしんどくなる
戸建ては2階建てが多い。若いうちは問題ありませんが、年を取ると2階に上がるのがしんどくなります。
だから、できるだけ1階完結型の間取りにしておくことが大事。
1階にリビング、水回り、ミニ和室やミニ洋室。最悪、1階だけで暮らせる形にしておく。
日当たりがいいからと安易に2階リビングにするのは注意。住宅会社にとっては2階リビングの方が間取りを作りやすいこともあります。でも、老後の暮らしまで考えると、1階完結型の方が安心です。
7. 建てるのが面倒
マンションや戸建ての建売なら、完成した物件を見てから購入できます。
しかし、建売で性能・質が担保された家はなかなかありません。
そうなると選択肢は注文住宅ですが、注文住宅は建てるまでが面倒臭い。土地を探して、間取りを作って色んなことを選んで…など考えることも決めることも多い。家に強いこだわりがない人ほど、面倒に感じると思います。
ただ、ここを面倒だからと適当に進めると、後悔します。戸建ては、性能、標準仕様、金額、担当者、土地、構造など、確認すべきことが多いです。
だからこそ、最低限の知識を持って進めることが大事。
面倒だと思う人は「せやま印工務店プロジェクト」の活用を!
まとめ
今回は戸建ての素晴らしさとデメリット・注意点をお話しました。
家づくりの正解は人それぞれ異なります。大切なのは、各選択肢のデメリットまで深く理解した上で、自らの責任で納得のいく決断をすることです。
もし、一戸建てで“ちょうどいい塩梅の家づくり”を目指したい方は、ぜひこの記事を参考に知識を深め、理想の住まいを実現させてください!
PROFILE
せやま大学の人
瀬山 彰
筑波大学理工学群数学専攻卒(数理統計学士号取得)。硬式野球部に所属し、首都大学野球リーグの線形回帰分析に取り組む。
卒業後は、日本最大手の経営人事コンサルティング会社に入社。全国の住宅会社(大手ハウスメーカー・地場工務店)を担当。その中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。 中堅ハウスメーカー支店長経験を経て、2019年に起業。2021年にビーイナフ株式会社を設立。
主要事業である「せやま印工務店プロジェクト」は、2025年グッドデザイン賞受賞に加え、全国登録工務店65拠点、参加施主数は累計1723組以上、施主満足度95%以上と高い成長率と満足度を実現。また、施主や工務店のみならず、関わった全ての関係者が得をする(損をしない)、「全方良しのビジネスモデル」を他業界へ広める活動にも力を入れている。
広島県出身。娘4人の父親。2025年からは『カープ熱こじらせ兄さん せやまくん』としてのタレント活動も開始している。

