2024.11.14
せっかくの注文住宅ですから、暖かい家で過ごしたいですよね。そこで今回は「確実に暖かい家にするポイント9選」を紹介していきます。この9つのポイントを押さえれば、暖かい家が実現できるんです。ただ、このポイントを網羅できている家は日本で10%もないと思われます。最近はUA値やC値、断熱等級といったことを意識している人も増えていますが、それだけでは家が寒くなってしまいます。営業マンの一部分の話だけを信じると「なんか底冷えする」「寒くて結露する」「エアコン代が高くなってしまう!」なんてことになってしまいかねません。
そこで、今回は「せやまさんが施主だったらここにこだわる!」というポイントを解説します。
- 寒い家にするデメリット
- 寒い家と暖かい家の違い
目次
絶対に寒い家にしてはいけない理由
寒い家にするデメリット
寒い家にすると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。これは大きく2つに分けられます。
- 命の危険がある
- 生活の質が著しく低下する
まずは、こちらをそれぞれ解説していきます。
命の危険がある
これは、もう知っている人が多いですよね。お風呂や脱衣所でヒートショックを起こすリスクが高まります。寒い脱衣所で服を脱いで熱いお風呂に入ると、温度差と気圧急変に伴って死亡するリスクがあります。ヒートショックによる死亡者数は年間20,000人以上と言われていて、交通事故死の6~7倍になります。自分や自分の家族をヒートショックから守るためにも、寒い家にしないようにしましょう。
また、家が寒いと突然死のリスクも高まります。寝ている時に心臓に負荷がかかって亡くなっている状況ですね。実はこれ、比較的若い世代にも多いんです。色々な実験によると、気温が低いところで過ごしたり寝たりすると、心拍数や血圧が上がりやすくなって身体に負担がかかります。また、冷たい空気を吸い込むと、肺の横に心臓があることから、心臓に対するリスクも高まってしまいます。
「白い息を吐きながら寝ても布団を被れば大丈夫!」なんてことは、本当にやめた方が良いです。「エアコンを我慢して節電しながら寝る!」なんてケチっても意味がありません。命の危険がある危ない行為なので、就寝中の室温は維持してくださいね。
生活の質が著しく低下する
寒い家だと、風邪を引きやすくなりますよね。風邪を引いたら仕事どころじゃないですし、勉強の効率も下がり、スポーツのパフォーマンスも落ちます。やっぱり「風邪を引かない」ということはとても大事なんです。
私自身、せやま基準をクリアする家を建ててから、季節性の風邪は引いていません。もちろん個人差はありますし、インフルエンザやノロウイルスにかかるリスクはあります。ただ、やっぱり風邪を引かないと仕事の効率は良くなるんですよ。
さらに、寒いと朝起きるのがしんどいですよね。ただでさえ眠いのに、寒いとさらにストレスになります。「布団から出ても暖かい」という状態にしておけば、朝のストレスは軽減されますよ。
また、寒い家、つまり断熱性能が低い家は光熱費がかかります。電気代を支払うことによる金銭的なストレスもかかってしまいますよね。
つまり、寒い家に住むと身体にストレスがかかり、精神的なストレスがかかり、お金のストレスもかかってしまいます。「なんのために家を建てたんだ」ということになると、人生のクオリティが下がりますよね。せっかく家を建てるのであれば、「寒くなく暖かい家」にして、質を担保してください。
寒い家と暖かい家の違い【窓編】
ここからは、テーマ別に寒い家と暖かい家の違いを紹介していきます。まずは、窓編です。窓というのは一番熱が出入りしやすい場所ですよね。いわば家の「穴」なので、ここの質を担保せずに壁や屋根の断熱をしても焼け石に水なんです。というわけで、まずは窓の性能を担保しましょう。
窓の性能を担保するためのポイントは3つです。
- サッシ・枠
- ガラス
- 窓の数
それぞれ詳しく見ていきましょう。
確実に暖かい家にする方法【窓編】①サッシ・枠
寒い家は、窓のサッシや枠にアルミを使っています。金属は熱が伝わりやすいので、家の中が寒くなってしまうんです。「外側がアルミで中は樹脂」というアルミ樹脂複合サッシや、最近は減っていますが「全てアルミ」のオールアルミサッシは避けましょう。結露しやすくなってしまいますよ。
暖かい家にしたいなら、「外側も中も樹脂」のオール樹脂サッシがおすすめです。樹脂サッシというと「耐久性は?変形しないの?」「変色するんじゃないの?」と不安な点もあるかもしれませんが、問題ありません。窓選びに関する動画も公開しているので、ぜひそちらもチェックして良い選択をしてください。
関連動画:【永久保存版】窓・サッシ選び 完全攻略【新築住宅】
確実に暖かい家にする方法【窓編】②ガラス
ガラスに関しては、Low-Eペアガラスかつ中空層のアルゴンガスは最低限担保しておきたいレベルです。もちろんトリプルガラスの方がもっと良いんですが、コストが高くなったり、窓が重くなったりするといったデメリットがあります。こういったことを考えると、Low-Eペアガラス・アルゴンガスがいい塩梅でしょう。
一方、Low-Eではなく単なるペアガラスや単板ガラスを使うと寒い家になってしまいます。最低でもLow-Eという金属の皮膜が入ったペアガラスを使用しましょう。そして、中空層はアルゴンガスを選んでくださいね。
また、ペアガラスの間にスペースを作る「スペーサー」も重要です。こちらもアルミスペーサーと樹脂スペーサーがあります。もちろん断熱性能が高いのは樹脂スペーサーです。窓の外側の結露を防げますよ。家全体に使っても、価格は10万円も変わらないでしょう。ぜひスペーサーも樹脂スペーサーを採用してください。アルミスペーサーでもダメということはありませんが、窓ガラスの一番外側が結露する原因になりかねません。この点も細かいですが、注意してくださいね。
確実に暖かい家にする方法【窓編】③窓の数
意外と盲点になるのが窓の数です。寒い家は窓が多すぎるんです。窓というのは、どんなに性能を上げても壁の断熱性能には劣ってしまいます。なるべく窓はつけない方が、断熱性能は上がることを覚えておいてください。当たり前のことなんですが、意外と盲点になっている人が多いんです。
もちろん明るい家にしていかなければならないので「窓はナシ!」ということはできません。ただし、付けすぎないように注意しましょう。また、付ける場所も大切です。
窓を付けるのは、なるべく南側がおすすめです。そして、次におすすめなのが北側。東と西に関しては、朝日と夕日がガンガン入ります。特に夏は非常に暑く、家全体が暑くなります。なので窓はそんなに付けないようにして、付けるのであれば南にどでかく付けましょう。次に付けるのは北側で、東と西は避けてください。どうしても東西に窓を付けるなら、アウターシェードという日よけも付けてくださいね。
また、トイレやお風呂もなるべく窓は付けない方が良いですよ。狭い空間なので、すごく冷えてしまいます。さらにお風呂なんかは湿度が高い場所なので結露のリスクもあります。玄関も窓を付けすぎると寒い玄関になってしまいます。ただでさえタイルで冷えやすい場所なので、窓は付けない方が良いでしょう。
玄関ドアに関してもガラス入りのものがありますが、ガラスがでかいやつは避けた方が良いですよ。一応、断熱性能が高いD2K2クラスだったらLow-Eのペアガラスが入っているとは思います。ただ、やっぱり断熱性能は低くなってしまうので、ガラス入りの玄関ドアを選ぶのであればガラス部分が小さいドアにしてください。
寒い家と暖かい家の違い【断熱性能編】
断熱性能のポイントとしては2つあります。
- UA値
- 下部の断熱
こちらも、それぞれ詳しく見ていきましょう。
確実に暖かい家にする方法【断熱性能編】①UA値
UA値だけで考えるのはマジで危ないですが、UA値を考えることは非常に大切です。寒い家というのは、UA値が0.6を超えています。いわゆる省エネ基準/断熱等級4の基準がUA値0.87以下になっていますが、これではめちゃくちゃ寒いです。2025年4月から義務化になる数字ですが、あまり意味がありません。
ローコストで低性能の家を扱っている会社は「省エネ基準クリア!」「2025年4月基準クリア!」と言って売り出していくと思われますが、めちゃくちゃレベルが低い断熱性能ということは押さえておきましょう。
暖かい家にするなら、最低でもUA値は0.6以下にしたいところです。できれば0.5以下を目指したいですね。こうすれば、冬も暖かい快適な家になるでしょう。
もちろん、地域によって断熱性能の必要水準は変わってきます。温暖地ならUA値0.6以下(断熱等級5)をクリアしておけば良いですが、北海道の場合はUA値0.4以下必達で、0.3を目指すのが、せやまさんの推奨基準です。
よくある質問:断熱等級6・7の方が良いのでは?
「断熱等級5よりも、6とか7の方が良いんじゃないですか?」という意見があります。これは間違いないですね。6や7の方が絶対に良いです。それを満たせば、さらに暖かい家になるでしょう。
ただし、コストがどんどん上がるんですよ。さらに、断熱等級3・4から5にあげると断熱性能が一気に高まるんですけど、それを6や7にしてもアップ率がそれほど高くないんです。というわけで、100点ではなく80~90点で良いという考えであれば、断熱等級5がいい塩梅です。もちろん予算に応じて断熱等級を上げるのは良いことですよ。
よくある質問:断熱等級6・7はペイすると聞いたが?
「断熱等級を6や7にすると、電気代が安くなってペイするって聞いたんですけど…」と言われることがあります。ただ、これは結構ウソだったりします。というのも、その元になっている数値が断熱等級3とか4とかのめちゃくちゃレベルが低いところからの差なんです。
「断熱等級3から6や7にあげれば、年間で10~20万円くらい電気代が浮くので、数年後にはペイしますよ」という主張なんですね。ただし、断熱等級5から6や7に上げたところで、そんなに電気代は安くなりません。たぶん、年間で数万円というレベルでしょう。というわけで、断熱等級5から6・7に上げた費用が電気代でペイすることはないと考えた方が良いでしょう。
ただし、断熱等級を6や7にすることで「より暖かくて快適で電気代がかからない家」になることは間違いないので、ペイすることを目的ではなく、より良い環境を目的としてお金をかけるのはありでしょう。
確実に暖かい家にする方法【断熱性能編】②下部の断熱
下部の断熱をミスっている会社がめちゃくちゃ多いです。寒い家というのは、床下が低気密なんです。だから床から冷気がどんどん上がってきて、床がキンキンに冷えてしまうんです。
一方、暖かい家は床下が高気密なので、そんなことはありません。
よくある質問:床断熱と基礎断熱、暖かいのはどっち?
よく「床断熱と基礎断熱、どちらの方が良いの?」と聞かれます。
床断熱というのは、床に断熱をとって、床下の基礎の中は冷たい空気が流れている状態です。基礎断熱というのは、基礎で断熱をするので床下も暖かい空気が流れている状態です。
どちらの方が暖かいかというと、基礎断熱ですね。ただし床断熱でも、ちゃんと断熱と気密ができていれば暖かいんです。というわけで、「床断熱なのか基礎断熱なのか」という話ではなく、気密をしっかりすることを意識しましょう。隙間なく施工することがめちゃくちゃ大事なんです。
「それはどうやって確認すれば良いんですか?」と、気になりますよね。それは工務店に聞いてください。基礎断熱であれば「気密パッキン」というもので気密しちゃえるので心配はないですが、床断熱の場合は気密施工をしているのかが重要になります。きちんと気密測定をして、C値がどれくらいになっているのかを聞くことで、足元の底冷えを防げます。なので、これはきちんと確認してください。
床断熱なのか基礎断熱なのか、という簡単な話ではありません。隙間があれば、どちらであっても寒くなってしまうので注意しましょう。それに加えて浮造り(うづくり)の床材にするなどの方法で、さらに寒さを緩和できますよ。
よくある質問:基礎断熱はシロアリ被害が多い?
基礎断熱がシロアリ被害に遭いやすいかどうかは、半分合ってて半分間違っています。確かに、基礎断熱は被害に気付きづらいというのは事実です。これは基礎断熱に限った話ではありませんが、シロアリ対策はしっかり行いましょう。シロアリが入った後の防蟻罪での対策ではなく、そもそも入ってこないようにする対策が重要です。基礎の下にピレスロイド系の防蟻防湿シートを敷いて、シロアリの侵入を防ぐことが一番大切です。
さらに基礎断熱をするのであれば、断熱材を絶対に外に貼らずに内側に貼りましょう。外に入るとシロアリの道を作ることに繋がるので、絶対にNGです。基礎断熱は必ず内側に貼ることを押さえておきましょう。
よくある質問:無垢床は底冷えを防げる?
無垢床が底冷えを防げるのは間違いありません。無垢床の中でも浮造りにすると底冷えは防げるでしょう。ただし、それは床下の断熱・気密をちゃんとした上での話です。床断熱の気密性能が低くてスカスカだった場合、どんだけ無垢床にしても寒くなります。無垢床にすることだけで底冷えを防げるわけではないので注意してくださいね。
よくある質問:床暖房・床下エアコンはどう?
床暖房や床下エアコンについて聞かれることもありますが、私はおすすめしません。床暖房は壊れた時に修理が難しいので非推奨ですし、床下エアコンは贅沢品でしょう。
関連記事:【損失400万円以上】役に立たない憧れの注文住宅オプション19選
寒い家と暖かい家の違い【気密性能編】
気密性能はC値と呼ばれるもので、せやま基準では0.7以下が必須で、できれば0.5以下を目指していきましょう、という値です。
ただ、寒い家はそもそも気密測定自体をしていないことが多いんですよ。気密施工というものをしていないので、隙間だらけなんです。寒いのも当然ですよね。床下の隙間があると底冷えしますし、窓際に隙間があったら窓は結露し、シロアリ被害に遭いやすくなります。他にも、屋根が隙間だらけだと寒い空気が上から落ちてきますよね。
だからこそ気密性能は絶対に担保しなければならないんですが、気密測定をしている会社というのは日本中でも20%もないような状態です。
よくある質問:高気密住宅は息苦しいと聞いたが?
いまだに「高気密住宅は息苦しくなりますよ!」なんてことを言う工務店がいますが、そんなのは無視しましょう。淘汰された方が良いレベルの工務店ですね。
気密性能を担保しないと、寒いだけではなく内部結露のリスクが高まります。換気も上手くできませんし、雨漏りのリスクだって増えてしまいます。さらには、大工さんや職人さんの施工が雑になりやすいという傾向だってあるんです。このようにデメリットばかりなので、気密性能は絶対に担保してください。
よくある質問:高気密住宅のデメリットは?
高気密住宅のデメリットとしては「負圧問題」といって、レンジフードを回す時に玄関ドアが重くなる現象が起きます。この対策としては、レンジフードと同時給排気タイプにするか、差圧給気口を付けることで負圧対策をしていく必要があります。
また、高気密住宅は家の中の音が反響しやすくなります。気密性能が高いと、外からの音は軽減してくれるんですけど、中の音は響きやすくなってしまうんです。そういった点は、廊下を挟むとか、扉を2枚挟むといった間取りの工夫で対策してください。
気密測定の【n値】とは?
ちなみに、気密測定はC値だけではなくn値という値も出します。このn値が1.2とか1.1のように1.0に近いと、小さい隙間しかない家ということになります。
一方で、1.8とか1.9といったように2.0に近い場合、どこかに大きな穴があるということになります。その穴を探して埋めていくことで、C値が大幅に改善される場合もあります。
このようにn値が2.0に近い場合は「ちょっと施工ミスしていますよ」という可能性があるので、気密測定をする時にはC値だけではなくn値にも注目してみましょう。
多くの場合、原因は屋根にあります。屋根断熱の部分とか、柱が結合している金物の周りとか、窓の下の角が抜けやすいので、そのあたりをチェックしてみてください。というわけで、ぜひ気密測定後に一度は手直しの工事をして、再測定してくださいね。
寒い家と暖かい家の違い【換気システム編】
換気システムは暖かい家を作るというより、空気環境を整えるための装置です。なので「家の暖かさには直接関係がないんじゃないの?」と思われがちですが、そんなことはありません。
一番分かりやすいのは、第一種換気か第三種換気かということですね。第三種換気だと、家が寒くなります。ただ、第三種換気が悪いってわけじゃないんですよ。
第三種換気というのは寒い空気がそのまま外から入ってくるので、家の中が寒くなってしまうんです。ただし、冷気が入ってくるところに暖房器具を付けることで空気が温まります。つまり第三種換気が悪いのではなく、寒さ対策をしていない第三種換気だと寒くなってしまう、ということですね。
寒くなった場合、換気を止めて換気不足になるリスクが出てきます。できるだけ第一種換気を選ぶのがおすすめです。
ただし、第一種換気にすると、どうしてもメンテナンスがしづらいんです。たとえば「ダクト給排気型第一種換気」は、空気を部屋に送るのも部屋から空気を捨てるのもダクトを通すシステムなので、メンテナンスが難しくなります。
フィルターが家の中にあって、部屋の中からそのフィルターを掃除しなければならないこともあります。さらに、そのフィルターまでのダクトが汚れることもあります。各部屋に空気を送っていくダクトが汚れてしまうこともあります。
なので、せやまさんはダクト給排気型第一種換気ではなく、ダクト排気型第一種換気をおすすめします。換気システム「sumika」を推奨しているので、もし導入可能であれば採用してください。第一種換気で熱交換もされてちょっと温かい空気が入ってきますし、メンテナンスも非常にしやすいですよ。
よくある質問:選び方のポイントは?
換気システムは選び方が非常に難しいんです。ポイントとしては、ファンの種類で選ぶのが分かりやすいでしょう。ファンにはパイプファンとシロッコファンというのがありますが、「シロッコファン」を選びましょう。
パイプファンは結構弱くて、外から風が吹くと逆流することがあります。なので、必ずシロッコファンを使ったシステムにしてください。
また、フィルターは家の中ではなく、家の一番外側にある機械を選びましょう。フィルターはすごく汚れるので、部屋の中で掃除なんてしてられません。もしそういう装置しか選べないという場合は、外から空気が入ってくるところに自前でもう一つフィルターを付けてください。そうすれば、部屋の中側のフィルターの汚れがかなり減りますよ。
よくある質問:”澄家”は床下がカビる?
sumikaは床下の空気を部屋の中にあげていくシステムなので「床下がカビるんじゃないの?」と聞かれることがあります。ただ、細かい説明は割愛しますが、今まで1件もカビが生えた事例はないので大丈夫でしょう。
もちろん工事中の水が溜まっていたら、sumikaであろうとなんだろうと床下はカビてしまいます。ただ、床下が適切に処理をされていたら、カビた事例はありません。むしろ床下をちゃんと換気してくれるので、カビ対策になります。基礎断熱をした上で、床下に換気装置を入れない方がカビの原因になるリスクがあります。
「sumikaを使うと床下がカビる」というのは、sumikaを扱っていない工務店側の営業トークなのかな?なんて個人的には思っています。
ただし、sumikaに限らず、第一種換気の場合は熱交換素子の掃除を怠ると、そこがカビる恐れがあります。年に一度は掃除をするといったメンテナンスを忘れないようにしてくださいね。
寒い家と暖かい家の違い【空調・調湿編】
最後は、空調と調湿ですね。エアコンの使い方と加湿器の使い方を紹介します。
確実に暖かい家にする方法【空調・調湿編】①エアコン
エアコンに関しては、原則付けっぱなしにしましょう。断熱性能や窓の性能をしっかり担保していれば、付けっぱなしにしてもそれほど電気代は上がりません。エアコンは温度を上げる時に電気代がかかるんですが、その温度を維持する場合はそれほど電気代がかからないんです。
なので、エアコンを付けたり消したりする方が多少は電気代が下がりますが、それほど気にしなくても良いでしょう。エアコンの豆知識に関しては、こちらの動画で解説しているので、ぜひご確認ください。
関連記事:エアコンの豆知識15選!これ1本で網羅的に理解できるようになる!
確実に暖かい家にする方法【空調・調湿編】②加湿
加湿はめちゃくちゃ大事です。人間の体感温度というのは、温度・湿度・気流・輻射熱の4つの要素で決まるんです。
寒い家は加湿していないので湿度が低く、それで寒く感じるんです。なので絶対湿度8~11g/㎥ぐらいの湿度をコントロールできるように加湿器を上手く使っていきましょう。加湿器選びや湿度管理に関しては、こちらの記事で解説しているので、ぜひご確認ください。
関連記事:加湿器マニアが選び方と冬の乾燥対策を徹底解説!湿度を%で管理したらダメ!
相対湿度の%だけでは、本来の空気中の水蒸気量を適切に測れないんです。「湿度は50%くらいが良い」と言われるんですが、温度が低いとすごく水蒸気量が少なくなって乾燥した状態になってしまいます。逆に温度が高い時に湿度を50%にすると加湿しすぎの状態になります。これによって、カビとか結露の原因になっちゃうんです。
これを避けるためにも、相対温度の%だけではなく、絶対湿度のg/㎥で湿度管理をしていきましょう。
まとめ
確実に暖かい家にする効果的な方法9選
- 家の性能
サッシ・枠はオール樹脂サッシ
ガラスはLow-Eペアガラスで中空層はアルゴンガス+樹脂スペーサー
窓の数は必要な数だけ南北に配置 - 断熱性能
UA値は0.6以下必須、0.5を目指す(温暖地)
下部の断熱は床下を高断熱・高気密にする - 気密性能
C値0.7以下必須、0.5以下を目指す
気密測定を行う - 換気システム
第一種換気がおすすめ
冷気対策をすれば第三種換気も可 - 空調・調湿
エアコンは基本的に付けっぱなしで
加湿は絶対湿度g/㎥で湿度管理を!