コミュニケーションが増える!子供部屋を作る際の間取りのコツとは?

コミュニケーションが増える!子供部屋を作る際の間取りのコツとは? | 最重要記事

「親が子どもにしてやれる事は何か?」この答えは無限にありますが、強いて、最も大切なことを挙げるとすれば、子どもとのコミュニケーションを増やすことだと、グッシンは考えています。

「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイント|子供部屋の適正なサイズとは?

子ども達とのコミュニケーションが大切な理由

まず何より、子どもが安心感を持つことができます。子どもにとって親は大きな存在であり、親に理解してもらっていると感じることは、何よりも情緒を安定させる基本となります。

次に、子どもの命を守ることにつながります。今、子どもの自殺率が高まっており、原因は学校でのいじめや勉強の悩みが多いようです。日々のコミュニケーションで、そのサインに気づき、大切な子どもの命を守っていきたいと思います。

もう一つは、親の心の安定です。「子どもが何を考えているかわからない」という状態は、親の心を不安定にさせます。親子に限りませんが、人間関係のストレスの原因のほとんどが、コミュニケーション不足。誰しも経験があるのではないでしょうか。

と、理由を3つ並べましたが、結局、子どもとのコミュニケーションって、単純に親が楽しいから増やした方がいいと思うんですよね。やっぱり、子育ては楽しまなくちゃ。ということで、子ども達とのコミュニケーションを増える間取りについて、解説していきます。

<人間関係のストレスの原因は、コミュニケーション不足>
人間関係でストレスを抱える女性

【結論】「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイント

「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイントは、以下の通りです。

①リビング階段にする
②キッチンから死角を作らない
③1階に勉強スペースを配置する
④2階子供部屋は寝るだけサイズにする

朗らかで賢い子どもが育つ間取り

①リビング階段にする

リビング階段は、最近の主流になりつつありますね。ぜひ、リビング階段を採用しましょう。

家に帰ったら、リビングにいる家族と必ず顔を合わせてから、2階に上がるような動線になりますので、自然とコミュニケーションが生まれます。外にでかけるときも同じく、顔を合わすことができます。

<自然と挨拶が生まれるリビング階段>
子どもとのコミュニケーションを増やすリビング階段

反対に、玄関ホール階段だと、リビングにいる家族と顔を合わせることなく、2階に上がることができてしまいます。これでは、家にいるのかさえ、分からなくなってしまいます。

玄関ホール階段同様に、2階リビングをおススメしない理由の一つが、これ。2階リビングにすると、子ども部屋が1階になるため、当然ながらリビングにいる家族と顔を合わすことなく、子ども部屋に入ってしまうことになります。

<挨拶・コミュニケーションが減ってしまう玄関ホール階段>
子どもとのコミュニケーションが減る、玄関ホールからの階段

『リビング階段だと、リビングが寒くなるのでは?』に対して

リビング階段の注意点ですね。性能の低い家でリビング階段を採用してしまうと、暖かい空気が2階に逃げてしまい、1階が寒くなってしまうデメリットがあります。

第1章で紹介した基本性能(窓・断熱・気密・換気システム)をクリアした上で、リビング階段を採用するようにしてください。

関連記事:第1章 「断熱・気密・換気性能」について|記事まとめ

どうしても、性能の低い家でリビング階段を採用する場合は(基本的におすすめしませんが)、階段の手前に扉を設けるなどの対策を行いましょう。

<性能が低い家でリビング階段を採用するときの最終手段>
性能が低い家の場合は、階段の手前に扉を付ける工夫が必要

②キッチンから死角を作らない

キッチンに立った視点から、子どもたちが見える間取りを設計しましょう。子育てをすると、キッチンに立っている時間がとても長いことに気づきます。

そんなキッチンから、子どもたちが見えるようにしておくことで、子どもたちが安心感を持つことができますし、子どもが見えていることにより、親が安心して家事をすることができます。

<子どもは、親が想像できない遊びを思いつく>
キッチンで危険な遊びをする子ども

『子ども達の安全を守る上で、他に気を付けることはありますか?』に対して

子どもの家庭内死亡事故の原因上位は、窒息、溺死、転落です。

窒息は、目を離さないことはもちろん、手の届かない場所に小物収納を作ることが有効です。窒息だけでなく、ボタン式電池やたばこの誤飲はとても危険なので、特に注意するようにしましょう。

溺死は、キッチンと洗面所・お風呂を隣接させることで、目を離しにくくすることが効果的。数十センチの水位でも、子どもは溺れます。家事動線の面でも大切なので、是非採用するようにしてください。

関連記事:「家事が楽になる」間取り5つのポイント|最も効率的な洗濯物干し動線とは!?

転落は、バルコニーからが多いので、バルコニーに踏み台になるような物を絶対に置かないこと。また、2階の大きな窓は、床面から1.1m高さ以上に設置し、ベッドや踏み台を近くに置かないようにしましょう。

<タバコや電池などの異物誤飲対策>

子どもの異物誤飲の対策
(出典:日本小児科学会

③1階に勉強スペース

親から目が届く場所に、子どもが勉強できるスペースを作りましょう。

小学生低学年までは、1人で集中して勉強することができない、かつ、勉強の習慣は小学校低学年までにつくと、と言われています。つまり、小学校低学年までの間に、親の目が届く場所で勉強する習慣をつけておくことが大切だ、ということです。

また、家族共有のパソコンスペースを兼ねてもいいと思います。

<まずは、勉強する楽しさを身に付けてほしいですね>
積極的に勉強する子供たち

『予算の関係で、勉強スペースを確保できないのですが?』に対して

勉強スペースを確保するのがベストですが、それが難しい場合は、おそらくダイニングで勉強することになりますので、ダイニング周りに、最低限の勉強道具を置ける場所を確保しておきましょう。

間取りはあくまで補助的な道具ですので、1階で勉強する習慣をつけていく親の意識が大切ですね。

<親の目が届くところで勉強する習慣を>
パソコンスペースと子ども勉強スペースを兼用

④2階子供部屋は寝るだけサイズ

2階の子ども部屋は、1人部屋なら4.5畳、2人部屋なら6畳で十分

できるだけ家族でリビングに集まり、コミュニケーションを増やすようにしましょう。子ども部屋を大きくするために予算を使い、リビングを小さくするなんてことは、絶対にだめです。大切なのはリビングですからね。

関連記事:「コンパクトなのに広く感じる間取り」に共通する3つの条件|間取りにメリハリをつける方法

また、リビングも子供部屋も大きくするために、予算を上げるのも微妙です。家にお金を掛け過ぎてはいけません。そんなお金があるのなら、家族の思い出づくりにお金をかけましょう。旅行に行きましょう。ひらパーにいきましょう。

<家より思い出作りにお金をかけましょう>
子どもとの大切な時間を楽しむ家族

『間取りだけで子育てが楽になるなら、誰も苦労しない!』に対して

全く持ってその通りです。間取りだけでどうこうなるものではありません。子育ては難しいですからね。日々実感します。

一方、失敗間取りが原因で、子どもとのコミュニケーションが減ったり、子育てに悪い影響がでることもありますので、親がしてやれる事はやる。でもそれ以上は、なるようになる。と考えるのが良いと思います。

子育ての一つの答え

グッシンが考える子育て論

子どもは親の所有物ではなく、子どもには子どもの意志があります。子供の意志まで含めて、親がどうこうすることはできませんし、どうこうしようとするのは親のエゴ。

また、親が子育てにストレスを感じて、心を乱してしまうことは、なにより子どもに悪影響を及ぼすので、子どものために!だけではなく、親がストレスをためない為に!と考えることも忘れてはいけません。

親がストレスをためない為には、必要以上に何かをしてあげるのではなく、結果は子供の自己責任と考え、親が過度に責任を感じすぎないこと。得に幼少期は、子どもの命を守るだけで精一杯ですから。それだけで立派だと思いますよ。

<子どもの命を守っているだけで、親はえらい!>
子育てをしている親はそれだけで立派で褒められるべき

まとめ

「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイントは、以下の通りです。

①リビング階段にする
②キッチンから死角を作らない
③1階に勉強スペースを配置する
④2階子供部屋は寝るだけサイズにする

関連記事:優秀な「プランナー」を見極める方法|優秀なプランナー20の特徴


【文責:瀬山彰】

PROFILE

コミュニケーションが増える!子供部屋を作る際の間取りのコツとは? | 最重要記事

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

間取り実例(せやまどり)

当社ウェブサイトでは、お客様に提供するサービスの向上・改善、お客様の関心やニーズに応じた情報・機能提供のためにお客様が当サイト使用する際に取得した情報を、当社分析パートナーと共有します。
詳しくは、個人情報保護方針をご確認ください。

OK