2024.11.30
BE ENOUGHでは、これまで1,000軒以上の家づくりを手がけてきました。その経験を元に、私が「実際に買った家電」「買おうとしている家電」の中から、掃除や水回りに関するおすすめの家電を紹介します。家電選びは家づくりと同じくらい大切です。家にかけるお金を50~100万円削って、その分を良い家電につぎこむと、めちゃくちゃQOLが上がりますよ。
そこで、今回はドケチで、でも機能のチェックは細かくする私が選んだ、ちょうどいい塩梅の家電を紹介します。ロボット掃除機・スティック掃除機・洗濯機・乾燥機・サーキュレーター・除湿機を紹介していくので、家電選びに失敗したくない人は参考にしてくださいね(内容はあくまで私の個人的な見解による判断です)
今回は以下を詳しく解説していきます。
目次
家電選びの基本的な考え方
家電は家の性能と同じくらい大切です。家の断熱・気密・キッチン・耐震・換気も大切ですが、実際に暮らす時によく目にするのは家電です。家電選びで「せっかくの新築だから最高級のものを買おう」「家にお金を使いすぎたから安いものにしよう」なんてするのはおすすめしません。家づくりも家電選びもちょうどいい塩梅がおすすめです。
家電を買う予算は、家づくりの予算を削って捻出してください。家づくりが2,500~3,000万円するなかで、50~100万円を削ってください。1~2坪減らすことで、家電の予算ができます。家づくりの予算が50万円増えてもすごいことはできませんが、家電の予算が50万円増えたらめちゃくちゃ良い掃除機が買えて、すごく家事が楽になります。なんとかちょっとでも家の予算を削って、家電に回してくださいね。
「家を美しく綺麗な状態にするために頑張る」のは、疲れてしまいます。そうではなく、「生活・家事を楽にして時間的な余裕を産むことで、結果的に家が美しくなる」ことを目指してください。なにより、そうすることで家族が心穏やかに過ごすことができます。綺麗にしようと頑張るのではなく、生活を楽にする仕組みをバッチリ導入してください。そのために必要なことが家電選びですので、妥協せずしっかりお金をかけてくださいね。
家電選びの方針①選ぶ前のポイント
家電を選ぶ時は、いきなり商品選びをしないでください。「どこのメーカーが良いかな」と考えるのではなく、家づくりと同じでパーツに分けて必須要素を書き出すことが重要です。たとえば洗濯機なら「縦型かドラム式か」「乾燥機能はいるか」「容量はどれくらいか」「洗剤の自動投入機能は必要か」と選ぶポイントを挙げて、自分に必要な条件を組み上げます。家づくりにおける【せやま基準一覧表】と同じように、自分なりの「家電選びポイント一覧表」を作ってください。その上で、その条件に合致する家電をピックアップして購入するのがおすすめです。
家電選びの方針②グレード
これは一概には言えませんが、グレードは上から2番目か3番目くらいが良いことが多いですよ。最新機種は機能が多くて使いこなせません。2番目か3番目で、少し型落ちでも十分な機能が備わっている物を選ぶのがちょうどいい塩梅です。
家電選びの方針③購入場所
たとえば、ガス乾燥機の乾太くんやエアコンのように取り付けが必要な家電は、設置業者も考えて購入することが大切です。ただし、買ってきて置くだけで使える家電は、通販も含めて一番安いところで買うのがおすすめです。通販サイトの評価を見た上で、良いところに決めてください。
家電量販店で買う場合は、価格交渉してくださいね。土地も家電も交渉することが大切です。「値段交渉なんて格好悪い!」と思う人もいますが、1~2万円値引きしてもらえば美味しいものが食べられますよ。同じ商品だったらなるべく安く買うことを意識してくださいね。
買って良かった家電5選①ロボット掃除機
ロボット掃除機を導入すると、めちゃくちゃ楽になります。掃除が楽になるのはもちろん、ロボット掃除機を動かす前は床の上に何もない状態にしなければならないので、掃除する習慣が身に付きます。その上でロボット掃除機が綺麗に掃除をしてくれるので、床の掃除をすることがほとんどなくなります。
推奨ポイント
水拭き機能
ロボット掃除機にはゴミを吸うだけのものと、水拭き機能付きのものがあります。私は水拭き機能付きにしていますが、これは便利ですよ。毎日拭かなくても良いですが、水拭き機能を使うと床がサラサラになります。
ゴミ自動回収機能
最近はステーション付きのロボット掃除機が増えています。このゴミの自動回収機能もあった方が良いですよ。価格は少し高くなり、スペースも必要になりますが、毎日ゴミを捨てる必要がなくなります。毎回開け閉めすると喘息持ちの私は大変でしたが、ステーションがあれば大体1ヶ月に1度くらいのゴミ捨てですみますよ。
自動洗浄機能・自動乾燥機能
水拭き機能が付いているロボット掃除機は特に、モップや雑巾部分が汚れてしまいます。これをいちいち取り外して掃除するのは面倒です。このタイプのロボット掃除機は、自動洗浄機能と自動乾燥機能が付いたものにしてください。
障害物回避機能・センサー&カメラの精度が高い
障害物の回避機能や、ベース基地に戻ってくる精度が高いものを選ぶのがおすすめです。これは口コミを見ると分かりやすいですよ。「この機種は割と迷子になります」「基地に帰る時に、基地の前で右往左往しています」という口コミのものは、なるべく避けた方が良いです。
私のベストバイ
私は、Roborock Q Revoがおすすめです。水拭きができる上に、自動洗浄と乾燥機能が付いています。ゴミの自動回収機能が付いていて、障害物を回避して基地にちゃんと戻ってきます。さらにスマホとの連携もできますし、音も静かです。値段も10万円強なのでコスパが良いですよ。
買って良かった家電5選②掃除機
推奨ポイント
スティック式
掃除機はスティック式とキャニスター式がありますが、スティック式がおすすめです。業務用であれば吸引力の面でキャニスター式を選ぶのもアリですが、家庭用ならスティック式で十分です。
ロボット掃除機があっても、スティック掃除機も必要です。階段や段差のある場所、隅っこやカーテンの下はロボット掃除機ではできないので、自分たちで掃除する必要があります。
重さ
スティック掃除機は、2kg前後までの重さを目安にしてください。特に女性の場合、2kgを超えると重いですよ。
稼働時間
「エコ運転モードで30分運転可能」と書かれているものがありますが、エコ運動モードではなく、通常モードの稼働時間に着目してください。通常モードで30分くらい稼働できる掃除機がおすすめです。15分や20分だとすぐに終わってしまいますし、バッテリーが劣化して稼働時間が短くなった時に不便ですよ。
ゴミの自動回収機能
ゴミの自動回収機能が付いていると、1ヶ月に1回くらい捨てるだけで良いので便利です。また、ダストボックスが水洗いできるものだと便利ですよ。ゴミの捨てやすさや、清潔に保ちやすいかも重視してください。特に、私は喘息持ちですので重視しているポイントです。
排気が顔に当たらないか
排気箇所が手元にあると、顔に当たってしまいます。私はそれが苦手なので、吸引力や重さだけではなく、排気が顔に当たらないかどうかも重視しています。
先端にライト
掃除機の先端が光るとゴミの落ちている場所が分かりやすいです。この機能が付いていると便利ですよ。
私のベストバイ
私はShark LC351Jを買いました。1.5kgくらいで軽く、ゴミの自動回収機能があり、ダストボックスも洗えます。稼働時間も通常モードで30分以上で、先端にライトがあるのでゴミも見やすく、排気が顔に当たりません。値段が6~7万円で少し高いですが、個人的にゴミの自動回収機能がほしかったので、これにしました。ゴミ回収の時の音はうるさいですが、一瞬ですのでそれほど支障はありません。
少し贅沢品かもしれませんが、健康や掃除の手間を考えると、この機種がおすすめです。
買って良かった家電5選③乾燥機
乾燥機は、ガス衣類乾燥機の乾太くんがおすすめ。「高い」「服が縮む」「ドラム式で十分」という人もいますが、乾太くんを使うとめちゃくちゃ便利ですよ。
よくある質問
質問①:乾燥機は必要?
乾燥機はなくても良いですが、干して取り込むという手間がなくなるのは思った以上に快適です。乾燥機を一度使うと、干していた生活には戻れないくらい楽になりますよ。
質問②:ガス乾燥機と電気乾燥機のどちらが良い?
電気乾燥機はガス工事の必要がなく、最近は高機能のものも出てきていて、低いコストで導入できるというメリットがあります。ただし、ガスに比べると温度が低く乾燥力が弱いですし、電気代も結構かかります。
そのため、サブで使うなら電気乾燥機でも良いですが、メインで使うならガス乾燥機一択です。
質問③:ドラム式はダメ?
ドラム式洗濯機の乾燥機能も全然OKです。ただし、ドラム式はそもそも洗濯がメインの機械です。そのため乾燥容量は洗濯容量の半分くらいですし、乾燥の仕上がりがちょっと甘いです。乾燥までに時間もかかり、熱を室内に放出するため室内が暑くなって乾燥時間がさらに延びるというデメリットもあります。こういったデメリットがあるので、ドラム式乾燥機は家族が少ない家庭や、そんなに乾燥機を使わない人にはおすすめです。
一方、我が家のように子どもが多い家庭や家族が4人以上いる家庭は、縦型の洗濯機+乾太くんがおすすめ。洗濯と乾燥を並行して行えますよ。
質問④:ガスはガス引込費用が高い?
これは確かに高く、15~20万円くらいかかります。設置業者によりますが、乾太くんを設置するのに25~30万円くらいかかります。合計で40~50万円くらいかかりますが、その金額をかける価値があります。
乾太くんのためにガスを引くのなら、キッチンにもガスを通してガス炊飯器を使うのもアリです。これもめちゃくちゃ美味しいのでおすすめですよ。
乾太くんの選び方
ノーマルかデラックスか
乾太くんはデラックスタイプがおすすめです。フィルターが手前にあるので、掃除しやすいですよ。
乾太くんの容量
乾太くんの容量は6kgと9kgがありますが、基本的に6kgで十分です。洗濯機の容量が9kgまでなら、6kgで大丈夫です。ただし、洗濯機の容量が10kg以上だと6kgの乾太くんでは入りきらないので、9kgのデラックスタイプがおすすめです。
6kgから9kgにしても、金額は数万円しか変わりませんし、乾太くんのサイズも変わりません。少し余裕を持ちたい人は、9kgデラックスも検討してくださいね。
買って良かった家電5選④洗濯機
洗濯機の選び方
ドラム式か縦型か
洗濯機はドラム式か縦型かの他に、乾燥機の有無などで選ぶ人が多いでしょう。乾太くんを導入するなら、縦型の洗濯機がおすすめです。
ドラム式にする場合、子どもの事故が怖いので注意してください。乾太くんも下置きにする場合は同様の事故が起きるリスクがあるので、上置きにするのがおすすめですよ。
家庭内での子どもの不慮の事故リスクに関しては、こちらの記事もご確認ください。
関連記事:住んでからでは遅すぎ!子どもの不慮の事故をおこさないための安全対策を徹底紹介【転落、誤飲・窒息、転落、やけど、肺炎】
サイズ
洗濯機のサイズは、家族の人数×1.5kgで選ぶのが基本です。ただ、それだと足りないのでプラスアルファの容量の洗濯機を買ってください。たとえば4人家族なら7~9kg、5人家族なら10kg以上がおすすめです。家庭によって洗濯の量は異なるので、これを目安にして選んでくださいね。
10kg以上の洗濯機の場合に乾太くんを採用する場合は、前述の通り9kgデラックスがおすすめです。
洗剤自動投入機能
洗剤自動投入機能は必須ですよ。毎回洗剤を入れなくても、ボタン一つで終わるので楽ですよ。
洗浄力
洗浄力は機能によって異なります。「洗濯槽が汚れやすい」「普通の水でも汚れが落ちる」「衣類が傷みにくい」のような機能があるので、好みで決めてください。
蓋の開け方
(出典:リンナイ)
乾太くんを採用する場合、洗濯機の蓋には注意が必要です。上に乾太くんがあるので、蓋が当たってしまう恐れがあります。
また、洗濯機の真下に排水口を持ってくる場合、かさ上げの台が必要になるので高さも高くなります。蓋を開けた時に、乾太くんの架台の下部に当たらないか、しっかり確認してくださいね。
私のベストバイ
私は東芝のZABOON(10kg)を買いました。蓋を折り曲げられるので、乾太くんに当たりません。乾太くんを上部設置にする人は、東芝と相性が良いかもしれません。
買って良かった家電5選⑤除湿機/サーキュレーター
除湿機は不要
ランドリールームで洗濯物を乾かす場合、除湿機は不要です。ランドリールームに換気口と排気口を設けて、空気を回していれば梅雨時期のように湿度が非常に高い時期以外は十分に乾きますし、生乾きになることもありません。
どうしても湿度を下げたい人は除湿機を置いても良いです。ただ、除湿機を置くと音がするのと熱も発生するので、そのデメリットは覚えておいてください。
サーキュレーターがおすすめ
使いやすいのはサーキュレーターです。前述の通り梅雨のように、絶対湿度が18g/㎥や20g/㎥を超えるような時期は、生乾きになるリスクが高いです。こういう時期はサーキュレーターを使ってください。
湿度に関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
関連記事:加湿器マニアが選び方と冬の乾燥対策を徹底解説!湿度を%で管理したらダメ!
サーキュレーターの使い方
サーキュレーターは、リビングで使う時と洗濯物用に使う時とで、使い方が異なります。
リビングの時は首振りをせず一定方向にすることで、気流を生み出して体感温度を下げてください。
一方、洗濯物を乾かす場合には気流を生み出すよりも、全ての洗濯物に風を当てることが大切になります。少し距離を置いた場所にサーキュレーターを置く場合は首振り不要ですが、近い場所に置く場合は首振りをしながら全体の洗濯物に風を当てるのが、梅雨時期に生乾きさせないコツです。梅雨時期に洗濯物が上手く乾かない場合はサーキュレーターを導入し、それでも上手く乾かない場合は除湿機を導入してくださいね。
まとめ
ベストバイ家電5選【掃除・水回り編】
- ロボット掃除機
- スティック掃除機
- ガス乾燥機(乾太くん)
- 縦型洗濯機
- サーキュレーター