2024.11.14
特に子育て中の人からすると、「せっかく家を作るなら、子供たちとのコミュニケーション取れるような家を建てたい」と思いますよね。
もちろん間取りだけで子育てがどうこうなるものでもありませんが、間取りが原因で子どもとのコミュニケーションが減ったり、子育てに悪い影響が出てしまうこともあります。
そこで今回は、子供とのコミュニケーションを増やすために、抑えておくべき間取りのコツをご紹介していこうと思います。ぜひ間取りづくりの際の参考としてお役立てください。
目次
重視すべきは「子ども達とのコミュニケーション」
「親が子どもにしてやれる事は何か?」
この答えは無限にありますが、強いて最も大切なことを挙げるとすれば、「子どもとのコミュニケーションを増やすこと」だと思います。
まずは間取りを考える前に、「子供とのコミュニケーションが重要な理由」について考えてみましょう。
子供とのコミュニケーションを増やすべき理由
<人間関係のストレスの原因は、コミュニケーション不足>
子供とのコミュニケーションを大切にすると、以下のようなメリットがあります。
- 「親に理解してもらえる環境」は安心感にもつながる
- いじめや勉強などの悩みに気付きやすくなる
- 親自身の「心の安定」にもつながる
①「親に理解してもらえる環境」は安心感にもつながる
まず、子どもにとって親は大きな存在です。
そのため日常的なコミュニケーションを通して、子供たちに「親に理解してもらえている」と感じてもらうのは、何よりも子供たちの情緒を安定させる基本となります。
②いじめや勉強などの悩みに気付きやすくなる
最近では、子どもの自殺率が高まっており、その原因の多くは「学校でのいじめ」や「勉強の悩み」などのようです。
こういった要因についても、日常的にしっかりコミュニケーションをとっておくことで、細かな変化やサインに気づくことにもつながりますから、大切な子どもの命を守ることにもつながります。
③親自身の「心の安定」にもつながる
最後は、「親自身の心の安定」です。
「子どもが何を考えているかわからない」という状態は、親の心を不安定にさせます。親子に限った話ではありませんが、人間関係に関するストレスの原因のほとんどが、コミュニケーション不足によるもの。
そのため親自身、子供をしっかり理解するためにも日常的なコミュニケーションは重要なんです。
子どもとのコミュニケーションが増える間取りのポイントは?
「子どもとのコミュニケーションが増える間取り」を作るためのポイントは、以下の4つです。
- 「リビング階段」を採用する
- キッチンからなるべく死角ができないように!
- 勉強スペースを1階に配置する
- 2階の子供部屋は「寝るだけ」にする
それぞれ詳しく解説していきましょう。
①「リビング階段」を採用する
玄関ホール階段だと次第に顔を合わせないように…
特に少し前の家なんかでは「玄関ホールに階段を作る間取り」もありましたが、子供とのコミュニケーションを増やしたいのであれば玄関ホールに階段を作るのは絶対にNG。
リビングにいる家族と顔を合わせることなく、2階に上がることができてしまうため、挨拶や日常会話どころか、家にいるのかさえ分からなくなってしまいます。
また同様に、2階リビングをおススメしない理由の一つがこれ。
2階リビングにすると、必然的に子ども部屋が1階になってしまうため、リビングにいる家族と顔を合わすことなく、子ども部屋に入ってしまうことになります。
そのため子供たちとのコミュニケーションを増やしたいのであれば、どちらも避けるべきでしょう。
リビング階段は自然なコミュニケーションにもつながる
最近ではリビング階段が主流になりつつありますが、このように家に帰ったら、「リビングにいる家族と必ず顔を合わせてから2階に上がる」というような動線だと、コミュニケーションも生まれやすいのでおすすめですね。
リビング階段だと、リビングが寒くなるのでは?
暖かい空気は上に溜まりやすい性質があるため、リビング階段を通じて暖気が2階に逃げてしまい、リビングが寒くなってしまうのでは?という懸念ですね。
これは確かにその通りなんですが、断熱性能・気密性能が十分担保された家であれば問題ありません。
そのためリビング階段を採用する場合には、基本性能(窓・断熱・気密・換気システム)をしっかり担保した上で採用するようにしてくださいね。
そもそも性能が低い家を建てること自体お勧めできませんが、どうしても性能の低い家でリビング階段を採用したいのであれば、下画像のように階段手前に扉を設けるなどの対策しておくとよいでしょう。
<性能が低い家でリビング階段を採用するときの最終手段>
②キッチンからなるべく死角ができないように!
リビング・ダイニングが見えるようにしよう
<子どもは、親が想像できない遊びを思いつく>
子育てをしてみると、キッチンに立っている時間がとても長いことに気付きます。
そのためキッチンに立った視点から、常に子どもたちの様子が見えるような間取りを設計しましょう。
具体的には、キッチンからリビング・ダイニングが見渡せるようにしておくのがベストですね。
子どもが常に視界に入っている状態だと、親としても安心して家事に集中できますし、子供たちも「見守ってもらえている」と安心できると思いますよ。
洗面所・お風呂もなるべく隣接させよう
(出典:日本小児科学会)
子どもの家庭内死亡事故の上位は、窒息、溺死、転落です。
窒息は、目を離さないことはもちろん、手の届かない場所に小物収納を作ることが有効です。窒息だけでなく、ボタン式電池やたばこの誤飲はとても危険なので、特に注意するようにしましょう。
溺死は、キッチンと洗面所・お風呂を隣接させて、目を離しにくくするなど工夫しましょう。キッチンと洗面所・お風呂が隣接していると家事動線の面からも楽になりますから、是非採用するようにしてください。
関連記事:『「家事が楽になる」間取り5つのポイント|最も効率的な洗濯物干し動線とは!?』
バルコニー・窓などの転落対策は?
バルコニーに踏み台になるような物を絶対に置かないことですね。
特に、室外機とバルコニーの手すりが近いと簡単に登れてしまうので室外機の設置位置なども要注意です。
また2階の大きな窓については、床面から1.1m以上確保するようにし、こちらも同じく近くにベッドや踏み台を置かないようにしましょう。
③勉強スペースを1階に配置する
<まずは、勉強する楽しさを身に付けてほしいですね>
一階の親の目が届く場所に、子どもが勉強できるスペースを作りましょう。
小学生低学年までは1人で集中して勉強することができない、かつ勉強の習慣は「小学校低学年までにつく」と言われています。
つまり、小学校低学年までの間に親の目が届く場所で「勉強する習慣をつけておくことが大切」ということです。
またパソコンの使用頻度が少ないようであれば、家族共有のパソコンスペースやちょっとした作業スペースとして兼ねてみてもいいと思います。
予算の関係で勉強スペースを確保できない…
もちろん「勉強スペース」として確保しけるのがベストですが、予算やスペース的にも難しい場合ってありますよね。
そういった場合は、恐らくダイニングで勉強することになりますので、ダイニング周りに最低限の勉強道具を置ける場所を確保しておきましょう。
間取りはあくまで補助的な道具ですので、1階で勉強する習慣をつけていく親の意識が大切ですね
④2階の子供部屋は「寝るだけ」にする
2階の子ども部屋は、1人部屋なら「4.5畳」、2人部屋なら「6畳」で十分です。
2階を「寝るだけのスペース」にすることで、家族全員自然とリビングに集まるようになるので、子供たちとのコミュニケーションも増えますよ。
また「子ども部屋に予算を使ってリビングを小さくする…」なんてことは絶対にNGです。大切なのはリビングですからね。
関連記事:『【間取りのコツ】「広く見えるリビング」を作るための鉄則ルール6選!』
またリビングも、子供部屋も大きくしようと予算を上げるのも微妙です。家にお金を掛け過ぎてはいけません。そんなお金があるのなら、旅行に行ったり家族の思い出づくりにお金をかけましょう!
まとめ
「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイントは、以下の通りです。
「子どもとのコミュニケーションが増える」間取りのポイント
- 「リビング階段」を採用する
- キッチンからなるべく死角ができないように!
- 勉強スペースを1階に配置する
- 2階の子供部屋は「寝るだけ」にする
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