2024.11.14
家づくりの中でも照明計画は後回しになりがちですが、照明は部屋の雰囲気だけでなく、“過ごしやすさ”を決める重要要素。
「間接照明でかっこよくしたい!」「ダイニングは可愛いペンダントライトを採用したい!」などデザイン的な希望はたくさんあると思いますが、照明計画は実際に住み始めてから後悔することが多いポイントでもありますから、失敗・後悔しないためにも事前に「よくある失敗パターン」をしっかり抑えておきましょう!
照明計画を軽視しちゃいけないよ!
本記事の内容は、YouTube動画でも分かりやすく解説していますので、こちらもご覧ください!
参考動画(YouTube):『絶対にやってはいけないNG照明計画5選【リビング・ダイニング・キッチン・玄関・トイレ・間接照明】』
目次
そもそも「照明計画」って重要なの?
照明計画は、家づくりの中でも妥協されがち
家づくりを進めると、間取り・住宅設備・キッチンなど、「選ばないといけないもの」ってたくさんありますよね。
そのため照明計画まで気が回らず、「工務店の提案通りでいっちゃうか」と家づくりの中でも妥協されがちなポイントでもあるんです。
照明計画が重要な理由は?
照明計画といっても、「明るすぎるor暗すぎるを避ければOK」という話ではなく、
- 採用する場合のコストはどうか?
- 掃除の手間はどうか?
- 照明の色(電球色/温白色/昼白色)は適切か?
- スイッチの導線は問題ないか?
など、考えるべきことはたくさんあります。
特に照明は毎日使うものですし、住んでから修正するのも困難ですから、間取りづくりだけでなく、照明計画についてもしっかり要点を押さえていきましょう。
照明計画でやりがちな失敗・後悔パターン5選!
失敗パターン①:玄関周りが暗すぎる!
玄関照明は施主&住宅会社も忘れがち!
照明計画でよくある失敗パターンの1つ目は、「玄関周りが暗くなりすぎる」です。
これは打ち合わせの時に、住宅会社側から「ここに人感センサーをつけますか?」と聞いてくれないケースがあるので、そのせいで玄関周りに照明を付け忘れてしまう人が多いんです。
なので施主側も「玄関周りには人感センサーつきの照明をつける」と忘れないよう意識しておきましょう。
玄関周りはどこに照明をつければいい?
玄関周りについては、大抵以下の3か所への設置を意識してもらえればOKです。
- 玄関ポーチ(玄関ドアの前)
⇒人感センサー式であれば、玄関ドアの近づいたときに明るくなるので防犯上も最適 - 玄関ホール(靴を脱ぐ場所)
⇒人感センサー式であれば、帰宅時にスイッチを探す必要もなし - 駐車場(玄関ポーチから遠い場合のみ)
⇒車をぶつける心配や子供を下ろしたりにする際に便利
特に玄関周りは長く滞在するようなところでもありませんし、電気の消し忘れなどを防ぐためにも基本的には「人感センサー式の照明」を採用するようにしましょう。
失敗パターン②:リビング・ダイニング・寝室が明るすぎる!
「夜、明るすぎる」の原因はダウンライト!
「賃貸の時は、シーリングライトを使ってた」という人がほとんどだと思いますが、シーリングライトの光って実は照明の中でも結構「柔らかい方」なんです。
ただ注文住宅になると、「ダウンライト」を使う人が多いんです。
このダウンライト、朝・昼は良いんですが、夜は直接光が降り注ぐような形になるので、お部屋が明るくなりすぎるんですよね。
寝る前に過ごす空間は「調光機能付き」が推奨
照明が明るすぎると、寝る直前にスマホを見た時のように眠れなくなってしまう恐れがありますから、ぐっすり眠るためにも特に「リビング」、「ダイニング」、「寝室」については、明るさを調整できる「調光機能つきの照明」を採用するようにしましょう。
ただしダウンライト+調光機能だとちょっとコストも嵩みますから、寝室については「シーリングライト」を採用しても良いと思いますよ。
またシーリングライトなら、調光機能だけでなく、「調色機能」といって光の色を変える機能がついているものも多いので、必要に応じてこれらも検討してもらえればと思います。
失敗パターン③:ダイニングにペンダントライトを採用して後悔…
最近ではダイニングにペンダントライトを採用したいという人も増えてきていますが、ペンダントライトはおしゃれ+かっこいい反面、扱いを間違えると照明計画で後悔してしまう要因にもなります。
そのためペンダントライトを検討している場合は、以下3つの注意点を抑えておきましょう。
注意点①ダイニング照明をペンダントライトだけにしない
1つ目の注意点は、ダイニング照明をペンダントライトだけにしないこと。
もちろん物にもよりますが、ペンダントライトの照度によっては、ペンダントライトだけだとダイニングがちょっと暗くなってしまう可能性があります。
そのため基本的には、周りに補助的なダウンライトをつけるのがおすすめですね。
注意点②ペンダントライトがテーブルとズレている
これは間取り実例動画でも毎度お話ししている内容ですが、ダイニングテーブルの位置がバチッと決まっていない状態でペンダントライトを採用してしまうと、「ペンダントライト」が「ダイニングテーブル」の中心に来ない状態になってしまう恐れがあります。
そのためダイニング照明に「ペンダントライト」を採用したい場合には、まず先に「ダイニングテーブルの位置」からしっかり決めるようにしてください。
「ペンダントライト」と「ダイニングテーブル」の位置については、以下の記事・動画でも解説していますので、こちらも併せて参考にしてみてください。
関連記事:『【せやまどりNo.56】「せやまどり史上最大級!超贅沢リビングのある家」の間取り図』 (動画ver)
ダクトレールを採用するのも選択肢!
ペンダントライトを採用する場合は、「ダクトレール」というペンダントライトを取り付けるためのレールをつけておくのも選択肢です。
ただ当然、レール自体を奥・手前方向に動かす、というのは無理なので、「どの向きに設置するか?」は注意してくださいね。
注意点③ペンダントライトに埃が溜まる
ペンダントライトにもいろんな形がありますが、埃が溜まりやすくて掃除しにくいものを採用してしまうと本当にすぐ汚くなります。
特にペンダントライトのすぐ下にはご飯を置くわけですから、食事中なんかにポロポロ埃が落ちてきたら嫌ですよね。
どんなものをつけても埃は溜まるので掃除しないといけないのですが、そもそも掃除が苦手・嫌いという場合は、そもそもペンダントライトは採用しない方が良いでしょう。
またつける場合は、掃除がしやすい形状+表面がツルッとしたペンダントライトを採用すると、少しは掃除の負担も減らせますよ。
失敗パターン④:トイレで用を足しているときに電気が消える
トイレは「スイッチ式の照明」がおすすめ!
中にはトイレには人感センサー付きの照明を推奨する住宅会社さんも結構あるんですが、個人的には非推奨ですね。
トイレに人感センサー付きのものを採用してしまうと、コンビニのトイレのように、勝手に電気が消えた時に手をバタバタさせてセンサーを反応させなければならないのでちょっと悲惨です。
そのためトイレでゆっくり過ごしたい方は、人感センサー付きではなく、通常の「スイッチ式の照明」を採用するようにしましょう。
スイッチを中につけるか?外につけるか?
また余談ですが、トイレの照明のスイッチを外につけるか、中につけるかは結構個人の好みが出ます。
外につけた場合、明るい状態で入れるというメリットがありますが、中に入っていることに気付かず外から消されてしまう可能性があります。
一方中にスイッチがある場合、入る時に暗いというデメリットはありますが、他の人に消されないというメリットがありますね。
個人的には中にスイッチを付ける派ですが、ここに関しては好みで選んでください。
失敗パターン⑤:間接照明でコスト・手間が増えた
注文住宅ですし、「かっこよく間接照明を採用したい!」なんて人も多いですと思いますが、間接照明にも失敗・後悔パターンがたくさんあります。
そこで間接照明を採用する際の注意点を紹介していくので、間接照明を採用したい!という場合はこれらをしっかり抑えたうえで検討していきましょう。
後悔ポイント①:間接照明にしたけど、そもそも点けない
これは間接照明を採用したときの失敗・後悔パターンとして一番多いですね。
「家を建てる時は張り切って間接照明にしたけど、実際住んでみたらあんまり点けないな…」なんてことは結構ザラです。
というわけで、コストもかかりますし、間接照明の採用を考えている場合は、一度冷静になって「本当に必要か?」と考えるようにしましょう。
後悔ポイント②:採用するのにコストがかかった
間接照明はどういうものを採用するかにもよりますが、部分的に窪ませたり、あるいは出っ張らせたりといった間接照明を採用する場合、「10~20万円」というお金がかかります。
もちろん「間接照明がマスト!」という人は良いんですが、「かっこいいし、ちょっとやってみたいな…」という程度であれば、将来点けなくなってしまう可能性もありますし、おすすめできません。
ただそういった場合は、上画像のような「ブラケット照明」がおすすめです。
階段につけるような、壁にぺこっとつける照明ですね。ブラケットタイプにも結構いろんな種類がありますしコスパ的にも良いので、ふわっと「間接照明を採用したいな~、でもコスト的にもな~」と考えている場合はぜひ検討してみてください。
後悔ポイント③:日頃の掃除が大変…
これは木工事をして窪ませるor出っ張らせるタイプの間接照明であっても、ブラケット照明でもそうですが、「埃が溜まりやすい場所」ができるタイプの間接照明だと掃除がめちゃめちゃ大変です。
特に天井周辺になると、掃除のために椅子や脚立に乗らないといけなかったリ、結構な手間になります。
そのため間接照明を採用したい場合は、上に窪ませるなど「なるべく埃が溜まらない形状」にしましょう。
実際に私が作った間取り(せやまどり)の中にも採用している例があるので、興味がある方はこちらも併せて見てみてください。
関連記事:『【せやまどりNo.56】「せやまどり史上最大級!超贅沢リビングのある家」の間取り図』 (動画ver)
「照明の色」と「機能」の選び方は?
「照明の色」は大きく分けて3種類
照明の色には、主に「電球色」「温白色」「昼白色」の3色存在します。
それぞれ特長とどういったところで使うべきか?を見ていきましょう。
①電球色(黄色い光)
電球色とは、この3つの中でも一番黄色っぽい照明ですね。
昔ながらの電球のように光が柔らかいので、「寝室」や「夜のリビング」などリラックスしたい空間におすすめです。
②温白色(黄色と白の中間)
そして真ん中の「温白色」は、比較的最近出てきた色なのですが、「電球色」と後に紹介する「昼白色」の中間なので、照明の中でも非常に使いやすい色になります。
温白色については、リビング・ダイニングのように「日中は白い光の方が良いし、夜は黄色い光の方が良いのでどっちにすべきか迷う…」というように、迷ったら温白色を採用しておけばOKでしょう。
②昼白色(白い光)
そして3つの中でも一番白いのが「昼白色」です。
昼白色は比較的明るさを感じやすいので、日中明るいときに使用する場合や作業をする時におすすめの色ですね。具体的には「キッチン」や「書斎」がおすすめですね。
「調光機能」はどうすべき?
これは先の失敗パターン②でも紹介しましたが、照明が明るすぎると、寝る前にスマホを見た時のように眠れなくなる恐れがあります。
そのためぐっすり眠るためにも、リビングやダイニング、寝室などの寝る前に過ごす部屋については、「調光機能つきの照明」を採用しておきましょう。
「調色機能」はどうすべき?
調色機能とは、先述した3色のように「光の色が変えれる機能」ですね。
先ほど「ぐっすり眠るためにリビング・ダイニングには調光機能をつけましょう」と解説しましたが、光量をある程度抑えたうえで「電球色」などの柔らかい色に変えてあげると、より睡眠の質を上げることにもつながります。
ちょっとコストがかかるので必須ではありませんが、可能であればリビング・ダイニングには「調色機能」もつけておくとよいでしょう。
まとめ
家づくりの照明計画で失敗しないために抑えておくべきは以下の6つ!
照明計画でやりがちな失敗パターン5選!
- 失敗パターン①:玄関周りが暗すぎる!
⇒玄関ポーチ+玄関ホールに人感センサー付きがおすすめ!
駐車場が離れている場合には駐車場にも人感センサーを付けよう - 失敗パターン②:リビング・ダイニング・寝室が明るすぎる!
⇒「調光機能付きの照明」がおすすめ - 失敗パターン③:ダイニングにペンダントライトを採用して後悔…
⇒照度は十分か?、配置は?、掃除の手間は?を考慮しよう - 失敗パターン④:トイレに人感センサーを採用して電気が消える
⇒トイレは「スイッチ式の照明」がおすすめ! - 失敗パターン⑤:間接照明でコスト・手間が増えた
⇒間接照明は、コスト・手間がかかる!
⇒「本当に必要なのか?」をしっかり考えよう! - 「照明の色」と「機能」の選び方は?
⇒「電球色/温白色/昼白色」の3種類!
⇒落ち着きたいところ:「電球色」
⇒集中したいところ:「昼白色」
⇒迷ったらところ:「温白色」 がおすすめ!
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