「いつ家を購入すべき?」最もお得なタイミングとは?|夫婦で購入を決断するヒント
投稿日 2019.12.10 / 最終更新日 2023.02.22
家は購入する決断には、「数字上の納得」と「気持ちの踏ん切り」が必要ですが、今回は「数字上の納得」をするためのヒントを紹介していきます。
目次
持ち家を購入する前に確認すべき2つの前提条件
まず、2つの前提条件について、夫婦の意見が一致しているかを確認しましょう。一致していなければ、夫婦の話し合いからやり直しです。
①「ずっと今の場所で暮らすつもりか?転居の可能性は?」
持ち家の最大のデメリットは、住む場所の固定化。なので、夫婦ともに、ずっと今の場所で暮らし続けるつもりか?という点をすり合わせましょう。今や、日本全国、世界中を移住するライフスタイルは、決して珍しいことではありません。
②「いつか持ち家を購入したいのか?賃貸も悪くないよ?」
持ち家を持つと、35年ローンが固定化されます。賃貸なら、生活レベルに合わせて家賃も下げられ、可変性が高いです。それでも、本当に持ち家を購入したいですか?まずは、夫婦の意見を一致させましょう。
「賃貸VS持ち家」について、詳しくは以下記事を参照して下さい。
関連記事:「賃貸VS持ち家」タイプ別に徹底比較!あなたはどのタイプ?|経済性と住環境の違い
【結論】「いつ家を購入すべき?」最もお得なタイミングとは?
今すぐ購入!がベストである理由

『オリンピックが終われば、土地価格が下がると聞いたのですが?』に対して
この質問は、意外と多く受けます。冗談ではなく、真面目に聞いてこられる方が多いので、回答しておきます。
答えは、「それが分かれば、みんな大金持ち」です。相場など、誰にも分かりません。先ほど計算した通り、3年後に買うことによりその時点で300万円損していますから、3年後に現在より300万円相場が下がっていて、ようやくトントンです。かなり非効率というか、負け戦ではあると思います。
<オリンピック後の土地価格など誰にもわからない>
(出典:東京2020公式HP)
『こどもが小学校に上がるまでに…』に対して
少し厳しい言い方ですが、この言葉は、ほぼ「先送り」の言い訳。今引っ越すと、保育所に入れなくなって困る!などの明確な理由がある場合を除いて、先送りはやめたほうがいいです。
金銭的な損得は前に述べた通りですが、子どもと過ごせる時間は有限だということも、先送りをおすすめしない理由の一つです。「子どもと楽しく暮らせる家を建てたい!」というのが、家を建てる理由である方も多いのでは?
仮に、子どもが小学生になってから家を建て、大学で家を出たら、子どもと家で暮らせるのは、わずか12年間。もし高校で家を出たら、わずか9年です。あまりに、短くないですか?
特段、先延ばしにする理由がないのであれば、なるべく早く決断することをおすすめします。
関連記事:「子どもとのコミュニケーションが増える」間取り4つのポイント|子供部屋の適正なサイズとは?
<多くの子どもは、20歳までに家を出ていく>
(出典:引越侍)
『頭金はどれくらいが適正ですか?』に対して
頭金に、適正な数字というものはありませんが、平均は数百万円程度でしょうか。諸費用分(数百万円)は現金で、土地建物分はフルローンで、という感じ。個人的意見としては、頭金はなるべく少なくする方が、合理的と考えています。
頭金を少なくすべき理由はいくつかありますが、例えばローン控除。
金利が0.5%の場合、ローン控除を使えば、残債×0.5%の金利を払って、残債×1%がローン控除で還付されるので、ローン手数料等を踏まえても、「借りれば借りるほど得」ということになります。頭金を増やして、わざわざ借入額を減らす必要はありません。
<住宅ローン減税の控除額のイメージ>
(出典:すまい給付金事務局)
『頭金を入れないと不安です』に対して
余談ですが、予期せぬ医療費は、日本の素晴らしい「高額療養費費制度」で賄える部分が多いため、そこそこの現金を持っている人であれば、医療保険は削減対象として検討できます。
<高額療養費制度の活用例>
(出典:ソニー損保)
まとめ
【文責:瀬山彰】
PROFILE

せやま大学の人
瀬山 彰
大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。
「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。
娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。