2024.11.14
家づくりを検討する人であれば、必ず通るのが、
- そもそも本当に一軒家(戸建)でいいのか?
- 新築にする場合は、分譲?注文?それとも規格?
- 家を建てるなら、ハウスメーカー(HM)?それとも工務店?
- 予算は?いつ建てればいい?
という疑問…。
ただこういった問題はプロから意見を聞こうにも、営業マンのポジショントークになるので、「結局どうすればいいんだ…」と悩む方も多いと思います。
そこで今回は、私せやまがフラットな立場で、「家づくりを決める前に考えるべき4つのステップ」について紹介していこうと思います。
それぞれ「どういったデメリットがあるのか?」を中心に解説していきますので、デメリットを理解したうえで、判断していきましょう。
目次
STEP①:そもそも「家をどうすべきか?」を考えよう!
1.「持ち家」or「賃貸」を考えよう!
持ち家一番のデメリットは、住宅ローンや維持費などの「経済面」。
対する、賃貸のデメリットは家の性能が低いことによる暑いor寒いや、居住スペースの狭さなど、「住環境」にあります。
「一生過ごす場合、金銭的な負担が大きいのはどっち?」というような質問も多いですが、一概にどちらともいえないので、まずはざっくり以下のようにライフスタイルを基準に検討するのが良いでしょう。
「持ち家」が向いている人 | 今の場所で暮らし続ける&持ち家が欲しい |
---|---|
「賃貸 or(条件付)持ち家」が向いている人 | 住む場所が変わるかも&持ち家が欲しい |
「賃貸」」が向いている人 | 持ち家にこだわらない |
「賃貸or持ち家」における”経済性”と”住環境”の比較については、以下記事で詳しく紹介していますので、併せてこちらも参考にしてみてください。
関連記事:『1300万円の差って本当?「賃貸vs持ち家」を経済性・住環境の観点から徹底比較!』
2.持ち家の場合、「戸建」or「マンション」を考えよう!
①で「持ち家」という結論に至った場合、次は「持ち家の中でも、戸建にすべきか?マンションにすべきか?」を考えてみましょう。
それぞれマンション、戸建が向いている人の特徴は以下の通り。
戸建向きな人の特徴 |
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「マンション向き」な人の特徴 |
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それぞれ「戸建(一軒家)」と「マンション」のデメリットについては、それぞれ以下記事で詳しく比較しているので、マンションor戸建で悩んでいる方はこちらを参考にしてみてください。
3.それぞれ「新築」or「中古」を考えよう!
マンションにするにしても、戸建にするにしても、「新築にするのか、中古にするのか?」は意外と悩むところ。
ただ、どちらも経済性/住環境を踏まえた最適解があります。ざっくり結論だけ述べると以下の通り。
「マンション」の場合 |
⇒マンションなら「中古一択」 |
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「戸建(一軒家)」の場合 |
⇒戸建ならやむなく「新築一択」 ただしっかり性能担保しないと、マンションよりも劣悪な住環境になる可能性も…。 戸建の場合、マンションのように左右上下に部屋がなく、外気の暑さ/寒さが伝わりやすいため |
より詳しい比較は、以下記事で解説していますので、こちらも併せて参考にしてみてください。
関連記事:『【新築 vs 中古】マンションは中古!戸建は新築!にすべき理由は?』
4.新築戸建ての場合、「建売住宅」or「注文住宅」を考えよう!
③で「一軒家(戸建)にしよう!」という結論に至った方は、「建売にすべきか?注文住宅にすべきか?」を考えていきましょう。
「建売住宅」の場合 |
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「注文住宅」の場合 |
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「規格住宅」の場合 |
⇒性能が担保されているのであれば、最もコスパが高いが、そんな規格住宅はごく稀 ※標準仕様がスカスカだったり、付帯工事費が含まれていなかったり…というケースもあるので要注意 |
特に、快適な住環境を重視する「注文住宅」と「規格住宅」においては、契約前に、
- 住環境の充実に必要な「基本性能(家の性能)」が担保されているか?
- 見積もり+標準仕様に漏れがなく、契約後に追加費用が発生する可能性がないか?
をしっかりチェックしておきましょう。
性能/標準仕様は「せやま基準一覧表」でチェック!
せやま基準一覧表とは、性能面や標準仕様に対するチェックをしっかりしておかないと、
- いざ住み始めたら、夏は暑いし、冬は寒い
- 標準仕様がスカスカで、契約後に追加費用がどんどん増えていってしまう
というようなことにもなりかねません。
そのため、規格住宅だろうと、注文住宅だろうと、必ず”契約前”に以下「せやま基準一覧表」で性能、標準仕様に不足がないか?をチェックしましょう。
ダウンロードページ:『せやま基準一覧表|お役立ちツール』
登録なしで無料でダウンロードできます。
STEP②:新築戸建の場合、「いつ建てるのか?」を決めよう
結論、「建てるなら今すぐ建てる」がおすすめです。
実際、どの営業マンも「今すぐ建てるべき」と話すので、営業トークっぽく聞こえてしまうかもしれませんが、これは実際営業マンの言う通りです。
理由1:金利・建物価格が値上がりする可能性が高い
まず今の日本では、国が物価や賃金を上げようとしているので、今後景気が良くなっていけば、自ずと金利も上がっていくでしょう。
また金利上昇だけでなく、景気が良くなれば、その分土地や建物価格も上がっていくと思われます。
実際、「今」と「4~5年前」を比較すると、現在よりも坪単価で7~10万円くらい安かったようです。つまり5年後に思い返すと「あの頃の方が安かったね」となる可能性が高い、となるぐらいであれば、今買っておいた方がいい、というわけです。
関連記事:『マイナス金利解除による住宅ローンへの影響をわかりやすく解説【固定金利と変動金利どっちが良い?】』
理由2:子供との限られた時間を快適に過ごすため
家づくりを考えるきっかけが、「子供が産まれて賃貸マンションが手狭に」という人も多いと思いますが、LINEによるリサーチ結果によると、実家を出る年齢は「男女ともに18才」が圧倒的多数となっており、子供と過ごせる時間は意外と短いものです。
加えて、小学校高学年になれば友達と遊ぶのが中心になったり、中学生になれば部活が中心になったり…と、実際家でゆっくり子どもと過ごせる時間は10年そこそこでしょう。
そのため子供との時間をより長く、充実させるためにも、家を建てたいのであればなるべく早めに建てた方が良い、というわけです。
参照:『【LINEリサーチ】実家を出る年齢は男女ともに18歳が圧倒的多数』
関連記事:『家を建てるなら「いつ」?最もお得なタイミング・頭金について解説』
STEP③:住宅会社(工務店・HM)を選ぼう!
そもそも、「ハウスメーカー(HM)」と「工務店」に明確な定義はありませんが、住宅会社選びに向けて、「どのぐらいの性能レベルの家が建てれるのか?」を抑えておきましょう。
HM・工務店もさまざまですが、性能面を基準に分けると以下の通り。
HM・工務店の分類は?
- 「スーパー工務店」
とにかく性能に特化した家づくりをする工務店。かなり高額でハウスメーカー並みの工務店もある。
最高性能を目指したい+お金がある人に向けだが、標準仕様のチェックを怠ると、契約後に追加費用が高くなるケースもあるので要注意。 - 「性能特化型ハウスメーカー」
特に、断熱・気密を追求している住宅会社。
知名度+性能担保を求める人向けだが、基本量産体制が整っているため、コストはスーパー工務店よりもやや安め。 - 「ちょうどいい塩梅の工務店」(せやま印工務店)
窓、断熱、気密、換気などで網羅的に「80点以上の家づくり」が可能。
必要十分な性能+コスパ重視の人向けで、「せやま印工務店」にクルー登録することで、登録工務店の紹介を受けることができる。 - 「木造ハウスメーカー」
知名度は高いが、性能の割にはコストが非常に割高。デザイン提案力が高い場合が多い。
木造のため、気密性能は担保しやすいが、気密の良し悪しは施工品質にも依存するため会社による。
そもそも家を建てるなら、気密性能を担保しやすい観点からも「木造」がおすすめ。 - 「鉄骨ハウスメーカー」
鉄骨住宅の性質上、気密性能を担保できない可能性が高いため非推奨。コストも非常に高い。 - 「化石工務店」
そもそも性能面や新しい建材に対し、ネガティブな考えを持つ工務店。特に地場の工務店に多いが絶対に非推奨。
大切なのは、「ハウスメーカーを選ぶべきか?工務店にするべきか?」ではなく、自分に合った工務店・ハウスメーカーを選ぶこと。
「実際にどうやって住宅会社を選べばいいのか?」については、選び方から契約に至るまでの流れを詳しく解説していますので、こちらを参考にしてみてください。
関連記事:『【完全版】家づくりで後悔しない!住宅会社・HMの選び方・見極め方は?|チェックリスト付き』
STEP④:家づくりの「予算」を考えよう
家づくりの予算というと、「よく年収の〇倍はいけるっていうけど、どれが本当なの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
予算を決める際に大切なのは、総額ではなく「月々のローン支払額」です。
それに加え、「固定資産税」や「修繕費」が加わってくるので、「月々の住宅ローン支払額+2万円/月」から逆算して「総額(予算)」を決めていくようなイメージが良いでしょう。
もちろんローンの金利については、今後も上がっていくでしょうから、金利も踏まえ、ギリギリの計画にならないようにしましょうね。
住宅ローンに「頭金」は入れるべき?
結論、頭金を入れて…というのはやめた方が良いです。
基本的に住宅ローンにおける考え方というのは、月々の支払いに問題がないのであれば、「借りられるだけ借りる」というのがおすすめです。住宅ローンは金利も非常に安いですしね。
何より、手元に現金があると、学資保険・医療保険・車両保険といった保険も最低限にできますし、精神的にも安定しますから、頭金を払って手持ちがカツカツになる…、なんて状況は避けましょう。
せやまさんが「新築戸建」を建てた理由は?
最後に、私せやまが新築戸建を建てるに至った理由を5つ紹介します。
そもそも、私せやまはマンション派でしたし、「家を買うにしろ、中古の方が経済効率が良い」というのも分かっていましたが、それでも新築戸建を建てた理由は以下の通り。
①:「住環境」を最優先にしたかった
特に子どもができてから、「住環境の大切さ」を痛感しました。
もちろん、快適に暮らすための性能面もそうですが、賃貸であれば、子どもが騒いだ時なんかは「静かに!」と叱らないといけませんよね。
こうやって周りを気にして叱るのをやめたいと思ったんです。そうなると、必然的にマンションは選択肢から外れ、「一軒家(戸建)」にする必要があったんです。
②:家づくりの知識があったから
当時のせやまさんは、住宅業界に身を置いていたので、換気や断熱、気密、耐震などの専門家に話を聞き放題でした。
なので、そこからめちゃくちゃ勉強して、家づくりにおける「性能」と「コスト」のベストなバランス”ちょうどいい塩梅”を理解し、今では、日本一コスパの良い家づくりができる男になったわけです(笑)
③:土地が値上がりしそうだと判断したから
家を建てるか考えていた当時(5~6年前)、住宅業界に身を置いていたのもあって、その時の土地相場の動きからも「今後、土地がもっと値上がりしそう」と感じました。
ぶっちゃけ、今でも「まだ上がる」と思っていますが、当時見つけた土地がよかったのもあって、「この土地は値上がりする」と踏ん切りがついたのもありますね。(実際に購入時から値上がりしました)
やっぱり現金の貨幣価値が下がっていくフェーズにおいては、現金よりも「物」にした方が良いんです。そうすれば物価上昇とともに資産価値も上がっていきますからね。
④:稼げる自信・覚悟があったから
家を建てる人は、「稼ぐ覚悟」がなければいけません。
持ち家は賃貸よりも贅沢ですし、住む場所も固定されるので、当たり前ですが賃貸よりもリスクが高いんです。
そのリスクを解決するのは、家の建て方などではなく、「稼ぐぞ!」という覚悟や気持ち。せやまさんの場合、この覚悟が人一倍あったので、家を建てる決心に至りました。
⑤:施主の気持ちを理解したかったから
当時は住宅会社に勤めていましたから、そこで「他のお施主さんが言っていたので」「理屈上はこうなっているので」という言葉じゃ説得力がありませんよね。
- 家づくりで失敗したくない
- 建てた人の意見を聞いても素人意見ばかり
- プロや忖度なく話してくれる人の意見が聞きたい
そんなお施主さんの希望に応えるあたり、やっぱり自分で家を建てた上で話したいと思ったんです。
せやまさんの場合は、こういった経緯で新築戸建を建てましたね。
まとめ
家づくりをはじめる前の「4つのステップ」
- STEP①:そもそも「家をどうすべきか?」を考えよう!
持ち家or賃貸?/戸建orマンション?/新築or中古?/建売or規格or注文? - STEP②:新築戸建の場合、「いつ建てるのか?」を決めよう
- 結論、「建てるなら今すぐ建てる」がおすすめ!
⇒理由①:金利・建物価格が値上がりする可能性が高い
⇒理由②:子供との限られた時間を快適に過ごすため
- 結論、「建てるなら今すぐ建てる」がおすすめ!
- STEP③:住宅会社(工務店・HM)を選ぼう!
⇒「自分に合った工務店・ハウスメーカーを選ぶ」ことが重要! - STEP④:家づくりの「予算」を考えよう
総額よりも「月々のローン支払額」を意識しよう!
⇒具体的には、「毎月のローン支払額+月2万円(固定資産税・修繕費)」から逆算して算出!
※変動金利の上昇も想定しよう+現金を手元に残すためにも、頭金ナシがおすすめ。