「C値」がZEHなどの基準に入っていないのはなぜですか?

 大手ハウスメーカーへの配慮があるのかも…

家の性能を示す基準には、「ZEH基準」をはじめ、「次世代省エネ基準」、「HEAT20基準」などさまざまありますが、実はこれら全てにおいて『C値』は必要項目に含まれていないんです。

実際、めちゃくちゃ重要なはずなのですが、この裏には「大手ハウスメーカーへの配慮」があるのでは?と思っています。つまり、「C値自体は大切なんだけど、大手ハウスメーカーは”気密性能の担保”が苦手なので、国が意図的に必要項目から除外しているのではないか?」ということですね。

その証拠に、平成11年の「省エネ基準」には『C値』が必要項目に含まれていたのですが、のちの平成25年基準では必要項目から削除される、という魔訶不思議な現象が起きました。「C値は重要じゃない!」と言う専門家はいないにもかかわらず、省エネ基準からは削除されるという…、この業界の”闇”の部分だと思います。

なんで大手ハウスメーカーはC値が苦手なの?

これは、大手ハウスメーカーが採用する「鉄骨住宅(鉄骨のプレハブ住宅)」では、気密性能が担保できないからです。

これは良い/悪いという話ではなく、そもそも鉄骨プレハブ住宅自体がそういうものなんです。

理由はいくつかありますが、最もわかりやすいのは「ボルトやビスを打てる箇所の自由度」。木造住宅は構造材が「木」なので、どこでもビスを打てますが、鉄骨住宅はビスを打てる箇所が限られてきます。この差が気密性能にも大きく影響してくるわけです。

ちなみにBE ENOUGHでは、「C値:0.7以下」を推奨していますが、鉄骨住宅の場合、「C値:2.0以上」になる場合がほとんどです。

このように、大手が採用する鉄骨住宅だと、どう頑張ってもいい数値が出せないので、国の基準に追加されるも必要項目から除外されることになったんだと思います。

関連記事:『C値(気密性能)の測定基準・推奨レベルはどのぐらい?|よくある質問にも回答!

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