【間取りのコツ】一般庶民が大きな家を建ててはいけない理由

【間取りのコツ】一般庶民が大きな家を建ててはいけない理由 | 家づくりの前に

家を建てるとなると、大きな家に憧れる人も多いですよね。ですが、単に大きければ良いというわけではありません。間取りを作る前に知っておきたい大切なことを紹介していきます。

実は土地は資産になりますが、家は負債なんです。家を持つことで、経済的に不利になる…なんてこともあります。

効率的な間取りを考えていきましょう!

本記事は、YouTubeでも分かりやすく解説しておりますので、動画で見たいという方は以下からご覧ください!



参考動画:【間取りのコツ】一般庶民が大きな家を建ててはいけない理由

 

「家は資産ではなく負債」の理由2つ!


家は資産ではなく負債になるとよく言われます。家を建てても価値は目減りしてしまいます。家にお金をかけてもいいのは大金持ち、富裕層だけ。

では、なぜ家は資産ではなく負債と言われるのでしょうか。その主な理由はこちら。

  1. ローンを払った後、資産は残らないから
  2. 持ち家は経済的に不利だから

こちらの理由をそれぞれチェックしていきましょう!

 

【理由①】ローンを払った後、資産は残らない

よく「家賃の使い捨てがもったいない」という理由で持ち家にする人もいますが、実は家は資産にはなりません。ローンを払い終わった後、資産は残りません。つまり家の支払いも使い捨てで、家賃と一緒なんです。

具体的な数字で考えてみましょう。たとえば3,000万円の家を建てました。そのローンの支払いが月々8万円だとすると、修繕費や固定費で月々プラスで2万円かかります。つまり、毎月約10万円が使い捨てになります。「10万円の賃貸の家賃がもったいないから」と家を建てても、支払う金額は同じになります。さらに土地の支払いも上乗せされるので、かえって苦しくなることも。

家賃は使い捨てだけど、家のローンも使い捨て!

このことはしっかり覚えておきましょう。

 

【理由②】持ち家は経済的に不利だから

経済的には、実は持ち家より賃貸の方が圧倒的に有利です。仮に収入が下がったら、安い賃貸に引っ越す選択肢があります。他にも地域を変えたい場合は引っ越せます。

ですが、持ち家はそれができない。「ローンを下げてください」と頼んでも難しいですし、引っ越すためには貸したり売ったりしなければなりません。ということで持ち家は経済的にめちゃくちゃ不利なのでデメリットを理解しましょう。

デメリットを極限まで抑えていくような理論武装が大切です。その上でメリットを考えていくようにしましょう。

 

庶民におすすめの家の広さの目安は?


では、一般の人が家を建てる時にはどのくらいの広さの家を建てるのが良いのでしょうか。実はちょうどいい塩梅の家の広さの目安は30坪です。これだけあれば十分。30坪といえば100平米です。

ファミリータイプのマンションが大体80~90平米で、100平米を超えたらVIPなマンションになります。なのに、家になると「30坪は小さいかな…」と言い出す人が多いんです。でも30坪で十分です。

僕の家も、87平米くらいなので、26坪なのですが十分な広さに感じませんか?平米でいうと広く感じるのに、坪数に直すと小さく感じるもの。でも、26坪でもめちゃくちゃ快適です。これで税込約2,000万円なので、月々の支払いが5.5万円。ローン控除が月々3.5万円くらいあるので、月々実質2万円。これに修繕費などを加えても、建物部分は月々約4万円です。

土地は高くても貯金みたいなものだから、いいんです!このように、なるべく建物の支払いを下げていく感覚でやっていくと良いでしょう。そのためには間取りを大きくしすぎないことが大切です。

 

住宅会社のホンネは?

住宅会社が建物を坪数であらわすのは、狭く感じてほしいから。実は25坪の家も40坪の家も、手間は一緒なんです。やることは一緒なので、大きい家を建てて利益額を増やしたいわけ。

これは企業の経営としては正しいことなんですが、施主から考えると新築ハイ・注文住宅ハイで乗せられてしまいがち。「せっかくやからな~!」という気持ちになっちゃうんですね。

ちなみにマンションは、逆に平米で表すことで、広く感じさせるテクニックを使います。こういう点には乗せられないように注意してくださいね。特に田舎のように土地が安かったり親からもらったりする地域は要注意。家は使い捨てということを覚えておいてください。

 

【要注意】住宅ローンのおかしなポイントと活用するためのポイントとは?

家を建てる時、住宅ローンは上手く使うべき。住宅ローンはめちゃくちゃ有利な制度なので、上手く使う分にはOKです。

住宅ローンを使う上で覚えておきたいポイントは、こちら!

抑えておくべき住宅ローンのポイント

【おかしいポイント】定年後もローンが組める
【おかしいポイント】源泉徴収票の額面で計算
【おかしいポイント】年収の8~10倍まで組める
【活用ポイント】ローンは35年で組む
【活用ポイント】繰り上げ返済は待つ


こちらもしっかりチェックしてきましょう!

 

【要注意】住宅ローンのおかしなポイントとは?

住宅ローンには35年ローンがあり、79才までなら定年後でもローンを組むことができます。でも定年後は収入が下がってしまうので注意が必要。返せなくなってしまう恐れがあります。

さらに実はローンは源泉徴収票の額面から計算されているので、手取りじゃないことに注意!自営業の場合は所得(売上-経費)で計算しますが、サラリーマンは色々引かれる前の額面です。

しかもローンはなぜか年収の8~10倍まで組めます。定年後は所得が下がるのに、これはきついですよね。

 

【要チェック】住宅ローンを上手に活用するためのポイントは?

ローンは良い条件で組めるなら、35年でしっかり組みましょう。だけども、15年くらいで建物のローンは完済する目安で頑張った方が良いですよ。15年後には、残債額が土地の価格と同じになっていれば、最悪苦しければ売って賃貸に戻ることもできます。そういう選択肢を15年後に持っていくようにしましょう。

ちなみに繰上げ返済は、ローン控除があるうちは返さなくてもいいと思いますよ。金利がそんなに上がらなければ、13年後くらいまではしっかり貯めてそれ以降に繰上返済するのがおすすめ。もしくは金利が上がっていなければ、そのまま持っておいて運用にまわすとかでもいいでしょう。

 

まとめ

広い家を建てすぎないようにしよう!

  • 家は資産ではなく負債
  • 家の広さの目安は30坪
  • 住宅ローンは上手く使おう
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PROFILE

【間取りのコツ】一般庶民が大きな家を建ててはいけない理由 | 家づくりの前に

せやま大学の人

瀬山 彰

大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードの確立を目標に掲げる。その後、中堅ハウスメーカー支店長を経て、2019年に独立。

「家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!」をテーマにした”ちょうどいい塩梅の家づくり”が話題となり、YouTube「家づくり せやま大学」は、登録者数5万人超えの人気チャンネルに。現在は、優良工務店認定制度「せやま印工務店プロジェクト」の全国展開を推進し、ちょうどいい塩梅の家づくりの普及に努めている。

娘4人の父親。広島県出身、広島カープファン。

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